この記事の要点
かつて鉄骨構造の接合には「リベット」が使われていましたが、現在の建築現場ではほぼ高力ボルトに置き換わっています。
既存建物の調査や試験問題でリベットが出てきたとき、「なぜ使われなくなったのか」を知っておくと理解が深まります。
このページではリベットの仕組み・強度・用途と、高力ボルトへ移行した理由を解説します。
この記事では、リベットとは何かを整理します。
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リベットとは、鋼構造に用いる接合部材の1つです。
リベットは形状が単純ですが、施工の技術を必要とするため、使われない材料です。
現在は、リベットに変わり高力ボルトを使います。
今回は、リベットの意味、仕組み、強度、利点、用途について説明します。
※高力ボルト、中ボルトの意味、特徴は下記が参考になります。
高力ボルトとは?読み方・種類(F10T・S10T)・規格・摩擦接合の特徴
中ボルトとは?1分でわかる意味、規格、強度区分、戻り止め、高力ボルト
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リベットとは、鋼構造に用いる接合部材の1つです。下図をみてください。これがリベットです。
リベットは、形状が単純で釘(くぎ)と似た形ですね。
形は単純ですが、施工に技術が必要です。
リベットは、まず1100℃程度の高温に熱します(高温で熱するので、リベットは赤くなります)。
熱したリベットを、被接合材の孔に通し、ハンマーで叩いて孔に入れます。
その後、反対側からリベット軸の端を丸形に成形します。
リベットは、ハンマーで叩くときの騒音、熱したリベットを高所で扱う技術など、難しい点がありました。そのため、現在は使わない接合部材です。リベットの代わりに使う材料が、高力ボルトです。
高力ボルトの意味、特徴は下記が参考になります。
高力ボルトとは?読み方・種類(F10T・S10T)・規格・摩擦接合の特徴
リベットは、釘と似た形状です。打ち付けて施工が終了する釘と違い、リベットは「かしめ」という作業が必要です。
熱したリベットをハンマーで孔に通します。これだけでは、リベットが孔から抜ける可能性がありますね。そこで、反対側から丸頭を成形します。これが「かしめ」です。常温の鋼を成形するのは大変です。よって、熱したリベットを使います。
リベットには、主に2つの強度区分があります。
SV330
SV400
です。F値、引張強さを下記に示します。
SV330 ⇒ F=235、引張強さ=330
SV400 ⇒ F=235、引張強さ=400
許容せん断耐力、許容引張耐力の計算は、高力ボルトと同じです。求め方は下記が参考になります。
溶接部の強度とは?溶接部の耐力の計算方法と許容応力度、材料強度
リベットは、現在の建物には使いません。ただし、昔の建物ではリベットを接合材に用いています。耐震改修、耐震診断など、既存の建物を評価するさい、リベットの知識が必要です。
混同しやすい用語
高力ボルト
高力ボルトは摩擦接合を利用した現代の鋼構造標準的な接合方法で、品質管理が容易です。
リベットが加熱・打ち込みという高度な施工技術を要するのに対して、高力ボルトはトルクレンチで締め付けるだけで管理でき、現在はリベットに完全に置き換わっています。
リベットを整理した表を示します。
| 項目 | リベット | 高力ボルト |
|---|---|---|
| 施工法 | 加熱・ハンマー打ちかしめ | トルクレンチで締め付け |
| 現在の使用 | ほぼ使用されない | 標準的な接合方法 |
| 強度区分 | SV330・SV400 | F8T・F10T等 |
今回はリベットについて説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
リベットは、釘に似た単純な形状の接合部材です。
その代わり、施工技術を必要とします。
現在は、高力ボルトに置き換わって使われません。
リベットと似た接合材として、高力ボルト、スタッド、中ボルトの意味、特徴や意味を覚えましょう。
下記が参考になります。
高力ボルトとは?読み方・種類(F10T・S10T)・規格・摩擦接合の特徴
中ボルトとは?1分でわかる意味、規格、強度区分、戻り止め、高力ボルト
頭付きスタッドとは|材質・規格(JIS B1198)・合成梁の仕組み
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では「現在リベットは使用されない」という知識が問われます。
リベットと高力ボルトの違い、および高力ボルトの摩擦接合・引張接合・支圧接合の区別も合わせて覚えましょう。(一級建築士 頻出:現在リベットは使用されない点と高力ボルトの各接合方式の区別が繰り返し出題)