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耐震診断とは?1分でわかる意味、基準、診断方法、義務

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耐震診断とは、現在の耐震基準に満足しない建築物の安全性を調べることです。満足しない場合、耐震改修を行います。


今回は、耐震診断の意味、基準、診断方法、耐震診断の義務がある建物について紹介します。


※現在の耐震基準に満足しない建築物を、既存不適格建築物といいます。詳細は下記が参考になります。

既存不適格とは?1分でわかる意味、遡及の緩和、増築、大規模修繕

耐震診断とは?

耐震診断とは、現在の耐震基準を満足しない建築物の安全性を調べることです。耐震診断を行った結果、Is値を求めます。


Is値は、建築物の耐震性を表す値で、大きな値ほど「耐震性が高い」ことを意味します。


耐震診断を行った結果、規定の値(Iso値)を満足するIs値を保有していれば、その建物は「現在の耐震基準でも耐震性を満足している」ことになります。


Is値を、構造耐震指標といいます。Iso値を、構造耐震判定指標といいます。耐震診断は、1次診断、2次診断、3次診断の種類があり、規定されるIso値が違います。


1次診断 ⇒ Iso=0.80

2次診断 ⇒ Iso=0.60

3次診断 ⇒ Iso=0.60

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記事を書いた人

ハナダユキヒロ/建築学生が学ぶ「構造力学」

難解な構造力学、建築構造の用語を分かりやすく解説する専門家。高等専門学校在学中から建築学生が学ぶ「構造力学」を運営。その後、国立大学大学院⇒組織設計事務所⇒弊サイト運営に従事している。

著書:「わかる構造力学/工学社」、「わかる構造力学 改訂版/工学社」

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耐震診断と耐震基準

耐震診断を行う建築物は、現在の耐震基準を満足しないものです。これを既存不適格建築物といいます。※既存不適格の意味は、下記の記事が参考になります。

既存不適格とは?1分でわかる意味、遡及の緩和、増築、大規模修繕


具体的には、


昭和56年6月1日以前に建築された建物(新耐震基準施行日)


です。注意したいのは、竣工日が昭和56年6月1日以降でも、適用基準は旧耐震基準の可能性があります(建築物は、設計されてから竣工するまで1年以上かかることも多いため)。


日付がきわどい場合、設計に適用した耐震基準の確認が必要です(設計した会社に確認)。

耐震診断の方法

耐震診断の方法には


1次診断

2次診断

3次診断


があります。詳細な説明は省きますが、1次診断が最も簡便な診断方法で、3次診断が最も高度な診断方法です。


但し、診断方法に優劣は無いです。1次診断で所定のIs値を満足すれば、耐震性が確保されていると判断できます。

耐震診断の義務

耐震診断には義務化された建物と、努力義務のある建物があります。耐震診断義務のある建物を下記に示します(一例です)。


・病院、店舗など不特定多数が利用する建築物

・学校など

・危険物など取り扱う建築物


公共的な用途に使う建築物や、地震により周辺被害が大きくなる建物は、耐震診断の義務があります。


一方、規模は大きくても民間の共同住宅などは努力義務です。努力義務は「義務」では無いので、耐震診断を必ず行う必要は無いです。


不動産サイトで賃貸マンションを検索すると、築年数が古い建築物は賃料が安いですね。これは、旧耐震基準の建築物だからです。


耐震診断や耐震改修を行い、所定の耐震性が確保された建築物なら、賃料は低くならないでしょう。

まとめ

今回は耐震診断について説明しました。耐震診断は、現在の耐震基準を満足しない建築物の安全性をしらべることです。


Is値、Iso値の関係を理解してくださいね。既存不適格の意味など、併せて勉強しましょう。

既存不適格とは?1分でわかる意味、遡及の緩和、増築、大規模修繕

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