この記事の要点
準耐火建築物には主要構造部を準耐火構造とするイ準耐と、政令の技術的基準に適合させるロ準耐の2種類がある。
さらに細分するとイ-1・イ-2・ロ-1・ロ-2の4種類に分類され、それぞれ耐火時間や構造要件が異なる。
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準耐火建築物とは、建築基準法2条第九号の三に定義される建築物です。主要構造物を準耐火構造とし、外壁の開口部で延焼の恐れのある部分に所定の防火設備を設けた建築物とします。今回は準耐火建築物の意味、要件、イ-1、イ-2、ロ-1との関係について説明します。※準耐火構造、準耐火性能、不燃は、下記の記事が参考になります。
準耐火構造とは?1分でわかる意味、準耐火性能と壁、不燃材料との関係
準耐火性能とは?1分でわかる意味、準耐火構造、耐火性能との違い
延焼のおそれのある部分とは?1分でわかる意味、隣棟間、緩和、外壁
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準耐火建築物は、下記の2ケースに該当する建築物です。建築基準法2条九号の三に定義されます。準耐火建築物となる要件は、下記です。
① 主要構造部を準耐火構造とすること。かつ外壁の開口部で延焼の恐れがある部分に、所定の防火設備を設けること(※九号の2のロに定義される防火設備)
② 主要構造部を、政令で定める技術的基準に適合させること(令109条の3)。かつ外壁の開口部で延焼の恐れがある部分に、所定の防火設備を設けること(※九号の2のロに定義される防火設備)
①と②で違うのは、
主要構造部を準耐火構造とすること(九号の三イ)
主要構造部を政令で定める技術的基準に適合させること(九号の三ロ)
です。上記は、法律内で「イ」と「ロ」という通り符号で、分類されています。よって、イ準耐やロ準耐といわれます。
なお、延焼の恐れがある部分に設ける防火設備は、下記の性能とします。
政令で定める防火設備で、構造が遮炎性能を有すること
※延焼、遮炎性能の意味は、下記が参考になります。
延焼のおそれのある部分とは?1分でわかる意味、隣棟間、緩和、外壁
遮炎とは?1分でわかる意味、読み方、遮炎性能、準遮炎性能との違い
準耐火建築物のイの要件は、さらに細かくわけることができます。イの準耐火構造は、下記の2つがあります。
イ-1 1時間耐火の準耐火構造(令115条の2の2)
イ-2 45分耐火の準耐火構造(法2条七号の二、令107条の2)
ロの政令で定める技術的基準も下記の2つがあります。条文は全て書かずに、ポイントだけ示します。
ロ-1 外壁が耐火構造であること。屋根の構造が法22条第1項に規定する構造
ロ-2 柱及びはりが不燃材料であること。その他の主要構造部が準不燃材料であること
詳細は、令109条の3を確認くださいね。※不燃材料、準不燃材料については、下記が参考になります。
不燃とは?1分でわかる意味、不燃性能、不燃と準不燃、難燃の違い
準不燃材料とは?1分でわかる意味、読み方、種類、告示との関係
混同しやすい用語
準耐火建築物
主要構造部が準耐火構造または政令の技術的基準に適合し、延焼部分に防火設備を設けた建築物。
耐火建築物が火災後も倒壊しない性能を求めるのに対して、準耐火建築物は延焼抑制を目的とし、火災終了後の倒壊を許容する。
耐火建築物
主要構造部を耐火構造とし、開口部に防火設備を設けた建築物で、火災後も倒壊しない性能を持つ。
準耐火建築物が「延焼抑制」を目的とするのに対して、耐火建築物は「倒壊および延焼防止」を目的とするため、要求性能がより高い。
イ準耐・ロ準耐
イ準耐は主要構造部を準耐火構造とした建築物(法2条九号の三イ)で、さらに1時間耐火のイ-1と45分耐火のイ-2に分かれる。
ロ準耐は外壁が耐火構造であるロ-1や柱・はりが不燃材料であるロ-2など政令の技術的基準による建築物で、準耐火構造そのものを用いない点でイ準耐と異なる。
準耐火建築物を整理した表を示します。
| 種別 | 要件 | 耐火時間 |
|---|---|---|
| イ準耐(イ-1) | 主要構造部を準耐火構造(令115条の2の2) | 1時間耐火 |
| イ準耐(イ-2) | 主要構造部を準耐火構造(令107条の2) | 45分耐火 |
| ロ準耐(ロ-1) | 外壁が耐火構造、屋根が法22条構造 | 政令の技術的基準 |
| ロ準耐(ロ-2) | 柱・はりが不燃材料、他主要部が準不燃材料 | 政令の技術的基準 |
今回は準耐火建築物について説明しました。意味が理解頂けたと思います。準耐火建築物は、イ準耐とロ準耐があります。さらに細かく分けると、4種類の準耐火建築物がありましたね。実務者でも悩む箇所なので、じっくり勉強をすすめてください。下記も併せて参考にしてくださいね。
準耐火構造とは?1分でわかる意味、準耐火性能と壁、不燃材料との関係
準耐火性能とは?1分でわかる意味、準耐火構造、耐火性能との違い
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では、準耐火建築物のイとロの違い、イ-1・イ-2の耐火時間(1時間と45分)が頻出で、耐火建築物との要件の差異も問われやすい。
「イ準耐=準耐火構造、ロ準耐=政令の技術的基準」と対比して覚え、耐火構造との性能差(倒壊防止の有無)をセットで整理しておこう。