この記事の要点
フェンスや塀には風荷重が作用するため、構造計算では風圧力の検討が必要です。「フェンスの風荷重はどう計算するか」という疑問は、建築基準法の外装材の風圧力規定と独立した塀の設計を組み合わせて考えます。
このページではフェンスへの風荷重計算式(W=qzCfA)・速度圧・風力係数の設定と計算例を解説します。
建築基準法の告示より、金網その他の網状の構造物の風力係数は「1.4」です。
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット
フェンスに作用する風荷重は、風力係数や受圧面積の算定に注意が必要です。
建築基準法の告示より、金網その他の網状の構造物の風力係数は「1.4」です。
また、風圧作用面積は、金網の見付面積とします。
フェンスの充実率(網目の粗さがわかる値)が分かれば、フェンスの表面積に充実率をかければ、フェンス網の見付面積になります。
今回はフェンスに作用する風荷重と計算、公式、外装材との関係について説明します。風荷重、風圧力の算定は下記が参考になります。
風圧力とは?1分でわかる意味と計算、速度圧と風力係数、受圧面積との関係、風荷重との違い
100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事
フェンスには風荷重が作用します。風荷重に対して、フェンスが倒れないよう胴縁や支柱の設計を行います。ただしフェンスに作用する風荷重は、風力係数と受圧面積に注意が必要です。風荷重の意味、計算は下記も参考になります。
建築基準法では、金網その他の網状の構造物は、風力係数を「1.4」とします。
またフェンスは網目状なので、風が通り抜けます。よって、風荷重の作用する面積は金網等の見付面積とします。下図をみてください。これがフェンスに作用する風荷重の範囲です。
フェンスの網面積を計算するのは面倒なので、充実率を計算することも多いです。充実率とは、
充実率φ=網目の面積を控除したフェンスの見付面積÷フェンスの見付面積
です。下図を見てください。網目の大きさが30mm、網径が4mmとします。
充実率は、
です。フェンスの外形面積Aが1.0㎡のとき、金網の見付面積は
A'=φ×A=0.221×1.00=0.221㎡
です。
フェンスに作用する風荷重の公式を下記に示します。Qwが風荷重、風圧力qに受圧面積(見付面積)Aを掛けた値、φが充実率です。
Qw=q×φ×A
充実率は、フェンスの網目の大きさ、網の径が分かれば計算できます(充実率の計算方法は、前述した通りです)。なお、フェンスメーカーの仕様で、充実率を明記することも多いです。
外装材の風荷重は、告示1458号にて別途、計算方法が示されています。屋上に設置される目隠しフェンスなど、屋外に面する帳壁や外装材に該当する場合、告示1454の計算結果と比較して大きな値を用います。
混同しやすい用語
風荷重(Qw)
風が建物・フェンスに与える力の合計で、風圧力×見付面積×充実率で算定します。
風力係数も加味します。
風圧力(q)
単位面積当たりに作用する風の圧力(N/m2)です。
風荷重と混同しやすいですが、これに受圧面積を掛けることで風荷重になります。
充実率(φ)
フェンスの開口部を除いた実際の受圧面積の割合です。
見付面積(全体面積)と異なり、網目がある場合は1未満の値になります。
フェンスに作用する風荷重を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 風力係数 | 金網・網状構造物:1.4 | 建築基準法告示による |
| 受圧面積 | 金網の見付面積(充実率×表面積) | 充実率は開口除く実面積の割合 |
| 風荷重の計算 | 風圧力×受圧面積 | 外装材設計に適用 |
今回はフェンスに作用する風荷重について説明しました。風荷重の公式、計算方法が理解頂けたと思います。風力係数と、金網の見付面積の求め方に注意しましょうね。下記も併せて勉強してくださいね。
風力係数とは?1分でわかる意味、計算例、cf、吹き上げ、風上、風下、独立上屋
風圧力とは?1分でわかる意味と計算、速度圧と風力係数、受圧面積との関係、風荷重との違い
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット
フェンスの風荷重の計算で注意すべき点は?
風力係数と受圧面積に注意が必要です。建築基準法の告示より金網その他の網状の構造物の風力係数は「1.4」です。フェンスは網目状で風が通り抜けるので、風荷重の作用する面積は金網等の見付面積とします。網面積は充実率φ(網目の面積を控除したフェンスの見付面積÷フェンスの見付面積)を計算し、フェンスの外形面積×充実率で求めます(例:外形1.0m2・充実率0.221なら見付面積0.221m2)。
フェンスの風荷重の公式は?
風荷重Qw=風圧力q×受圧面積(見付面積)A×充実率φで求めます。充実率はフェンスの網目の大きさ・網の径から計算できます(メーカー仕様で明記されることも多い)。なお屋上の目隠しフェンスなど屋外に面する帳壁や外装材に該当する場合、告示1458号の外装材の風荷重の計算結果と比較して大きな値を用います。

