この記事の要点
耐圧版とは、建物の重さを支える役割を持つ床のことで、「べた基礎」とも呼ばれます。
耐圧版は土間コンクリートと違い、建物を支える役割があるため、厚みや配筋を大きくする必要があります。
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基礎の役割を持つ床を耐圧版といいます。
耐圧版は土間コンクリートと違い、建物を支える役割があるため、厚みや配筋を大きくします。
今回は、耐圧版の基礎知識や土間コンクリートとの違い、耐圧版の設計について説明します。
耐圧版は、建物の重さを支える役割を持つ床のことです。
後述しますが、スラブや土間コンクリートと分けて表記します。
また耐圧版は、「べた基礎」という言い方もします(こちらが一般的でしょうか)。
※べた基礎については下記の記事が参考になります。
布基礎と独立基礎、ベタ基礎の違いと、本当に伝えたい各基礎の特徴
下図をみてください。耐圧版は、このように厚みが200mm以上で、配筋はダブル配筋が通常です。D13又はD16など普通のスラブに比べて太めの鉄筋を使います。
耐圧版は、要するに鉄筋コンクリート造の床なのですが、普通の床(スラブ)よりも厚く鉄筋量も多いので、建物の重量を支えることが可能です。
また下図のように、ピット下の床が耐圧版のケースあります。
但し、建物の重量を杭基礎や独立基礎、布基礎で支えるのなら、ピット下の床は「土間コンクリート」で良いでしょう。
ピットは配管やメンテナンスの際に必要で、常時利用しません。
そのため、配筋量も少なく版厚も薄い土間コンクリートにします。
なお、ピットを水槽の代わりにする場合は、その重量を適切に伝達するため、「スラブ」にします。
つまり、ピット下の床は「必ず耐圧版にするわけでは無い」ので、注意しましょう。
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耐圧版は、建物の重量を支える基礎です。一方、土間コンクリートは、一見耐圧版やスラブと同じように鉄筋コンクリート造の床ですが、耐力はほとんどありません。
地盤が沈下した場合、土間コンクリートは不同沈下を起こし上部構造にも影響を及ぼすでしょう。
その点、耐圧版は地盤の支持力を検討し、必要な厚みなどを計算で確認しているので安心です。
スラブは、固定荷重や積載荷重を支える床です。
耐圧版は、固定+積載荷重はもちろん上部構造の重さ全てを支える「基礎」の役割です。
見た目は似ていますが、支える重量が全く違います。スラブの意味は下記をご覧ください。
スラブとは?現役設計者が教える意味、特徴、役割、屋根スラブ、土間
耐圧版は、べた基礎と同様の計算を行います。具体的には、地盤の地耐力Raに対して、建物の平米あたりの重量W/Aが下回っていれば良いです。つまり、
の関係を確認します。また、得られた地反力(接地厚)に対して、耐圧版の厚みや配筋が適切か確認します。
基礎の地耐力の検討方法や、べた基礎の設計法は下記の記事が参考になります。
混同しやすい用語
・耐圧版(たいあつばん):建物を支える役割を持つ基礎の床
・土間コンクリート(どまこんくりーと):荷重を支える役割を持たない床
・スラブ:上階の床板のこと。耐圧版と区別して使われる
耐圧版を整理した表を示します。
| 項目 | 基礎の形式 | 特徴 |
|---|---|---|
| 独立基礎 | 柱1本ごとに設ける基礎 | 比較的良好な地盤に適用 |
| 布基礎 | 壁下に連続して設ける基礎 | 住宅の外周・耐力壁下 |
| 耐圧版(マット基礎) | 建物全体を版で支える基礎 | 軟弱地盤・不同沈下対策に有効 |
今回は耐圧版について説明しました。耐圧版は、建物重量を支える基礎、と覚えておきましょう。
見た目は鉄筋コンクリート造の床と同じですが、厚みや配筋が一般のスラブに比べて大きめなので判断できます。
また図面上で耐圧版は、スラブや土間コンクリートと分けて表記しましょう。下記も参考にしてくださいね。
スラブとは?現役設計者が教える意味、特徴、役割、屋根スラブ、土間
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
耐圧版と土間コンクリートを混同しないように。建物を支えるか否かが最大の違いです。
試験では「耐圧版=べた基礎」であることと、厚みや配筋が土間コンより大きいことが問われます。
耐圧版の設計では地反力を考慮した構造計算が必要である点も押さえておきましょう。