この記事の要点
溶融亜鉛メッキ高力ボルトとは、表面を溶融亜鉛でメッキした高力ボルトで、屋外・腐食環境での鉄骨接合に使います。
一般のF10T高力ボルトと比べて防食性が高い反面、軸力導入に注意が必要です。
規格・F10Tとの違い(遅延破壊リスク・トルク係数の違い)・施工上の注意点を解説します。
一般的な高力ボルト(f10t・s10t)より強度が低く、JIS規格外のため各メーカーの大臣認定に基づいて使用する。
外気にさらされる鉄骨部材に用いる。
保有耐力接合(scss-h97対応)ではf8tの適否を確認する必要がある。
この記事では、溶融亜鉛メッキ高力ボルトとは何か、f10tとどう違うのかを整理します。
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溶融亜鉛メッキ高力ボルトとは、溶融亜鉛メッキを施した高力ボルトです。
溶融亜鉛メッキとは、「錆止め材」と考えてください。
亜鉛を溶かしたものを鋼材に塗布し、メッキ処理します。
今回は溶融亜鉛メッキ高力ボルトの意味、規格、f10tの違い、設計施工指針について説明します。
※高力ボルト、溶融亜鉛メッキの意味は、下記が参考になります。
高力ボルトとは?読み方・種類(F10T・S10T)・規格・摩擦接合の特徴
溶融亜鉛メッキとは?すぐに分かる特徴や規格、溶融亜鉛メッキボルト
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溶融亜鉛メッキ高力ボルトは、溶融亜鉛メッキを施した高力ボルトです。
溶融亜鉛メッキは、錆止めとして効果的なので、外部に露出する鉄骨部材に使います。
溶融亜鉛メッキ高力ボルトは、普通の高力ボルトと比べて、強度が低いです。
また、六角ボルトのみ対応しています。
溶融亜鉛メッキ高力ボルトの等級として、
F8T
があります。
溶融亜鉛メッキ高力ボルトはJISに規格されない材料です。そのため、各メーカーが大臣認定を取得しています。各社の設計施工指針、施工管理要領に沿って、使うことが可能です。※JISについては、下記が参考になります。
なお、鉄骨部材の保有耐力接合を行う時、scss-h97を参考にします。これはs10t、f10tに対応した仕様のため、f8tで保有耐力接合となるか確認が必要です。※scss-h97は下記が参考になります。
scss-h97とは?1分でわかる意味、目的、梁継手、柱継手、保有耐力接合
溶融亜鉛メッキ高力ボルトの規格は、s10tやf10tの高力ボルトと比べて、強度が落ちます。せん断耐力が大きい部材に使う時、注意してください。下記に、機械的性質と耐力について紹介します。
機械的性質を下表に示します。
溶融亜鉛メッキ高力ボルトの呼び径、耐力を下図に示します。
溶融亜鉛メッキ高力ボルトのf8tとf10tの違いを下記に整理します。
f8t ⇒ 溶融亜鉛メッキ高力ボルトの等級
f10t ⇒ 一般的な高力ボルトの等級。ただし、実際の建物ではトルシア型高力ボルトのS10tを使う。f10tよりも、導入張力の管理が行いやすい。
※高力ボルト、S10tは、下記が参考になります。
高力ボルトとは?読み方・種類(F10T・S10T)・規格・摩擦接合の特徴
S10Tとは?F10Tとの違い・規格(JIS B 1186)とピンテール高力ボルトの締め付け確認方法
混同しやすい用語
f8tとf10t(s10t)はどちらも高力ボルトの等級ですが、用途と強度が異なります。
f8tは溶融亜鉛メッキ高力ボルトの等級で、錆止めが必要な外部露出部材に使用します。
f10tはJIS規格の高力ボルト等級で、現場ではトルシア型(s10t)が主流です。
f8tはf10tより強度が低い点に注意しましょう。
溶融亜鉛メッキ高力ボルトを整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 等級 | F8T | f10tより強度が低い |
| 規格 | JIS規格外・各メーカー大臣認定 | 六角ボルトのみ対応 |
| 用途 | 外気にさらされる鉄骨部材 | 錆止め(溶融亜鉛メッキ)が必要な箇所 |
今回は溶融亜鉛メッキ高力ボルトについて説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
溶融亜鉛メッキ高力ボルトは、溶融亜鉛メッキを施した高力ボルトです。
錆を防ぐため、外気にさらされる高力ボルトに使います。
溶融亜鉛メッキ高力ボルトの特徴、f10Tの違いを理解しましょう。
また、溶融亜鉛メッキの特性も理解してくださいね。
下記が参考になります。
溶融亜鉛メッキとは?すぐに分かる特徴や規格、溶融亜鉛メッキボルト
トルシア形高力ボルトとは|S10T記号・ピンテール破断と施工管理
高力ボルトとは?読み方・種類(F10T・S10T)・規格・摩擦接合の特徴
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では、溶融亜鉛メッキ高力ボルト(F8T)の特徴として「JIS規格外・大臣認定取得・強度がf10tより低い・六角ボルトのみ対応」という点が問われます。
また、保有耐力接合(scss-h97)との適合確認が必要な点も試験対策として覚えておきましょう。(一級建築士 頻出:溶融亜鉛メッキ高力ボルト(F8T)の特徴(JIS規格外・大臣認定・強度がF10Tより低い)が繰り返し出題)