建築学生が学ぶ構造力学

建築学生が学ぶ構造力学
  1. HOME > 構造計算の基礎 > あらかじめの検討とは?1分でわかる意味、杭の位置、はり貫通の位置

あらかじめの検討とは?1分でわかる意味、杭の位置、はり貫通の位置

この記事の要点

あらかじめの検討は、施工中の変更などを見越して行う設計・検討です。

構造設計で「あらかじめの検討」といえば、杭の位置の変更です(杭の施工誤差)。

この記事では、あらかじめの検討とは何かを整理します。

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット


あらかじめの検討は、施工中の変更などを見越して行う設計・検討です。構造設計で「あらかじめの検討」といえば、杭の位置の変更です(杭の施工誤差)。今回は、あらかじめの検討の意味、杭の位置、はり貫通の位置の変更について説明します。


※はり貫通については下記の記事が参考になります。

スリーブってなに?梁のスリーブ位置や間隔、孔径、スリーブ補強

100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事

あらかじめの検討とは?

あらかじめの検討は、施工中の設計変更を見越して「あらかじめ行う」検討です。構造設計で行う検討が「杭の位置の検討」です。杭の位置の検討とは、「杭の施工誤差の検討」です。


杭は、寸分の狂いなく打設することは不可能です。必ず十数ミリ又は数十ミリ、大きい場合は百ミリ以上の誤差が生じます。これを「杭の施工誤差」といいます。

杭の施工誤差


杭の位置は「必ずずれるもの」なので、設計段階でその影響をあらかじめ検討します。あらかじめ検討すれば、施工中に杭の位置が変更になっても、各部材に影響なくスムーズに施工が進むのです。


設計段階で、「施工中の変更が予測されること」は、あらかじめの検討が望ましいでしょう。

構造設計の、あらかじめの検討の種類

あらかじめの検討は、他にもあります。下記に種類を示しました。


はり貫通の位置も、施工段階で度々変更が起きます。設計図通りの位置で施工することが原則ですが、あらかじめの検討を行うことで、ある程度自由に、はり貫通が行えます。


既製ベースプレートは、様々なメーカーの工法があります。公共物件の場合、1社指定してメーカーの工法を採用できません。基本的に3社のメーカーが使えるように検討します。


既製柱脚は、メーカー毎に柱脚のバネ定数(簡単に言うと性能)が違います。よって、3社ごとに構造計算を行います。これが、既製ベースプレートのあらかじめの検討です。


施工段階では、3社のうち1社を選ぶので価格を下げることも可能です。

意匠的なあらかじめの検討例

意匠的なあらかじめの検討もあります。下記に検討例を示しました。


例えば、敷地面積の減少や、建築物の配置変更などが予測される場合、あらかじめの検討を行います。


その他、各行政庁で「あらかじめの検討例」を紹介しています。各自確認してみましょう。

根拠・参考

  • 建築基準法施行令

実務では、設計条件・仕様書・適用する規準により確認してください。

混同しやすい用語

あらかじめの検討と通常の構造計算

通常の構造計算は設計条件を固定して行いますが、あらかじめの検討は施工中の変更(杭の位置ずれ等)を見越して複数ケースを事前に検討しておきます。

杭の施工誤差とはり貫通の位置変更

どちらもあらかじめの検討が必要な代表例ですが、杭は位置のずれ(水平誤差)、はり貫通はスリーブ位置の変更が問題になります。

既製ベースプレート(既製柱脚)のあらかじめの検討

公共物件では1社に限定できないため3社のメーカー工法を想定して構造計算を行います。

施工時に1社を選定します。

あらかじめの検討を整理した表を示します。

検討項目内容備考
杭の位置変更施工誤差を想定した事前検討最も代表的な事例
はり貫通位置設備配管等の貫通を事前に想定補強設計も含む
目的施工段階での設計変更を最小化構造安全性の確保

まとめ

今回は、あらかじめの検討について説明しました。意味や種類について理解頂けたと思います。構造設計に関する、あらかじめの検討は「杭の施工誤差」が代表例です。構造設計の中で、必ず考慮する事項なので忘れないよう注意してくださいね。

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット

この記事の内容を○×クイズで確認する

この記事で学んだ内容は、無料の○×問題集でも確認できます。

意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

ゼロ所長の構造力学問題集で確認する

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

▼用語の意味知らなくて大丈夫?▼

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集

▼同じカテゴリの記事一覧▼

▼カテゴリ一覧▼

▼他の勉強がしたい方はこちら▼

建築構造がわかる基礎図解集

【無料】ゼロ所長が解説!建築士試験の構造を効率よく学ぶ

・試験に出るポイントをわかりやすく解説

・今すぐnoteで学ぶ ⇒  ゼロから学ぶ建築士試験の構造

わかる1級建築士の計算問題解説書

計算の流れ、解き方がわかる!1級建築士【構造】計算問題解説集

わかる2級建築士の計算問題解説書!

【30%OFF】一級建築士対策も◎!構造がわかるお得な用語集

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集
pdf版の学習記事

プロフィール

建築の本、紹介します。▼

すぐにわかる構造力学の本

同じカテゴリの記事一覧

Topへ >>

  1. HOME > 構造計算の基礎 > あらかじめの検討とは?1分でわかる意味、杭の位置、はり貫通の位置
  2. 1級の過去問(計算)解説
  3. わかる建築構造の用語集・図解集
  4. 1頁10円!PDF版の学習記事