この記事の要点
防火性能とは、建物の外壁や軒裏が周囲からの通常火災による延焼を一定時間抑制できる性能のことで、建築基準法で要求されています。耐火性能が建物全体の火災に対する抵抗力を指すのに対し、防火性能は延焼防止という特定の機能に限定されます。
設計では防火地域・準防火地域の指定によって要求される性能が変わるため、計画地の用途地域と防火規制を最初に確認します。外壁の仕上げ材選定から設備開口の防火処理まで、防火性能は意匠から構造まで幅広く影響する重要な性能です。
耐火性能(倒壊・延焼防止)、準防火性能(延焼抑制に一定の効果)と混同しやすい。防火性能の技術的基準は施行令108条に規定されている。
この記事では、防火性能とは何か、耐火性能とは何か、準防火性能とどう違うのか、建築基準法とどう関係するのかを整理します。
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防火性能とは、建築物の周囲で発生する通常の火災による、延焼を抑制する性能のことです。
外壁または軒裏に必要とする性能です。
似た用語に、準防火性能があります。
今回は防火性能の意味、耐火性能、準防火性能との違い、建築基準法との関係について説明します。
耐火性能、準防火性能、延焼の意味は、下記が参考になります。
延焼のおそれのある部分とは?1分でわかる意味、隣棟間、緩和、外壁
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防火性能とは、建築物の周囲で発生する通常の火災による、延焼を抑制する性能です。※延焼の意味は、下記が参考になります。
延焼のおそれのある部分とは?1分でわかる意味、隣棟間、緩和、外壁
防火性能は、「建築物の周囲で発生する火災」に対して、延焼を抑制する性能です。よって、外壁や軒裏に必要とする性能です。下図に示しました。
防火性能と耐火性能、準防火性能の違いを下記に示します。
・防火性能 ⇒ 建築物の周囲で発生する火災による、延焼を抑制する性能。
外壁または軒裏に必要とする性能。
・耐火性能 ⇒ 通常の火災が終了するまでの間、火災による建築物の倒壊および延焼を防止する性能。
・準防火性能 ⇒ 建築物の周囲で発生する火災による、延焼の抑制に、一定の効果を発揮する性能。外壁に必要とする性能
準防火性能は、延焼の抑制に「一定の効果を発揮」する性能です。防火性能との違いを理解しましょうね。※準防火性能は、下記が参考になります。
防火性能は、建築基準法2条1項八号に規定されます。また、技術的な基準は、建築基準法施行令108条に規定されます。
防火性能の技術的基準を、下記に示します。
・耐力壁である外壁は、周囲で発生する火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後30分間構造耐力上、支障のある変形、溶融、破壊、その他の損傷を生じないもの
・外壁および軒裏は、周囲で発生する火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後30分間、当該加熱面以外の面の温度が可燃物燃焼温度以上に、上昇しないこと
下図をみてください。当該加熱面以外の面は、燃えない材料とします。
混同しやすい用語
防火性能
建築物の周囲で発生する火災による延焼を抑制する性能。
外壁または軒裏に必要。
加熱開始後30分間の基準を満たす必要がある。
準防火性能
建築物の周囲で発生する火災による延焼の抑制に、一定の効果を発揮する性能。
外壁に必要とする性能。
防火性能より要求水準が低い。
| 項目 | 防火性能 | 準防火性能 | 耐火性能 |
|---|---|---|---|
| 適用箇所 | 外壁・軒裏 | 外壁 | 壁・柱・床・梁等 |
| 主な目的 | 延焼の抑制 | 一定の延焼抑制効果 | 倒壊・延焼の防止 |
| 要求性能の水準 | 中程度 | 低程度 | 高い |
今回は防火性能について説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
防火性能は、建築物の周囲で発生する火災による、延焼を抑制する性能です。
準防火性能、耐火性能との違いも覚えてくださいね。
用語は難しそうですが、意味は簡単です。
建築基準法でも頻出するので、是非理解してください。
下記も参考になります。
防火構造とは?1分でわかる意味、外壁、軒裏との関係、耐火構造との違い
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
防火性能・準防火性能・耐火性能の3つは建築士試験で頻出です。(建築士試験 頻出:防火性能=延焼抑制(外壁・軒裏)・耐火性能=倒壊防止(柱・壁等)という目的と部位の違いが繰り返し出題)
「防火性能=延焼抑制(外壁・軒裏)」「準防火性能=一定の延焼抑制効果(外壁)」「耐火性能=倒壊・延焼防止(柱・壁等)」と整理して覚えましょう。