この記事の要点
非線形とは、力と変形、応力ひずみの関係が、比例関係にない状態です。
比例関係にある状態を線形といいます。
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非線形とは、力と変形、応力ひずみの関係が、比例関係にない状態です。比例関係にある状態を線形といいます。非線形の問題は、線形問題に比べて扱いにくく、高度な計算が必要です。今回は、非線形の意味と定義、線形との違い、非線形の現象、非線形問題の解析法について説明します。※線形の意味は、下記の記事が参考になります。
線形とは?1分でわかる意味、非線形との違い、線形的な材料、線形と剛性の関係
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非線形とは、力と変形、応力ひずみの関係が比例関係にない状態です。下図をみてください。これは鋼の応力ひずみ曲線です。途中までは比例関係ですが、塑性化してからは非線形状態です。
線形問題は解析しやすいです。また、実現象との対応がよいです。例えば、力と変形の関係が線形的とします。比例関係なら、力の大きさがわかれば、変形の大きさも予測できますね。
非線形と線形の違いを下記に整理しました。
非線形 ⇒ 力と変形、応力ひずみの関係が比例関係にない状態。高度な解析が必要。
線形 ⇒ 力と変形、応力ひずみの関係が比例関係の状態。計算が簡単で、実現象との対応がよい。
非線形の現象として、下記があります。
・大変形
・座屈
・ひび割れによる剛性低下
・非線形材料を用いること
材料や建物の変形が大きくなると、線形性が失われます。よって、非線形解析が必要です。
また、座屈は構造部材の代表的な非線形現象です。棒の座屈はもちろん、面の座屈など色々あります。座屈は下記の記事が参考になります。
コンクリートはひび割れにより剛性が低下します。剛性低下も非線形現象です。そもそも、非線形材料を扱うと、非線形的な挙動を示します。
例えば、「地盤」は解析が難しい非線形材料です。
非線形問題は、高度な解析が必要です。建築物の解析法として、
・有限要素法
・差分法
・線形的なモデルへの置換
があります。例えば、鋼は塑性化してから非線形的な挙動を示します。実務では、これを線形的なモデルへ置換します。下図をみてください。線形的に荷重が増加し、塑性化してからは荷重の増加はしないで、変形だけが進みます。実現象とは違いますが、計算は扱いやすく、概ねの挙動は把握できます。
上記の応力ひずみ関係をバイリニアといいます。
非線形問題を解く方法として、有限要素法があります。最近は、建築物の構造解析でも頻繁に使います。有限要素法の意味は、下記の記事が参考になります。
混同しやすい用語
非線形(ひせんけい)
力と変形(またはひずみ)の関係が比例しない状態のことです。大変形・座屈・ひび割れによる剛性低下などが非線形現象に該当し、線形理論では正確に扱えません。
線形(せんけい)
力と変形の関係が比例する状態で、フックの法則が成立する弾性域が代表例です。多くの構造計算では計算を簡略化するために線形仮定を用いますが、実際の挙動は非線形であることが多いです。
バイリニア
降伏前は線形(弾性)、降伏後も別の傾きで線形(塑性)と仮定した2本の直線でモデル化した非線形モデルです。鋼材の応力ひずみ関係でよく使われ、完全な非線形モデルより計算が容易です。
非線形を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 非線形 | 力と変形の関係が比例しない状態 | 大変形・座屈など |
| 線形 | 力と変形の関係が比例する状態 | 弾性域が代表例 |
| バイリニア | 降伏前後を2直線でモデル化した非線形モデル | 鋼材によく使用 |
今回は非線形について説明しました。意味が理解頂けたと思います。非線形は、力と変形の関係などが、比例関係にない状態です。例えば、大変形、座屈、ひび割れによる剛性低下などの現象があります。また、非線形材料を使う場合も同様です。私たちの身の回りには、線形より非線形の現象が多いです。私たちは、それらをモデル化し、扱いやすく解析しています。非線形解析の方法として、有限要素法があります。下記の記事が参考になります。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
非線形に関する問題は建築士試験の構造分野で出題されます。定義と計算の両面から理解しておきましょう。
非線形の定義・適用条件・計算式は建築士試験の構造分野で出題される基本事項です。
用語の定義を正確に理解したうえで、関連する規準・法令との関係を整理することが大切です。