建築学生が学ぶ構造力学

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構造設計の手順

この記事の要点

構造設計は「構造計画(部材配置・架構形式の決定)→構造計算(荷重・応力・断面算定)→構造図作成」の順で進む

構造計画の段階での判断が後工程の計算量と設計品質に大きく影響するため、初期段階での構造形式の検討が全体の効率を左右します。

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STEP1.構造計画-仮定断面-(基本設計)

まずは、建物を何造にするか決める必要があります。木構造・RC造・S造・SRC、以上を組み合わせた混構造でいくのか決定します。大体、過去の経験則や建物の規模から構造的な合理性、建築上の制約(与条件)に対して適切なものを選びます。


こういう大まかなところを抑えておいて意匠が基本図を描き始めます。

そこで、平面プランと立面図、断面図が大体決定しています。

そんな感じでしばらくしていると、意匠設計者が図面を持ってきます。

大体の場合、平面・立面・断面・矩計図です。

おそらく、大まかにプランの説明があって、じゃあ「仮定断面をお願いします。

」と頼んできます。

ここで、構造設計者の出番です。


構造計画が構造設計の上で一番重要だと言われています。構造計画で、ラーメン構造でいくのか、ブレース構造か、はたまた特殊な構造形式でいくのか決めます。RCなら壁式構造でいける建物か、ラーメン構造にするのかということです。


また、どうやって鉛直荷重を適切に地面まで流すか(力の流れ)を明確にすること、水平力に対して、どのように建物をもたせるのか?ということの大まかなプランを決めます。


「仮定断面」の算出では、意匠設計者が何を気にしているのかというと、建物の高さ「階高」を決めたいからです。

大体の階高は法律上、若しくは意匠上必要な空間の制約によってきまってきます。

しかし、さらに細かい高さの情報というのは、「梁のせい(縦方向の大きさ)」を決める必要があるのです。

この仮定断面の算定では、大梁と柱の部材断面を決めます。

STEP2.実施設計(仮定断面のときに算出したときよりも、さらに詳細に実状に合わせて与条件を整理する。)

仮定断面を決定したところで、それを意匠設計者に伝えます。意匠設計者としては、そこから詳細な設計がスタートします。


その後、しばらくするとより詳細になった図面が届きます。意匠が仮定していた梁せいと異なる場合がほとんどですので若干、階高に変更があります。


その他、仮定断面のときはあまり意識していなかった二次部材の設計も始まります。床や小梁、耐風梁や間柱、庇や渡り廊下など等。建物の状況に応じて設計する必要があります。


この実施設計期間でこまかいプランの変更や、聞いていない重量追加、仕上げの変更等色々あります。意匠との調整期間というのが一番疲れます。


STEP3.構造図の作成

部材の全てを計算し、断面を決定したら構造図を作成します。場合によりますが、大きい事務所だと構造図を自分で描かない人もいるようです。完全に分業されていますね。


ちなみに、管理人は自分で構造計算して自分で構造図を描いています。慣れるまでは大変ですが、ぶっちゃけ構造図は意匠図に比べて大した枚数はありませんし、細かい線も少ないので楽です。やはり、構造計算書をいかに纏めることができるかがネックになります。


以上、いかがだったでしょうか。まあ学生の皆さんにはインターンという素晴らしい制度がありますので、そこで構造設計事務所を選べばどういうお仕事か少しはわかるのではないでしょうか。

混同しやすい用語

構造設計

計画・計算・図面作成を含む全体的な設計業務。

構造計算

部材の安全性を数値で確認する計算業務。

構造設計の一部。

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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