この記事の要点
長柱とは、柱の幅やせいに対して、長さが大きい柱です。
逆に、柱の幅やせいに対して、部材長さが短い柱を短柱といいます。
この記事では、長柱とは何か、読み方、短柱とどう違うのか、座屈・応力割増との関係を整理します。
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長柱とは、柱の幅やせいに対して、長さが大きい柱です。
逆に、柱の幅やせいに対して、部材長さが短い柱を短柱といいます。
長柱は座屈が起きやすいです。
よって、細長比が大きくなり過ぎないよう、建築基準法で規定されます。
また、鉄筋コンクリート造では、長柱に対して、応力の割増しがあります。
今回は、長柱の意味、読み方、短柱との違い、長柱の座屈計算について説明します。
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長柱とは、柱幅、柱せいに対して、長さが大きな柱です。下図をみてください。左の柱より、右の柱がヒョロッとしていますね。
長柱は斬新な見た目をしていますが、構造的に問題があります。それが「座屈」です。部材の座屈耐力は、部材長さに反比例します。部材長さが大きいほど、座屈耐力は低下するのです。※詳細は下記の記事が参考になります。
長柱の読み方は、「ちょうちゅう」または「ながばしら」と読みます。個人的に、「ちょうちゅう」は言いにくいので、「ながばしら」ということが多いです。
長柱と短柱の違いを下記に整理しました。
・長柱 ⇒ 柱幅、柱せいに対して、部材の長さが大きい柱
・短柱 ⇒ 柱幅、柱せいに対して、部材の長さが短い柱
長柱と短柱分ける、具体的な数値はありませんが、下記のポイントに注意します。長柱は、座屈耐力が小さくないか、短柱は他柱に比べて剛性が大き過ぎないか、チェックしましょう。
・部材長さが大きいと、座屈耐力が低下する。
柱の場合、細長比250以下、梁の場合、細長比200以下とする。
・鉄筋コンクリート造の長柱は、応力を割増す必要がある。
※細長比は下記が参考になります。
細長比・座屈長さ・断面二次半径の関係は?計算式と座屈設計への影響(圧縮材の基礎)
・部材長さが短いと、他柱に比べて極端に剛性が高くなる。
※剛性の意味は下記が参考になります。
剛性とは?変形しにくさの意味・強度との違い・計算式・単位を解説
長柱は座屈に弱いです。よって、座屈耐力を計算します。座屈耐力は下記の記事を参考にしてください。
実務では、座屈耐力を計算しません。
その代り、許容圧縮応力度を低減します。
例えば、細長比が50の場合、許容圧縮応力度fcは135.3N/m㎡です。
細長比100では、86.3N/m㎡です。
これは計算で求めておらず、早見表を使っています。
細長比の値から、fcが早見できます。
鉄筋コンクリート造の長柱は軸力を割増します。割増の方法は、鉄筋コンクリート構造計算規準・解説に詳細が明記有ります。
柱長さをH、柱せいをDとしたとき、割増係数は下記です。
D/H=1/10 ⇒ 1.00
D/H=1/15 ⇒ 1.00
D/H=1/20 ⇒ 1.25
D/H=1/25 ⇒ 1.75
柱せいが300で、柱長さが3000のとき、D/Hは1/10です。1/10は割増が無いので、長柱では無いとわかります。
混同しやすい用語
破断
破断は引張応力が材料の強度を超えて壊れる現象です。
座屈は圧縮力によって部材が横方向に変形して耐力が低下する現象です。
細長比
細長比は部材の有効座屈長さを断面二次半径で割った無次元数です。
細長比が大きいほど座屈しやすくなります。
根拠・参考
実務では、設計条件・仕様書・適用する規準により確認してください。
長柱を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 長柱の定義 | 幅・せいに対して長さが大きい柱 | 座屈が起きやすい |
| 短柱との違い | 部材長さが短い柱が短柱 | 圧縮破壊が先行する |
| 応力割増 | D/H比により割増係数を適用 | 建築基準法・RC規準に規定 |
今回は、長柱の意味について説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
長柱は、柱幅や柱せいに対して、長さが大きい柱です。
座屈耐力は部材長さに反比例して小さくなります。
過小になりすぎないよう注意したいですね。
また、細長比の値は規定を満足するよう注意しましょう。
下記の記事も併せて参考にしてくださいね。
細長比・座屈長さ・断面二次半径の関係は?計算式と座屈設計への影響(圧縮材の基礎)
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
試験では長柱と短柱の判定と、それぞれの破壊形式が問われます。細長比λ=Lk/iが大きい長柱は座屈が先行し、λが小さい短柱は材料強度(圧縮)による破壊が先行します。
設計では細長比の上限値が規定されており(鋼構造では200程度)、これを超えると座屈のリスクが高まります。有効座屈長Lkは支持条件によって変わるため、境界条件の設定と合わせて覚えておきましょう。