この記事の要点
積載荷重はスラブ用・架構用・地震用の3種類があり、検討する構造部位や用途によって使い分けます。
スラブ用が最も大きく地震用が最も小さいのは、地震時には全荷重が同時に作用する可能性が低いためです。
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建築物の荷重には2種類あります。1つは、固定荷重。2つ目は積載荷重です。固定荷重は、その名の通り建築物の自重です。例えば、RC床や柱、梁、固定された家具など、これらは固定荷重となります。
積載荷重のスラブ用・架構用・地震用の違いとして、積載荷重というのは移動することが考えられる荷重で主に人間や移動式家具をイメージしています。
積載荷重は主にスラブ・小梁用、架構用、地震用に分けられます。これは、荷重の集中度を元に算定されます。荷重の集中度とは、例えばスラブや小梁というのは、一番先に荷重を受ける部材で荷重が集中しやすいのです。
一方、架構用は例えば外側の梁などは空間の隅っこなので、人が歩くことはほとんどありません。また、このスペースを本棚で殺していることが多くあります。よって、スラブ・小梁用よりも、荷重の集中度は低いと言えます。
最後に地震用荷重は、建物全体対して作用します。例えば2階を取り出して考えるならば、2階全部の床面積に対して地震用荷重は伝わるので、荷重の集中度は最も少ないと言えます。
以上のように、積載荷重は建築学会の荷重指針が根拠となり算定されていて、床用>架構用>地震用のように荷重の大きさが違っています。今回は、一般的に用いられる積載荷重を紹介しましょう。
単位[N/m㎡]
・住居の居室、住宅以外の建築物における寝室又は病室
床:1800、架構:1300、地震:600
・事務室
床:2900、架構:1800、地震:800
・教室
床:2300、架構:2100、地震:1100
・百貨店又は店舗の売り場
床:2900、架構:2400、地震:1300
・劇場、映画館、演芸場、観覧場、
固定席の床:2900、架構:2600、地震:1600
その他の床:3500、架構:3200、地震:2100
・自動車車庫及び自動車通路
床:5400、架構:3900、地震:2000
以上、積載荷重について説明しました。スラブ用~地震用でなぜ荷重の大きさが違うのか理解できましたね。設計では仮定荷重を定めるとき、積載荷重は必ず設定します。しっかり覚えておきましょう。
混同しやすい用語
スラブ用積載荷重
床スラブ(床版)の断面設計に用いる積載荷重で、3種類の中で最も大きい値を採用する。
地震用積載荷重に対して、局所的な集中を考慮するため大きく設定されており、設計の安全側を確保する。
地震用積載荷重
地震力の算定に用いる積載荷重で、全室に同時に最大荷重が作用する可能性が低いため最も小さい値を用いる。
スラブ用積載荷重に対して、建物全体での平均的な積載状態を想定するため小さく設定されている。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では「スラブ用>架構用>地震用」の大小関係と、それぞれの用途を問う問題が頻出です。
「なぜ地震用が最小か」の理由(同時に満室になりにくい)まで理解すると応用問題にも対応できます。