この記事の要点
鉄骨接合で高力ボルトを2列以上並べるとき、列間の間隔を「ゲージ」という。
ピッチ(応力方向の間隔)との違いを混乱することが多い。
ゲージとピッチの違いと、規定値の確認方法を整理する。
規定:ボルト径の2.5倍以上、実務では60mmを基準とする
ゲージ距離を大きくするほど曲げモーメントへの抵抗力が増す(テコの原理)
ボルト2列が必要なケース:応力が大きい場合・曲げモーメントを負担する場合
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高力ボルトのゲージとは、ボルトを2列並べたときの、ボルト列と列との間の距離です。
似た用語で、ピッチがあります。
ピットは、応力方向に並ぶボルト芯間距離です。
今回は高力ボルトのゲージの意味、ピッチとの関係、規定について説明します。
※高力ボルト、高力ボルトの配置は下記が参考になります。
高力ボルトとは?読み方・種類(F10T・S10T)・規格・摩擦接合の特徴
高力ボルトの配置(ピッチ・端空き)は?規定値と設計での使い方
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高力ボルトのゲージは、ボルトを2列並べたときの、ボルト列と列の間の距離です。下図を見てください。
高力ボルトは、通常、応力が作用する方向に対して平行となる方向に並べます。高力ボルトが1列で足りないとき、2列とします。ゲージとは、応力方向に対して直交する方向の、ボルト芯距離ともいえます。
高力ボルトのゲージ、ピッチは、
ボルト径の2.5倍以上
とします。ただし、実務ではピッチ、ゲージ共に、
60mm
とします。60mmとしておけば、高力ボルトの径を27mm以上としない限り、ピッチやゲージの値を計算で考える必要は無いですね。
※高力ボルトの配置は下記も参考になります。
高力ボルトの配置(ピッチ・端空き)は?規定値と設計での使い方
高力ボルトが2列必要になる場合は、下記のケースがあります。
応力が大きい
曲げモーメントを負担する
高力ボルトに生じるせん断力が大きいとき、高力ボルトを2列にします。2列にすると、ゲージ距離を確保します。ゲージの値は、高力ボルトの径で決めます。基本的に60mmです。
また、曲げモーメントを負担する場合もあります。ゲージ距離を大きくするほど、曲げモーメントに抵抗できます。テコの原理を思い出してください。腕の長さを大きくする方が、小さな力で、物を持ち上げられます。
これと同じで、曲げモーメントに対して、ゲージ距離を長くする方が、高力ボルトに作用するせん断力が小さくなります。
ゲージの値を決める時、高力ボルトに生じるせん断力が小さくなるよう決定します。
混同しやすい用語
【ゲージ】と【ピッチ】の違い:ピッチは応力が作用する方向に並ぶボルトの芯間距離(縦方向)です。
ゲージは応力方向に直交する方向(横方向)のボルト列と列の間の距離です。
どちらも最小値はボルト径の2.5倍以上、実務では60mmです。
高力ボルトのゲージを整理した表を示します。
| 項目 | ゲージ | ピッチ |
|---|---|---|
| 方向 | 応力方向に直交する方向のボルト列間距離 | 応力方向に並ぶボルト芯間距離 |
| 最小値 | ボルト径の2.5倍以上 | ボルト径の2.5倍以上 |
| 実務基準 | 60mm | 60mm |
今回は高力ボルトのゲージについて説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
ゲージは、高力ボルトを2列並べた時の、高力ボルトの列と列間の距離です。
似た用語でピッチがあります。
ピッチとゲージの違いを覚えてくださいね。
下記の記事も併せて参考にしてください。
高力ボルトとは?読み方・種類(F10T・S10T)・規格・摩擦接合の特徴
高力ボルトの配置(ピッチ・端空き)は?規定値と設計での使い方
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
実務でピッチとゲージを60mmにしておくと、ボルト径が27mm以下の場合は計算なしで規定を満たします。
ゲージを大きくすると曲げモーメントへの抵抗力が増すことも、テコの原理で覚えておきましょう。(一級建築士 頻出:高力ボルトのゲージ・ピッチ最小値(ボルト径の2.5倍以上・実務60mm)が繰り返し出題)