この記事の要点
台風の多い地域で住宅を設計するとき、「耐風等級2にすべきか」という判断が設計者に求められる。
等級1と2の差は構造部材の仕様に直結するので、コストと安全性のバランスを施主に説明できる必要がある。
この記事では耐風等級の意味・等級1と2の違い・設計基準風速との関係・計算方法を解説する。
耐風等級には1と2があります。
この記事では、耐風等級とは何か、耐風等級はどう計算するのかを整理します。
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耐風等級とは、住宅の風圧力(台風など)に抵抗する度合いを示したものです。
耐風等級には1と2があります。
2の方が1より高級(より強い風圧力に耐える仕様)です。
今回は耐風等級の意味、計算、風速との関係、耐風等級1と2の違いについて説明します。
※風圧力の意味を理解すると、今回の記事がスムーズに読めます。
下記が参考になります。
風圧力と速度圧、風力係数とは何か?1目でわかる算定方法や関係
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耐風等級とは、住宅の風圧力に抵抗する度合いを示したものです。耐風等級は、住宅の品質確保の促進等に関する法律で規定されます(以降、品確法)。※耐風等級の他に、耐震等級、耐積雪等級があります。
耐風等級には等級2、1があります。下記に意味を整理しました。
耐風等級1は建築基準法と同等の性能です。では、耐風等級1は「どの程度の風圧力を考えているのか」と気になりますよね。後述しますが、耐風等級1は、
極めて稀に発生する暴風による力に、構造躯体が倒壊、崩壊等せず、かつ稀に発生する暴風による力に構造躯体が損傷しないこと
と規定されます。耐風等級2は、上記の1.2倍以上の余力がある、という意味ですね。また、極めて稀に発生する暴風に対しては、「倒壊、崩壊しないこと」なので、損傷する可能性はあります。
次に「極めて稀に発生する暴風による力」「稀に発生する暴風」の意味と風速の関係を説明しますね。
耐風等級と風速の関係を説明する前に、極めて稀に発生する暴風による力、稀に発生する暴風による力の意味を整理しました。下記をご覧ください。
※令87条は風圧力に関する規定です。下記が参考になります。
風圧力と速度圧、風力係数とは何か?1目でわかる算定方法や関係
ちなみに、「稀に発生する暴風による力」とは、50年に一度の再現期間(発生確率)の台風を考えています。「極めて稀に発生する暴風による力」は、500年に一度の再現期間(発生確率)です。
さて、風圧力と風速の関係は下記の記事が参考になります。風速(平均風速)は地域ごとに異なりますが、一般的に34m/s程度です。※沖縄は平均風速が大きいです。
風圧力と速度圧、風力係数とは何か?1目でわかる算定方法や関係
耐風等級1と2の違いを下記に整理しました。
・稀に発生する暴風に対して、構造躯体が損傷しないこと。
・極めて稀に発生する暴風による力(稀に発生する暴風による力の1.6倍と定義)に、構造躯体が倒壊、崩壊等しないこと。
・稀に発生する暴風の1.2倍の力に対して、構造躯体が損傷しないこと。
・極めて稀に発生する暴風による力(稀に発生する暴風による力の1.6倍と定義)の1.2倍の力に、構造躯体が倒壊、崩壊等しないこと。
耐風等級を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 耐風等級1 | 建築基準法と同等の性能 | 50年・500年再現期間の暴風に対応 |
| 耐風等級2 | 建築基準法の1.2倍以上の性能 | 等級1より高いグレード |
| 根拠法令 | 住宅品質確保促進法(品確法) | 耐震・耐積雪等級とセットで規定 |
今回は、耐風等級について説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
ポイントは、耐風等級2の方が、1よりもグレードの高い仕様という点です。
耐風等級1に対して、1.2倍の余力があります。
極めて稀に発生する暴風、稀に発生する暴風の違いも理解してくださいね。
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この記事で学んだ内容は、無料の○×問題集でも確認できます。
意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
試験では耐風等級1(建築基準法レベル)・等級2(1.2倍の性能)という基準が問われます。台風常習地域では等級2を求められるケースが増えています。
耐震等級と耐風等級は別の評価軸です。耐震性能が高くても耐風性能が低い建物は存在します。住宅性能表示制度の各等級の内容を整理しておきましょう。