建築学生が学ぶ構造力学

建築学生が学ぶ構造力学
  1. HOME > 構造計算の基礎 > 速度圧とは?建築基準法の計算式

速度圧とは?建築基準法の計算式

この記事の要点

速度圧とは下式で算定される圧力増加で、地表面の粗さ、高さ方向の平均風速の分布を考慮した値です。

速度圧の単位はN/m2で圧力の単位と同様です。

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット


速度圧とは下式で算定される圧力増加で、地表面の粗さ、高さ方向の平均風速の分布を考慮した値です。

速度圧の単位はN/m2で圧力の単位と同様です。

速度圧の計算式、関連基準は、建築基準法施行令87条、H12建告1454に明記あります。

なお、速度圧qに風力係数Cfとの積を風圧力Pといい、台風により建物に生じる荷重とします。


速度圧1


Er:平均風速の高さ方向の分布を表す係数

Vo:基準風速(m/s)

Gf:ガスト影響係数

H:建築物の高さと軒の高さとの平均(m)。※ただし、H≦Zbのときは、H=Zbとする


上記の通り、速度圧の算定はやや面倒で、単純に値を計算式に代入するというより、建物の高さ、軒高、地表面粗度区分を考えた計算が必要です。


ガスト影響係数は、地表面粗度区分より表から算定します。


【表 地表面粗度区分】

地表面粗度区分


【表 ガスト影響係数】

ガスト影響係数


【表 Zb、Zg、αの値】

Zb、Zg、αの値


【表 基準風速】


上表を元に、実際に速度圧を計算します。諸条件として、地表面粗度区分Ⅱ、建物高さ10m、軒高9.5m、基準風速34m/sとします。


地表面粗度区分Ⅱ、H=(10+9.5)/2≒9.75mより、ガスト影響係数=2.2です。さらに、Zb=5m、Zg=350、α=0.15なので


速度圧2


になります。

根拠・参考

  • 建築基準法施行令

実務では、設計条件・仕様書・適用する規準により確認してください。

混同しやすい用語

速度圧(q)

地表面の粗さや高さ方向の平均風速分布を考慮した圧力増加の値。

単位はN/m2で、建築基準法施行令87条に基づき算定する。

風圧力(P)

速度圧qに風力係数Cfを乗じた値で、台風などにより建物が受ける実際の荷重を表す。

P=q×Cfで求める。

ガスト影響係数(Gf)

突風(ガスト)の影響を考慮する係数。

地表面粗度区分と建物高さから表引きして求め、速度圧の算定に使用する。

速度圧を整理した表を示します。

項目内容備考
速度圧の定義地表面の粗さと高さ方向の平均風速分布を考慮した圧力増加の値(単位:N/m2)建築基準法施行令87条・H12建告1454に基づく
主な算定係数Er(平均風速の高さ分布係数)・Vo(基準風速)・Gf(ガスト影響係数)地表面粗度区分により表から算定
風圧力との関係風圧力P=速度圧q×風力係数Cf台風等により建物に生じる荷重として使用

まとめ

今回は速度圧の意味、計算式について説明しました。

速度圧とは下式で算定される圧力増加で、地表面の粗さ、高さ方向の平均風速の分布を考慮した値です。

速度圧の計算は、単純に値を公式へ代入するのではなく、建物の諸条件から表をみて値を読み取る必要があり面倒です。

よって、実際に速度圧を計算して計算方法に慣れることも重要です。

風圧力、風荷重の計算式は下記が参考になります。

風圧力とは?1分でわかる意味と計算、速度圧と風力係数、受圧面積との関係、風荷重との違い

風荷重とは?読み方・公式・見付面積との関係・フェンスの計算

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット

▶ 建築士試験ではどう問われる?
この論点は建築士(構造)で出題されます。実際の問題と解き方は 構造力学・荷重・耐震の過去問解説(分野別・全年度)(無料)で確認できます。

理解度チェック

Q.

速度圧とは何ですか?

答えを見る

地表面の粗さや高さ方向の平均風速分布を考慮して算定される圧力増加の値です。単位はN/m2で、建築基準法施行令87条・平成12年建告1454号に基づいて算定します。

Q.

速度圧と風圧力の関係は?

答えを見る

速度圧qに風力係数Cfを掛けたものが風圧力Pで、P=q×Cf です。これが台風などにより建物に生じる荷重となります。

Q.

速度圧の算定で使う係数は?

答えを見る

Er(平均風速の高さ方向分布係数)、Vo(基準風速)、Gf(ガスト影響係数)などです。ガスト影響係数は地表面粗度区分と建物高さから表引きして求め、単純な数値代入でなく建物高さ・軒高・粗度区分を考えた計算が必要です。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

▼用語の意味知らなくて大丈夫?▼

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集

▼同じカテゴリの記事一覧▼

▼カテゴリ一覧▼

▼他の勉強がしたい方はこちら▼

▼調べるたびに検索するのをやめたい人へ▼

▼過去問の答えは見たけど、解き方がわからない人へ▼

プロフィール

建築の本、紹介します。▼

すぐにわかる構造力学の本

同じカテゴリの記事一覧

Topへ >>

  1. HOME > 構造計算の基礎 > 速度圧とは?建築基準法の計算式
  2. 1級の過去問(計算)解説
  3. わかる建築構造の用語集・図解集
  4. 1頁10円!PDF版の学習記事