この記事の要点
比例限度はフックの法則(σ=Eε)が成り立つ最大の応力度で、これを超えると応力とひずみが比例しなくなる。
弾性限度(降伏点)との違いを理解し、軟鋼では実用上は弾性限度まで比例関係とみなせることも押さえておこう。
この記事では、比例限度とは何か、降伏点とどう違うのかを整理します。
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比例限度とは、フックの法則が成り立つ最大の応力度です。比例限度を境に、応力と歪の関係が非線形になります。今回は、比例限度の意味、読み方、弾性限度との違い、比例限度と降伏点との関係について説明します。
※非線形、応力ひずみ関係は、下記の記事が参考になります。
応力ひずみ線図とは?ヤング率との関係・見方と材料別の特徴(鋼材・コンクリート・脆性材料)
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比例限度とは、フックの法則が成り立つ最大の応力度です。下図をみてください。赤丸が比例限度、青丸が弾性限度です。
鋼材を引っ張ると初めのうちは、応力とひずみが比例関係にあります。
ひずみが増えれば、一定の割合で応力も増えます。
応力が増加する割合は、比例限度まで一定です。
なお、「一定の割合」は、ヤング率のことです。
下式をみてください。
これがフックの法則でしたね。
σ=Eε
σは応力、Eはヤング率、εはひずみです。※詳細は、下記の記事も参考になります。
ヤング係数(弾性係数)とは?求め方と公式、単位、材料ごとの値【図解】
ひずみ・ひずみ度とは?意味・公式(ΔL/L)・単位・応力との関係を解説
しかし比例限度を境に、これが成立しなくなります。下図をみてください。応力とひずみの関係図を拡大しました。比例限度を境に、応力と歪の関係が比例でなくなります。
比例限度を超えて鋼材を引っ張ると、応力がガツンと落ちます。この応力を、弾性限度といいます。弾性限度は、降伏点または上降伏点といいます。※降伏点、上降伏点の意味は下記の記事が参考になります。
降伏点とは?1分でわかる意味、求め方、SS400の値、単位、引張強さ
ただし軟鋼(一般的な鋼材)では、比例限度は弾性限度の近くに表れます。構造計算などの実務(実用上)では、弾性限度まで比例関係にあると考えても問題ないでしょう。
比例限度、弾性限度の読み方は下記です。その他、関係する用語の読み方を示しました。
比例限度 ⇒ ひれいげんど
弾性限度 ⇒ だんせいげんど
降伏点 ⇒ こうふくてん
非線形 ⇒ ひせんけい
※降伏点の意味は、下記の記事が参考になります。
降伏点とは?1分でわかる意味、求め方、SS400の値、単位、引張強さ
比例限度と弾性限度の違いを下記に整理しました。
比例限度 ⇒ フックの法則が成り立たなくなる最大の応力度
弾性限度 ⇒ 鋼材が降伏する時点の応力度。降伏点、上降伏点と同じ意味
※降伏点、上降伏点は下記が参考になります。
降伏点とは?1分でわかる意味、求め方、SS400の値、単位、引張強さ
混同しやすい用語
弾性限度
鋼材が降伏する時点の応力度で、降伏点・上降伏点と同じ意味。
フックの法則の成否とは直接関係しない。
比例限度はフックの法則(比例関係)が成立する限界であるのに対して、弾性限度は材料が弾性的に変形できる限界(降伏点)である点が異なる。
軟鋼では両者は近い位置に現れる。
比例限度を整理した表を示します。
| 項目 | 比例限度 | 弾性限度(降伏点) |
|---|---|---|
| 定義 | フックの法則が成り立つ最大応力度 | 鋼材が降伏する時点の応力度 |
| 軟鋼での位置 | 弾性限度の近くに現れる | 比例限度よりやや大きい |
| 実用上の扱い | 弾性限度まで比例関係とみなす | 上降伏点・降伏点と同義 |
今回は比例限度について説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
比例限度は、フックの法則が成立する最大の応力度です。
比例限度と弾性限度との違いを理解しましょう。
ただし軟鋼では、実用上は弾性限度まで、比例関係は成立すると考えてよいでしょう。
下記の記事も参考にしてくださいね。
降伏点とは?1分でわかる意味、求め方、SS400の値、単位、引張強さ
応力ひずみ線図とは?ヤング率との関係・見方と材料別の特徴(鋼材・コンクリート・脆性材料)
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比例限度とは?
フックの法則(σ=Eε)が成り立つ最大の応力度です。これを超えると応力とひずみが比例しなくなります。
軟鋼での比例限度と弾性限度の扱いは?
軟鋼では実用上、弾性限度まで比例関係とみなせます。

試験での問われ方|管理人の一言
一級建築士試験では「比例限度を超えるとフックの法則が成り立たなくなる」という正誤問題が出ます。
弾性限度(降伏点)との区別、そして軟鋼では実用上は弾性限度まで比例関係が成立するという点を整理しておきましょう。
応力ひずみ線図のグラフ上でどこが比例限度かを示せるようにしておくと完璧です。(一級建築士 頻出:比例限度を超えるとフックの法則が成り立たなくなることと弾性限度(降伏点)との区別が繰り返し出題)