この記事の要点
型枠の取り外しは、コンクリートが所定の圧縮強度に達した後に行い、存置期間は部材の種類と温度条件によって異なります。
梁底・スラブ底の型枠(支保工)はコンクリートが設計基準強度の100%に達するまで存置が必要です。
この記事では、型枠の取り外しとは何か、存置期間はどのように決まるのか、支柱の除去規定はどのようなものかを整理します。
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硬化前のコンクリートは液体なので、固まるまで型枠が必要です。柱や梁の形をした型枠に、生コンを流し込み、固まった後、型枠を除去します。
ただし、型枠を取り外す時期が早いと、有害なひび割れが発生します。今回は、型枠の取り外し、存置期間、取り外し可能な圧縮強度、支柱の除去について説明します。
※鉄筋コンクリートについては下記が参考になります。
RCとは?意味・何の略・RC構造の特徴とSRC(鉄骨鉄筋コンクリート)との違い
硬化前のコンクリートは液体です。液体のコンクリートを、生コンといいます。生コンは、時間が経つと固まるので、一定期間、型枠の中で養生します。
柱や梁、壁の形になるよう型枠を組み、生コンを打設します。コンクリートが硬化すれば、型枠を取り外すことが可能です。
※生コンについては、下記が参考になります。
フレッシュコンクリートとは?性質・スランプ試験・品質管理を解説
ただし、コンクリートの硬化が十分でない状態で、型枠を取り外すと、コンクリートに有害なひび割れが生じます。よって、建築基準法で型枠の取り外しに関して、下記などの規定があります。
・型枠の存置期間
・型枠を取り外してよい圧縮強度
なお、型枠とは
・支柱
・せき板
のことです。下記が参考になります。
型枠とは?1分でわかる意味、種類、セパレーター、支保工との関係
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型枠の存置期間は建築基準法で規定されます。セメントの種類、せき板または支柱の除去、建築物の部分で存置期間は変わります。
今回は、普通ポルトランドセメントにおける存置期間を整理しました。
※普通ポルトランドセメントについては、下記が参考になります。
強度の出現が早い、早強ポルトランドセメントは、上記の日数より早く型枠が除去できます。その他のセメントについては、下記の書籍などが参考になります。
建築工事標準仕様書・同解説 5―JASS 5 2018 鉄筋コンクリート工事
型枠の取り外しは、所定の存置期間に達していなくても、圧縮強度を満足すればよいです。満足すべき圧縮強度について整理しました。
下記は支柱の除去に関する規定です。支柱を除去する方が、基準が厳しいですね。
※圧縮強度、設計基準強度については、下記が参考になります。
圧縮強度とは?コンクリート・鋼の強度・単位(N/mm²)・引張強度との違い
設計基準強度と品質基準強度の違いと、5分で分かるそれぞれの意味
支柱を除去するために必要な存置期間を下記に整理しました。スラブ下、梁下で日数が違います。
※支柱については、下記が参考になります。
混同しやすい用語
存置期間
型枠・支保工をコンクリート打設後に取り外さずに保持しておく期間で、コンクリートが所定の強度に達するまでの養生期間です。
型枠の取り外しが所定強度達成後に行う作業を指すのに対して、存置期間は取り外しまでの最低限必要な待機時間を示します。
支保工(しほこう)
型枠を支える支柱・根太・大引きなどの仮設構造で、コンクリートの自重を支える役割を持ちます。
型枠(せき板)がコンクリートの形を形成する直接的な型であるのに対して、支保工はその型枠を支える支持構造物で、取り外しのタイミングはせき板より遅く設定されます。
型枠の取り外しを整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| せき板の存置期間(普通ポルトランドセメント) | 柱・壁・梁側面:5日以上、スラブ下・梁下:28日以上 | セメント種類や気温で変わる |
| 取り外し可能な圧縮強度 | スラブ下・梁下は設計基準強度の2/3以上 | 所定存置期間未満でも強度達成で取り外し可 |
| 早期取り外しのリスク | 有害なひび割れの発生・変形のおそれ | 建築基準法・JASS5に規定あり |
今回は型枠の取り外しについて説明しました。コンクリートの強度が十分に出ない状態で、型枠を取り外すと、有害なひび割れが生じます。
また、変形が起きる可能性もあるのです。建築基準法やJASSで、型枠の取り外しに関する規定があると覚えてくださいね。下記も併せて学習しましょう。
圧縮強度とは?コンクリート・鋼の強度・単位(N/mm²)・引張強度との違い
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