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木材の許容応力度とは?基準強度Fc・Fbと長期・短期の計算方法

この記事の要点

木材の許容応力度は、基準強度(Fc・Fb等)を安全率で割って求めます。長期許容応力度は圧縮fc=Fc/3、曲げfb=Fb/3、引張ft=Ft/3が基本です。短期は長期の1.5倍まで使えます。

樹種と強度等級によって基準強度が異なります。たとえばヒノキ甲種1等の圧縮基準強度Fc=23N/mm²で、長期許容圧縮応力度はFc/3≒7.7N/mm²です。建築基準法の改正によりJASとの整合が図られています。

木材は鉄骨やRCに比べて、材質が均質でないため扱いづらい材料です。

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木材は鉄骨やコンクリートと同様に許容応力度が規定されています。

木材は鉄骨やRCに比べて、材質が均質でないため扱いづらい材料です。

よって安全率も高めに設定されています。

今回は木材の許容応力度、その求め方、圧縮強度、曲げ強度と基準強度との関係について説明します。

※応力、許容応力度については、下記が参考になります。

応力とは?意味・種類・記号と求め方、応力度との違い

許容応力度計算 意味 外力 応力度 安全率 構造設計 一次設計

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木材の許容応力度の種類と求め方

木材の許容応力度は下記の種類があります。また、各許容応力度(長期)の算定方法を示しました。


各応力については、下記が参考になります。

圧縮応力とは?意味・求め方・記号σc・軸方向圧縮応力度との違いを解説

引張応力とは?意味・公式(σ=P/A)・求め方・応力度の違い

曲げ応力とは?1分でわかる意味、公式と演習問題、単位、曲げ応力度との違い

せん断応力とは?公式・計算法・せん断応力度との違いを解説


Fc、Ft、Fb、Fsは各状態の基準強度です。長期時の許容応力度は、「1.1/3」を1/3と間違えないよう注意してください。また短期時の許容応力度は下記です。



木材は鉄骨、RCに比べて材質にバラつきがあります。また湿潤状態(水分を沢山含んだ状態)で強度が低下します。よって建築基準法施行令では、下記が規定されます。


木材の圧縮強度と曲げ強度

木材の圧縮許容応力度と、曲げ許容応力度を求めます。

圧縮強度

圧縮時の許容応力度(圧縮強度)は、前述した算定式だけでは不十分で、座屈の検討が必要です。

木材は細長比に応じて、座屈時の許容応力度が規定されています。

下記に、λと座屈許容応力度の関係を示しました。

※圧縮強度、座屈については、下記が参考になります。

圧縮強度とは?コンクリート・鋼の強度・単位(N/mm²)・引張強度との違い

座屈とは?意味・座屈荷重・座屈長さ・種類をわかりやすく解説


(長期)

・λ≧30    ⇒1.1Fc/3

・30<λ≦100  ⇒1.1(1.3-0.01λ)Fc

・λ>100    ⇒1.1/3×(3000/λ2)×Fc


(短期)

・λ≧30    ⇒2Fc/3

・30<λ≦100  ⇒2(1.3-0.01λ)Fc

・λ>100    ⇒2/3×(3000/λ2)×Fc

曲げ強度

曲げ許容応力度は、基準強度Fbに対して所定の係数を掛けて求めます。但し、告示によりFbに特殊の規定がされています。下記です。



荷重が分散して負担する材は、Fbを割増して使える規定です。ただ判断を誤ると危険側の検討になるため注意が必要です。

積雪時の許容応力度

木材は積雪時の許容応力度が別途規定されています。下記に示しました。



前述した値に1.3又は0.8倍して算定します。※積雪荷重については、下記が参考になります。

積雪荷重とは?1分で分かる計算方法と地域による違い

木材の基準強度と許容応力度の関係

木材は色々な材質があります。アカマツ、ベイマツ、カラマツ、ひのきなど、各材質により基準強度がバラバラです。よって、どんな木を使うのかで許容応力度が変わるのです。ここでは代表して「ひのき」の基準強度を下記に示しました。


材種 区分 等級 基準強度 N/m㎡
Fc Ft Fb Fs
ひのき 甲種構造材 1級 30.6 22.8 38.4 2.1
2級 27.0 20.4 34.2
3級 23.4 17.4 28.8
乙種構造材 1級 30.6 18.6 30.6
2級 27.0 16.2 27.0
3級 23.4 13.8 23.4

各許容応力度は、上表の基準強度を用いて所定の係数(1.1/3など)を掛ければ算定可能です。


また、前述した「ひのき」は無垢材としての値です。その他、集成材、単板積層材などの基準強度は別途規定されます。

混同しやすい用語

材料強度

材料強度(F値)は破壊時の基準値で、許容応力度はそれに安全率を考慮した設計上限値です。

設計では応力度が許容応力度以下であることを確認します。

設計基準強度

設計基準強度はコンクリートの圧縮強度を示すFcで、許容応力度はこれをもとに安全率を考慮して算出します。

引張応力度

引張応力度は材料を引き伸ばす方向の応力で、圧縮とは向きが逆です。

コンクリートは圧縮に強く引張に弱い点が特徴です。

根拠・参考

  • 建築基準法施行令

実務では、設計条件・仕様書・適用する規準により確認してください。

まとめ

今回は木材の許容応力度について説明しました。鉄骨造やRC造に比べても、小さい値になるでしょう。また木材は湿潤状態にあるとき許容応力度が70%になるなど、他材料に無い欠点もあるので注意してください。下記も参考になります。

応力とは?意味・種類・記号と求め方、応力度との違い

許容応力度計算 意味 外力 応力度 安全率 構造設計 一次設計

材料強度とは?基準強度F値との関係・許容応力度の求め方(コンクリート・鋼材一覧)

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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