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背割りとは、木材が乾燥収縮したとき、ひび割れにより悪影響を及ぼさないよう、あらかじめ入れた割れ目のことです。背割り付きの柱は、実は背割りが無い柱と同程度の耐力を持ちます。また、似た用語で「貫通割り」があります。今回は背割りの意味、柱、心持ち材、心去り材との関係、強度について説明します。
※木材は水分量が多い材料です。そのため、乾燥により収縮します。下記の記事も併せて参考にしてください。
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背割りとは、木材が乾燥収縮によるひび割れを防ぐため、あらかじめ入れた割れ目です。
※木材と同様に、乾燥でひび割れるコンクリートも、目地を入れて不要なひび割れを防ぎますよね。考え方は同じです。※コンクリートの目地とひび割れは下記の記事が参考になります。
下図をみてください。これが背割りです。
背割りが無い部材は、乾燥収縮により、構造的に悪影響のあるひび割れが入ります。場合によっては、4面全てにひび割れが入ります。当然、部材の耐力は低下します。
一方、背割りを入れておけば乾燥収縮しても、割れ目が開くだけに留まります。背割りを入れた柱は、見た目には不安ですが、実はほとんど、耐力は低下していません。
木材には、心持ち材と心去り材があります。心持ち材とは、木の中心に近い部分を使った材のことです。赤い色をしています。心去り材は、木の外側に近い部分を使った材です。白っぽい色をしています。
心持ち材は、
腐食しにくい
強度が高い
ことから、構造部材として使います。一方で、ひび割れやすいので、背割りを入れます。心去り材は、見た目が美しいので化粧材として使います。
背割り付き柱の断面性能(強度)を確認します。下図をみてください。背割りを入れた断面二次モーメントと、背割りなしの断面二次モーメントを比較します(x軸回りの値)。※今回は簡単のため、貫通割り断面で検討します。
断面二次モーメントは、下記ですね。
背割り付き柱 ⇒ I=2*0.5*1.0^3/12=0.08
背割りなし柱 ⇒ I=1.0*1.0^3/12=0.08
いかがでしょうか。変形に対する抵抗力を表す「断面二次モーメント」の値が同じになりました。実は、背割りを入れても、断面性能は、ほとんど影響が無いです。
なお、背割りと似た用語に「貫通割り」があります。貫通割りは、柱を二つに割った材です。背割りは半分割れ目を入れる程度ですが、貫通割りは別々の部材に分かれるので、y軸回りでは耐力が大きく低下します。
1つの部材として抵抗できないからです。※断面二次モーメントを計算すると理解できるでしょう。断面二次モーメントの意味は下記の記事が参考になります。
今回は背割りについて説明しました。意味が理解頂けたと思います。背割りは、乾燥収縮によるひび割れ防止でいれた割れ目です。見た目は大きく欠損して不安ですが、強度上ほとんど影響ないと覚えてください。下記の記事も参考になります。
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