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設計ボルト張力は、高力ボルト接合によるせん断耐力や、引張耐力を算定する基準となる値です。設計ボルト張力は計算式で算定可能です。また、設計ボルト張力が実際に導入されることを保証するため、張力を割増した値が標準ボルト張力です。今回は、設計ボルト張力の意味、計算、標準ボルト張力との関係、高力ボルトの種類と設計ボルト張力について説明します。標準ボルト張力の詳細は、下記が参考になります。
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※高力ボルトのせん断耐力は、摩擦面も大きく影響します。下記が参考になります。
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設計ボルト張力とは、高力ボルト接合のせん断耐力、引張耐力を算定する基準となる値です。高力ボルトのせん断耐力、引張耐力は、高力ボルトに導入する張力の大きさに影響します。
つまり、高力ボルトを強く締め付けるほど、接合部の耐力は大きいです。高力ボルト接合部(摩擦接合部)のせん断耐力は、下式で計算します。
Qaはせん断耐力、μは摩擦係数、Nは導入張力、mは摩擦面の数です。
設計するときは、導入する張力を想定するしかないので、鋼構造設計規準で「設計ボルト張力」が規定されます。
※張力、せん断耐力の意味は下記が参考になります。
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設計ボルト張力の計算式は下記です。F8TとF10Tで、設計ボルト張力の値が変わります。
F8T N8=0.85×F8×A8
F10T N10=0.75×F10×A10
※F8T、F10Tについては、下記が参考になります。
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N8は設計ボルト張力です。F8は高力ボルトの降伏強さ、A8は高力ボルトの「ねじ部」の断面積です。
F8TとF10Tで計算式は同じですが、降伏強さの値や、係数が異なる点に注意してください。
例としてF10T、M16の設計ボルト張力を計算します。
F=900 N/m㎡
A=157 m㎡
なので、設計ボルト張力は下記です。なお、高力ボルトの断面積は、「ねじ部の断面積」です。軸部の断面積とは違うので注意してください。
上記の要領で設計ボルト張力を計算し、摩擦係数、摩擦面、軸断面積の関係から、許容せん断応力度が計算できます。高力ボルトの許容せん断応力度は下記です。
F8T 120 N/m㎡(長期)
F10T 150 N/m㎡(長期)
高力ボルトのせん断耐力は、許容せん断応力度とねじ部の断面積をかけて算定します。
※許容せん断応力度ついては、下記が参考になります。
設計ボルト張力を1.1倍割り増した値が、標準ボルト張力です。ボルトを締め付ける張力は、標準ボルト張力とします。設計ボルト張力と標準ボルト張力の関係を下記に示します。
設計ボルト張力は、設計で想定する導入張力です。この値を元に、高力ボルトのせん断耐力や引張耐力を計算します。
しかし、施工の精度もあるので、実際にその張力が導入できるかは、わかりません。導入した張力が、設計ボルト張力を下回ると、せん断耐力が小さくなります。
設計ボルト張力を保証するため、導入張力は割増した値とします。それが、標準ボルト張力です。詳細は下記が参考になります。
標準ボルト張力とは?1分でわかる意味、規格、f8tの値、設計ボルト張力との違い
高力ボルトの種類に応じて、設計ボルト張力は違います。F8TとF10Tの違いで、計算式が変わります。下記に整理しました。
M12 45.8
M16 85.2
M20 133
M22 165
M12 56.9
M16 106
M20 165
M22 205
今回は設計ボルト張力について説明しました。意味が理解頂けたと思います。設計ボルト張力は、高力ボルトのネジ部断面積と高力ボルトの降伏強度から計算できましたね。計算式を理解してください。また、設計ボルト張力と標準ボルト張力の関係、設計ボルト張力から、せん断耐力の関係を理解しましょうね。高力ボルトの詳細は、下記が参考になります。
標準ボルト張力とは?1分でわかる意味、規格、f8tの値、設計ボルト張力との違い
一面摩擦とは?1分でわかる意味、二面摩擦との違い、計算、摩擦接合
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