この記事の要点
構造計算を始めたばかりのころ、単位を「kg」で書いたら先輩に「それは質量だ、重量はkNで書け」と言われた。質量と重量の違いを意識するのは、まさに構造計算の現場で身につく感覚だ。
この記事では質量と重量の違い・換算方法・体重計との関係・構造計算での使い分けを解説する。
質量は、物のもつ量そのもので、重量は質量に重力加速度(重力)をかけた値です。
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質量と重量を混同する方が多いですが、実は違う意味です。
質量は、物のもつ量そのもので、重量は質量に重力加速度(重力)をかけた値です。
実生活で、両者の違いを意識しませんが、構造計算では大切です。
今回は質量、重量の意味、違い、換算法、重力との関係、体重計は質量、重量のどちらであるか説明します。
なお、建築では「荷重」という用語も使います。
荷重と重量の違いは下記が参考になります。
荷重と重量の違いは?1分でわかる違い、質量、重力加速度の関係
質量の求め方、質量と密度の関係は下記をご覧ください。
質量の求め方は?1分でわかる公式と求め方、体積、密度との関係、求め方
質量と密度の違いとは?関係・求め方(密度=質量÷体積)と単位を解説
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質量とは、物のもつ量の大きさそのものです。重量は、質量に重力加速度(重力)を考慮した値です。例えば、あなたの体重が60kgとします。体重計にのれば、当然「60kg」の数字が表示されるでしょう。
しかし、無重力で体重計に乗っても、体重計には「0kg」と表示されるでしょう(または計測されない)。
なぜでしょうか。あなたの体重が0kgになったわけで無いです。無重力場なので、重力がなくなったのです。
上記のように、重力に影響されない、物の量の大きさそのものを「質量」といいます。重量は、重力の大きさに影響します。
重力加速度の意味は下記が参考になります。
1g(いちじー)とは?重力加速度9.8m/s²の意味・単位・2gの大きさを解説
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質量と重量の違いを下記に整理しました。
・質量 ⇒ 物のもつ量の大きさそのもの
・重量 ⇒ 質量に重力加速度(重力)をかけた値
重量は、重力の大きさに影響します。地球の重力で測った、体重計による体重と、月で測った体重は違うのです。
重力加速度の意味は下記をご覧ください。
1g(いちじー)とは?重力加速度9.8m/s²の意味・単位・2gの大きさを解説
質量と重量の単位を下記に整理しました。
質量の単位は、単にkgです。ただ、重量の単位はkgf、kg重、Nと書きます。kgf(kg重)を工学単位系といいます。実は、工学単位系は単位として一般的は無く、SI単位系を使います。※SI単位系については下記の記事が参考になります。
SI単位系とは|7つの基本単位と建築で使う組立単位・変換方法を解説
ただ、体重を「N(にゅーとん)」で表しても分かりにくいです(体重が600Nといわれてもピンときませんね)。よって、体重計の単位は「kg重」のままです。さらに、kg重では一般の方が理解できないので、単に「kg」と書いてあります。
質量から重量への換算は、下記です。
kg ⇒ kgf(kg重)
kgをkgfやkg重に換算するとき、同じ値を使います。覚えやすいですが、質量と重量を混同する原因にもなります。単位変換は下記の記事が参考になります。
kN(キロニュートン)をkgに換算する方法|1kN≒102kg・kgfとの関係も解説
kgからSI単位系のNへの換算は、質量を約10倍(9.8倍)した値です。単位のNをSI単位系といいます。詳細は下記が参考になります。
SI単位系とは|7つの基本単位と建築で使う組立単位・変換方法を解説
1キロは何ニュートン?1分でわかる値、換算、1g、10kgは何ニュートン?
体重計の値は、「重量」です。質量は重力に影響されない値です。しかし、無重力場で体重を測ると、0kgで表示されます。また月で体重を測ると、地球で測る体重の1/6の値です。
体重が減ったからといって、自分のもつ量の大きさが減ったわけで無いですね。よって、体重計の値は「重量」です。
さて、地球の重力は、9.8m/s2です。また、地球だけでなく、月、土星、木星にも重力はあります。重力の値は、惑星ごとに違います。下記に、惑星の重力を整理しました。
地球 9.81m/s2
月 1.63m/s2
土星 10.44m/s2
木星 24.79m/s2
地球と土星で測る体重は、ほとんど同じです。月で体重を測ると、地球の1/6程度です。土星で測ると2倍以上の体重として表示されます。
混同しやすい用語
質量
物のもつ量そのもので単位はkg。
重力の大きさに関係なく一定で、無重力でも変わらない。
重量
質量に重力加速度を掛けた値で単位はN(またはkgf)。
重力が変われば値も変わるため、月では地球の約1/6になる。
荷重
構造計算で建物に作用する力の総称。
重量を含む概念だが、積載荷重・地震荷重など重力以外の力も含む。
| 概念 | 単位 | 重力依存 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 質量 | kg | なし(一定) | 物そのものの量。無重力でも変わらない |
| 重量 | N、kgf | あり | 質量×重力加速度。月では地球の約1/6 |
| 荷重 | N、kN | ? | 構造計算上の力の総称。地震・積雪荷重も含む |
今回は質量と重量について説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
質量と重量の違いは混同しやすいです。
実生活では問題ないですが、物理学や工学を勉強するときは違いを理解したいですね。
また、質量から重量へ換算するとき、SI単位系の単位を使いましょう。
下記も参考になります。
SI単位系とは|7つの基本単位と建築で使う組立単位・変換方法を解説
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