遮炎とは？1分でわかる意味、読み方、遮炎性能、準遮炎性能との違い
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遮炎は、通常の火災時における火炎を有効に遮ることです。防火設備には遮炎を満たす性能が必要です（遮炎性能）。今回は、遮炎の意味、遮炎の読み方、遮炎と遮炎性能の関係、準遮炎性能との違いについて説明します。
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遮炎とは？
遮炎とは、
- ・通常の火災時における火炎を有効に遮ること
です。火炎を有効に遮る、とは延焼を防ぐという意味です。火災が起きて、周囲の建物に火が燃え移らないために遮炎性能が必要です。
上記の性能を、遮炎性能といいます。遮炎および遮炎性能は法2条1項九号の二ロに規定されます。また遮炎性能の具体的な基準は、令109条の2で規定されます。遮炎性能は後述します。
遮炎は、耐火建築物に求められる開口部に必要な性能です。法2条1項九号の二ロでは、
- ・外壁の開口部で延焼の恐れのある部分は、「遮炎性能を有する防火設備」を設けること
が規定されています。
火災が起きた時、火炎が周りに燃え広がらないこと（延焼を防ぐこと）は最も重要です。建築物の外壁は、延焼を防ぐことが原則ですが、開口部も同様です。
遮炎の読み方
遮炎は「しゃえん」と読みます。似た読み方で遮煙（しゃけむり）があります。下記に遮炎の読み方を整理しました。
- 遮炎 ⇒しゃえん
- 遮煙 ⇒しゃけむり
実は、日本語として遮煙は「しゃえん」と読みます。ただ、遮炎と混同するので「しゃけむり」です。
遮炎と遮炎性能
遮炎性能について具体的な基準を紹介します。下記です。
- ・通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後20分間、当該加熱面以外の面に火炎を出さないものであること。
通常の火災時なので、屋内および屋外で火災が起きた時、20分間は火炎を出さないことが求められます。
つまり遮炎性能は、
- ・屋内側の火災 ⇒20分間は屋外に火炎を出さない
- ・屋外側の火炎 ⇒20分間は屋内に火炎を出さない
の両方を満たす性能です。
遮炎性能と準遮炎性能の違い
遮炎性能と似た用語で、準遮炎性能があります。遮炎性能と準遮炎性能の違いは下記です。
- ・遮炎性能 ⇒屋内・屋外の両方で火炎を、20分間は当該面以外に出さないこと
- ・準遮炎性能 ⇒屋外の火炎を、20分間は火炎を当該面以外に出さないこと
遮炎は屋外・屋内に問わず、20分間は火炎を出さないことが求められます。一方、準遮炎性能は、「屋外で発生した火災を」20分間、屋内側へ出さない性能です。
準遮炎性能は、法64条で下記のように規定されます。
- ・建築物の周囲において発生する通常の火災時における火炎を有効に遮るために、防火設備に必要な性能
具体的な基準は下記です（令136条の2の3より）。
- ・周囲において発生する通常の火災による火熱が加えられた場合、加熱開始後20分間当該加熱面以外の面に火炎をださないこと
まとめ
今回は、遮炎について説明しました。遮炎の意味、遮炎性能や準遮炎性能の違いが理解頂けたと思います。意味が混同しがちですが、理解すれば簡単ですね。併せて耐火性能について勉強しましょう。
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