この記事の要点
打ち重ねとは、まだ硬化中のコンクリートの上に新たなコンクリートを打ち込む施工方法で、一体化した品質を確保するために制限時間内に行う必要がある。
打ち重ねは硬化前に実施するのに対し、打ち継ぎは一度硬化したコンクリートの上に打設することであり、両者は品質管理上の扱いが大きく異なる。
この記事では、打ち重ねとは何か、打ち継ぎとどう違うのか、時間の規定はどのようなものかを整理します。
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打ち重ねとは、硬化途中のコンクリートの上に、コンクリートを打ち込むことです。
打ち継ぎは、硬化したコンクリートに新しいコンクリートを打ち込むことです。
似た用語ですが、全く意味が違います。今回は、打ち重ねと打ち継ぎの意味、違い、注意点、打ち重ね時間について説明します。
※なお、夏期や冬期は、コンクリートの打ち込み時間が変わります。下記の記事が参考になります。
寒中コンクリートとは?1分でわかる意味、水セメント比、温度、養生方法
暑中コンクリートとは?1分でわかる意味、読み方、温度補正、打込み温度
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打ち重ねとは、硬化途中のコンクリートに、新しいコンクリートを打ち込むことです。
「硬化途中」なので、所定の時間内に新しいコンクリートを打ち込めば、コールドジョイントなどの不具合がおきません。
※コールドジョイントの意味は下記が参考になります。
コールドジョイントとは?見分け方・打ち継ぎとの違いと問題点・防止策
先に打ち込んだコンクリートと、新しいコンクリートが一体化するよう、下記の点に注意して施工します。
・締固めはバイブレーターを使用する
・バイブレーターは打ち込み層ごとに用いる。また、打ち込み層が複数の場合、下層にバイブレーターの先端が入るまで垂直に挿入する
・挿入間隔は60cm以下とする
・振動時間は、コンクリート表面にセメントペーストが浮き上がるまで行う
※セメントペーストの意味は下記が参考になります。
セメントペーストとは?水とセメントの比率・モルタルとの違い・タイル接着への使い方
打ち重ねと、打ち継ぎの違いを下記に整理しました。
打ち重ね ⇒ 先に打設した硬化途中のコンクリートに、新しいコンクリートを打ち込むこと。所定の時間内に新しいコンクリートを打設し、適切な施工を行えば、問題ありません。
打ち継ぎ ⇒ 硬化したコンクリートに、新しいコンクリートを打設すること。
鉛直打ち継ぎと水平打ち継ぎを下図に示しました。
梁などの水平部材は、鉛直打ち継ぎです。柱などの鉛直部材は、水平打ち継ぎですね。
※鉛直、水平の意味は下記が参考になります。
鉛直と垂直の違いとは?意味・鉛直方向・水平方向をわかりやすく解説
打ち継ぎは、硬化したコンクリートの後に、新しいコンクリートを打設しています。硬化したコンクリートをA、後から打設したコンクリートをBとします。
極端に言えば、AとBは一体化されていません(鉄筋で繋がっていても一体化とはいえない)。
よって、打ち継ぎの位置は構造的に影響が少ない位置に設けます。下記に整理しました。
・梁、スラブおよび屋根スラブの鉛直打ち継ぎは、スパンの中央または端から1/4付近に設ける。
・柱および壁の水平打ち継ぎは、スラブ、梁の下端またはスラブ、梁、基礎梁の上端に設ける
・片持ち床スラブなどは、打ち継ぎを設けない。
打ち継ぎ箇所は、最もせん断力が小さい箇所に設けます。「スパンの中央、端から1/4付近」とは、梁のせん断力が小さい位置ですね。
また、当然ですが、1端のみで支持する片持ち部材は、打ち継ぎは設けては駄目です。
※柱、梁、スラブの意味は下記が参考になります。
柱・梁とは?役割の違い・柱梁接合部・剛比の計算をわかりやすく解説
スラブってなに?現役設計者が教えるスラブの意味と、特徴、役割
先に打設したコンクリートは、時間とともに硬化が進みます。よって、打ち重ねをするときは、所定の時間までに新しいコンクリートを打設します。下記に整理しました。
・外気温25℃未満 ⇒ 150分以内
・外気温25℃以上 ⇒ 120分以内
打ち重ねと打ち継ぎの違いを整理した表を示します。
| 用語 | 定義 | 注意点 |
|---|---|---|
| 打ち重ね | 硬化途中のコンクリート上に打ち込む | 許容時間:夏2h・冬2.5h以内 |
| 打ち継ぎ | 硬化後のコンクリート上に打ち込む | 打ち継ぎ面の処理が必要 |
| コールドジョイント | 打ち重ね時間超過による一体化不良 | 構造上の弱点となるため防止が重要 |
今回は打ち重ねについて説明しました。意味が理解頂けたと思います。打ち重ねと打ち継ぎは、混同しやすい用語です。
意味をきいても、理解が難しいですよね。ポイントは、「硬化途中か」「硬化した後か」です。
構造的には、打ち継ぎはできる限り避けたいです。打ち継ぎを行う場合、打ち継ぎの位置に注意してくださいね。
下記も併せて参考になります。
コンクリートの弱点とは?引張の弱さ・劣化メカニズムとひび割れの種類・対策
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。
