建築学生が学ぶ構造力学

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長期許容応力度とは?鋼材・コンクリート・木材の値一覧と短期との違い・求め方

この記事の要点

建築構造設計では「長期」と「短期」の2段階で応力度の許容値を設定します。長期許容応力度は常時荷重(固定荷重・積載荷重)用、短期は地震・風などの一時的荷重用で、短期は長期の1.5倍が基本です。

このページでは長期許容応力度の定義・短期との違い・鋼材・コンクリート・木材・鉄筋の代表値一覧と求め方を解説します。

長期許容応力度の求め方は、材料の種類に応じて変わりますが、共通の考え方として「長期許容応力度=材料強度F値÷安全率」として、安全率は1.5~3の値をとります。

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長期許容応力度とは、長期荷重(建物に長期間、常時作用する荷重。

建物が存在する限り常時作用する荷重)の作用時における、部材が許容できる応力度です。

下表の通り、長期許容応力度の求め方は、材料の種類に応じて変わりますが、共通の考え方として「長期許容応力度=材料強度F値÷安全率」となっており、安全率は1.5~3の値をとります。

長期荷重とは?固定荷重・積載荷重の計算式と短期荷重との安全率の違い


【表 木材の許容引張応力度(繊維方向)】

表 木材の許容引張応力度(繊維方向)


【表 コンクリートの許容応力度】

表 コンクリートの許容応力度


【表 鋼材の許容応力度(※曲げ、圧縮時の許容応力度は座屈を考慮して算定する)】

表 鋼材の許容応力度


【表 鉄筋の許容応力度(長期)】

表 鉄筋の許容応力度(長期)


【表 溶接部の許容応力度】

表 溶接部の許容応力度


【表 高力ボルトの許容応力度(※Toは高力ボルトの品質に応じて国土交通省が定める基準張力を表すものとする)】

表 高力ボルトの許容応力度


長期荷重は長期間常に作用する荷重なので、長期荷重で建物の応力度、変形は弾性範囲に収めることは当然ながら、さらに余裕を持たせるために「安全率」を考慮して部材の許容応力度を低めに見積もって設計するのです。

短期許容応力度との違いは?

短期許容応力度とは、短期荷重(短期的に作用することが想定される荷重です。たとえば、自然現象による地震、台風、大雪による荷重が短期荷重に相当する)の作用時における、部材が許容できる応力度です。短期許容応力度の求め方は


・短期許容応力度=長期許容応力度×1.5(2.0、1.8)


です。材料の種類に応じて、1.5(鋼材)、1.8(木材)、2.0(コンクリート)と値が変わります。短期許容応力度の詳細は下記が参考になります。

短期許容応力度とは?求め方と単位、木材、鋼材、コンクリートの値の一覧

混同しやすい用語

長期許容応力度と短期許容応力度

長期許容応力度は常時荷重(長期荷重)に対する許容値で、短期許容応力度は地震・風などの一時的な荷重(短期荷重)に対する許容値です。

短期は長期の1.5倍が一般的です。

許容応力度と材料強度(F値)

F値は材料の基準強度で、長期許容応力度=F÷安全率で求めます。

鋼材は安全率1.5、コンクリートは2.0など材料によって異なります。

許容応力度と設計応力度

設計応力度は荷重から計算した部材に生じる応力度で、許容応力度は上限値です。

「設計応力度≦許容応力度」を確認するのが許容応力度設計法の基本です。

試験での問われ方|管理人の一言

試験では長期と短期の許容応力度の使い分けと、それぞれに対応する荷重組み合わせが問われます。鋼材では基準強度Fから長期許容引張応力度ft=F/1.5と定まる点を押さえましょう。

コンクリート・木材でも材料強度と許容応力度の比は共通の考え方です。「長期は常時荷重・短期は地震や風などの非常時」という使い分けの原則を軸に、各材料の数値を整理すると覚えやすくなります。

長期許容応力度を整理した表を示します。

項目内容備考
長期許容応力度の定義長期荷重作用時に許容できる応力度=材料強度F値÷安全率
安全率の範囲1.5〜3(材料により異なる)木材・鋼材・コンクリート等
短期許容応力度との違い短期は長期の1.5倍が目安地震・風時に適用

まとめ

今回は、長期許容応力度について説明しました。長期許容応力度とは、長期荷重(建物に長期間、常時作用する荷重。建物が存在する限り常時作用する荷重)の作用時における、部材が許容できる応力度です。長期荷重、短期許容応力度など下記も勉強しましょう。

長期荷重とは?固定荷重・積載荷重の計算式と短期荷重との安全率の違い

短期許容応力度とは?求め方と単位、木材、鋼材、コンクリートの値の一覧

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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