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千鳥配筋は、主に壁の配筋で用います。壁厚が薄い場合や、シングル配筋に比べて配筋量を増やしたいとき千鳥配筋とします。
今回は、そんな千鳥配筋のメリットと、ダブル配筋との違い、千鳥配筋のピッチについて説明します。
シングル配筋、ダブル配筋の意味は、下記が参考になります。
ダブル配筋とは?1分でわかる意味、メリット、デメリット、壁厚、図面
シングル配筋とは?1分でわかる意味、壁厚、メリットとデメリット、配筋図
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千鳥配筋とは、所定のピッチの半ピッチ毎にずらしたダブル配筋です。
下図をみてください。これはD10@200(千鳥配筋)です。
図面上は「D10@200TやD10@200チドリ」と明記します。左側と右側の配筋はそれぞれ200ピッチですが、左と右の鉄筋で半ピッチ分ずれています。
このように、千鳥配筋は左と右交互に一定のピッチ毎に配筋されます。
ところで「千鳥」とは、小鳥の歩き方に由来しています。小鳥は右足と左足を交互に、交差させて歩きます。
これに似ているから千鳥配筋です。また、お酒に酔っぱらった人の歩き方を「千鳥足」といいますね。これも同様の由来です。
千鳥配筋のメリットは下記です。
・鉄筋のあきに余裕確保できる
・薄い壁厚の中で、密に配筋できる
t=120、150の壁は、シングル配筋とします。壁厚が薄いと、鉄筋のあきが小さすぎてコンクリートが回らない(充填性が悪い)こと、そもそも鉄筋のあきが基準法を満足しません。
千鳥配筋なら、あきを満足しつつ鉄筋量を増やすことが可能です。
下図をみてください。左図はt120でD10@200D(Dはダブル配筋)です。これは鉄筋のあき寸法を満足しません。右図はD10@100T(Tは千鳥配筋)です。
両者の配筋量は同等ですが、千鳥配筋にすれば横筋は隣り合うことがなく、あき寸法を十分に満足します。
t120の壁で、どうしても鉄筋量を増やしたいとき、千鳥配筋とします。
鉄筋のあき寸法について補足です。t120の壁でD10ダブルが配筋できないことを確認しましょう。問題となる鉄筋のあきとは、下図の距離です。
かぶり=30mm、D10の外形=10とします。
あき寸法=120-(30*2+10*2+10*2)=20mm
しかありません。鉄筋のあき寸法は、鉄筋径や粗骨材径に左右されますが、径が小さい場合は31.25(=25*1.25。粗骨材径の1.25倍)mmです。
上記より、壁厚120でダブル配筋は不可です。逆に言えば、原理的にt150の壁厚ではダブル配筋は可能です。但し、配筋が密になるとコンクリートの充填性が悪いので、シングル配筋が無難です。※鉄筋のあき寸法については、下記の記事が参考になります。
前述したように、千鳥配筋は左と右で半ピッチずつ配筋をずらしたダブル配筋です。ダブル配筋は、壁内に2組の鉄筋を所定のピッチ毎に配筋する方法です。下図をみれば違いが分かるでしょう。
千鳥配筋のピッチの考え方を説明します。例えば
D10@200チドリ
はどう配筋するのでしょうか。正解は下図です。
これを下図のように配筋するのは間違いです。これでは、400ピッチの配筋となり、大幅に配筋量が減るからです。
t120の鉄筋に、D13@200DCと同等以上の配筋を入れたい。ダブル配筋とすると、鉄筋のあき寸法を満足しないため、千鳥配筋にする。一体、どれだけのピッチが必要か。なお、t120の鉄筋径はD10とする。
千鳥配筋とした場合の必要ピッチ=71*1000/635=111.8mm
⇒D10@100チドリとする
今回は千鳥配筋について説明しました。千鳥配筋とダブル配筋の違いが理解頂けたと思います。
壁厚が薄いけど、どうしても鉄筋量が必要な場合は千鳥配筋がおすすめです。但し、千鳥配筋のピッチを細かくするとダブル配筋との違わない配筋量となります。
施工上の配慮も踏まえて検討しましょう。下記の記事も併せて勉強しましょうね。
ダブル配筋とは?1分でわかる意味、メリット、デメリット、壁厚、図面
シングル配筋とは?1分でわかる意味、壁厚、メリットとデメリット、配筋図
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