【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)
打ち重ねとは、硬化途中のコンクリートの上に、コンクリートを打ち込むことです。
打ち継ぎは、硬化したコンクリートに新しいコンクリートを打ち込むことです。
似た用語ですが、全く意味が違います。今回は、打ち重ねと打ち継ぎの意味、違い、注意点、打ち重ね時間について説明します。
※なお、夏期や冬期は、コンクリートの打ち込み時間が変わります。下記の記事が参考になります。
寒中コンクリートとは?1分でわかる意味、水セメント比、温度、養生方法
暑中コンクリートとは?1分でわかる意味、読み方、温度補正、打込み温度
100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事
打ち重ねとは、硬化途中のコンクリートに、新しいコンクリートを打ち込むことです。
「硬化途中」なので、所定の時間内に新しいコンクリートを打ち込めば、コールドジョイントなどの不具合がおきません。
※コールドジョイントの意味は下記が参考になります。
コールドジョイントとは?1分でわかる意味、打ち継ぎとの違い、問題点
先に打ち込んだコンクリートと、新しいコンクリートが一体化するよう、下記の点に注意して施工します。
・締固めはバイブレーターを使用する
・バイブレーターは打ち込み層ごとに用いる。また、打ち込み層が複数の場合、下層にバイブレーターの先端が入るまで垂直に挿入する
・挿入間隔は60cm以下とする
・振動時間は、コンクリート表面にセメントペーストが浮き上がるまで行う
※セメントペーストの意味は下記が参考になります。
セメントペーストとは?1分でわかる意味、使い方、水の量、タイルとの関係
打ち重ねと、打ち継ぎの違いを下記に整理しました。
打ち重ね ⇒ 先に打設した硬化途中のコンクリートに、新しいコンクリートを打ち込むこと。所定の時間内に新しいコンクリートを打設し、適切な施工を行えば、問題ありません。
打ち継ぎ ⇒ 硬化したコンクリートに、新しいコンクリートを打設すること。
鉛直打ち継ぎと水平打ち継ぎを下図に示しました。
梁などの水平部材は、鉛直打ち継ぎです。柱などの鉛直部材は、水平打ち継ぎですね。
※鉛直、水平の意味は下記が参考になります。
鉛直と垂直の違いは?1分でわかる意味、図の説明、鉛直方向、水平方向
水平とは?1分でわかる意味、垂直との違い、水平方向、水平荷重との関係
打ち継ぎは、硬化したコンクリートの後に、新しいコンクリートを打設しています。硬化したコンクリートをA、後から打設したコンクリートをBとします。
極端に言えば、AとBは一体化されていません(鉄筋で繋がっていても一体化とはいえない)。
よって、打ち継ぎの位置は構造的に影響が少ない位置に設けます。下記に整理しました。
・梁、スラブおよび屋根スラブの鉛直打ち継ぎは、スパンの中央または端から1/4付近に設ける。
・柱および壁の水平打ち継ぎは、スラブ、梁の下端またはスラブ、梁、基礎梁の上端に設ける
・片持ち床スラブなどは、打ち継ぎを設けない。
打ち継ぎ箇所は、最もせん断力が小さい箇所に設けます。「スパンの中央、端から1/4付近」とは、梁のせん断力が小さい位置ですね。
また、当然ですが、1端のみで支持する片持ち部材は、打ち継ぎは設けては駄目です。
※柱、梁、スラブの意味は下記が参考になります。
スラブってなに?現役設計者が教えるスラブの意味と、特徴、役割
先に打設したコンクリートは、時間とともに硬化が進みます。よって、打ち重ねをするときは、所定の時間までに新しいコンクリートを打設します。下記に整理しました。
・外気温25℃未満 ⇒ 150分以内
・外気温25℃以上 ⇒ 120分以内
今回は打ち重ねについて説明しました。意味が理解頂けたと思います。打ち重ねと打ち継ぎは、混同しやすい用語です。
意味をきいても、理解が難しいですよね。ポイントは、「硬化途中か」「硬化した後か」です。
構造的には、打ち継ぎはできる限り避けたいです。打ち継ぎを行う場合、打ち継ぎの位置に注意してくださいね。
下記も併せて参考になります。
コンクリートの弱点は?1分でわかる弱点と種類、劣化とひび割れ
寒中コンクリートとは?1分でわかる意味、水セメント比、温度、養生方法
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)
有料メルマガを無料で見てみませんか?⇒ 忙しい社会人、学生のためのビルディング・アップデート