この記事の要点
ガスト影響係数(Gf)とは、突風による風圧力の変動を考慮するための係数です。
建築基準法では、設計速度圧にガスト影響係数と風力係数を乗じて風圧力を求めます。
建物の高さや地表面粗度区分によって値が変わります。
この記事では、ガスト影響係数とは何か、どう求めるのか、速度圧とどう関係するのかを整理します。
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ガスト影響係数は風圧力の算定で使います。ではガスト影響係数の意味や、どのように算定するかご存じでしょうか。今回は、ガスト影響係数について説明します。風圧力は下記が参考になります。
風圧力とは?1分でわかる意味と計算、速度圧と風力係数、受圧面積との関係、風荷重との違い
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ガスト影響係数は、「瞬間最大風速/平均風速」を意味します。
風荷重は一定に作用するとは限りません。
ある意味では地震力より不安定です。
建物の高さや、突風の作用、台風など時と場合により大きさが変わります。
ガスト影響係数は、そのような要因による最大の瞬間風速と平均風速の比率を示しています。
要するに、最大の風圧力を最大するためです。
速度圧を算定に必要な基準風速は、「平均風速」のことです。このまま使うと瞬間風速に耐えられないので、ガスト影響係数の考え方があるわけです。
※風荷重、基準風速は下記が参考になります。
またガスト影響係数は、後述するように高さが高いほど大きい値になります。
かつ地表面粗度区分がⅣに近づくほど大きくなります。
地表面粗度区分Ⅳとは、都市化が進んでいる地域です。
都市部にある超高層ビル(例えばスカイツリー)は、ガスト影響係数も大変大きいのでしょう(そのような特殊な建築物は、風洞試験を行います)。
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ガスト影響係数の算定方法は下表によります。瞬間風速と平均風速の比率は、大まかに2倍程度です。
| H | (1) | (2) | (3) |
| 地表面粗度区分 | 10以下の場合 | 10を超え40未満の場合 | 40以上の場合 |
| Ⅰ | 2.0 | (1)と(3)とに掲げる数値を直線的に補間した数値 | 1.8 |
| Ⅱ | 2.2 | 2.0 | |
| Ⅲ | 2.5 | 2.1 | |
| Ⅳ | 3.1 | 2.3 |
高さ 15m
地表面粗度区分 Ⅲ
高さが(2)なので、(1)と(3)の直線補間(※)により算定します。比例の考え方を使えばよいですね。
※直線補間が分からなくなったら、実際に点をプロットするとよい。横軸をH、縦軸をガスト影響係数にして、10mのとき2.5、40のとき2.1をプロットする。2つの点を結ぶ。次に15mの点が、線上と交わる位置がガスト影響係数となる。
(2.5-2.1):30=y:(40-15)
y≒0.3333…0.333
ガスト影響係数=2.1+0.333≒2.43
です。
ガスト影響係数は速度圧と関係します。速度圧の高さ方向の分布は下式で算定します。
E=Er2×Gf
Gfがガスト影響係数で、Erは平均風速の高さ方向の分布を示す係数です。また、速度圧は下式で計算します。
q=0.6EVo2=0.6×Er2×Gf× Vo2
つまり、ガスト影響係数と速度圧は比例関係にあります。速度圧や風圧力については、下記が参考になります。
風圧力とは?1分でわかる意味と計算、速度圧と風力係数、受圧面積との関係、風荷重との違い
混同しやすい用語
ガスト影響係数(Gf)
突風(ガスト)による風圧力の動的変動を考慮する係数。
建物高さや地表面粗度区分によって値が変わる。
高さ方向の分布係数(E)
高さに応じた平均風速の分布を表す係数。
速度圧の算定に使われる。
ガスト影響係数とは役割が異なるので混同しないよう注意が必要。
今回は、ガスト影響係数について説明しました。中々覚えにくい用語ですが、意味を理解すれば大丈夫です。一級建築士の試験では、ガスト影響係数と高さ方向の分布を表すEが混同するような問題も出題されるので注意したいですね。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。
