建築学生が学ぶ構造力学

建築学生が学ぶ構造力学
  1. HOME > 構造計算の基礎 > 臥梁(がりょう)とは?読み方・有効幅・配筋・組積造での利用

臥梁(がりょう)とは?読み方・有効幅・配筋・組積造での利用

この記事の要点

臥梁は、壁の頂部に設けられた鉄筋コンクリートの梁です。

組積造や補強コンクリートブロック造の壁に利用します。

この記事では、臥梁とは何か(読み方:がりょう)、有効幅はどう決まるのか、組積造でどう使うのかを整理します。

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット


臥梁は、壁の頂部に設けられた鉄筋コンクリートの梁です。組積造や補強コンクリートブロック造の壁に利用します。また組積造の手すり壁をつくるとき、臥梁が必要不可欠です。今回は、臥梁の意味、有効幅、配筋、組積造での利用について説明します。

100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事

臥梁とは?

臥梁は、

です。臥梁は建築基準法施行令で、明確に定義(第62条の5)があります。下記に施行令を抜粋しました。


・補強コンクリートブロック造の耐力壁には、各階の頂部に鉄筋コンクリート造の臥梁を設けなければならない。


よって組積造を補強するとき、鉄骨造の臥梁では不可です。下図をみてください。これが臥梁です。

臥梁

臥梁の読み方

臥梁は「がりょう」とよみます。臥梁の「臥」は伏せる、横になる、うつ伏せになるという意味です。臥梁は、組積造に作用する地震力の伝達が主目的なので、通常の梁を横にむけた形状です。よって臥梁といいます。

臥梁の有効幅

臥梁の有効幅は、


20cm以上、かつ、耐力壁の水平方向の支点間距離の1/20以上


です。前述した第62条の5の2項に明記あります。同条では臥梁の「せい」について規定がありません。


これは、臥梁が鉛直力を負担する部材ではなく、水平力を伝達する部材であることが理由です。


ちなみに「有効幅」とは、鉄筋コンクリート造の躯体寸法の意味で、モルタルや増し打ちなどの仕上げは有効幅に含みません。


では具体的に臥梁の有効幅を計算します。下図をみてください。水平方向の支点間距離が4200mmで組積造の壁があります。この頂部に臥梁が必要です。臥梁の有効幅はいくらでしょうか。

臥梁の有効幅

臥梁の有効幅は、下記の大きい値を採用すれば良いです。


今回、支点間距離が4200なので、4200/20=210mm>200。よって臥梁の有効幅は210ですね。

臥梁と組積造、補強コンクリートブロック造の関係

臥梁は組積造や補強コンクリートブロック造(以下、組積造など)で利用します。下図をみてください。組積造の手すり壁を造る場合、組積造の頂部に臥梁を設けます。

手すり壁と臥梁

また、補強コンクリートブロック造の耐力壁は、ブロック頂部に臥梁を設けることにより、力が適切に伝達されます。


なぜ組積造などの頂部には、臥梁が必要でしょうか。


組積造などは水平方向の力に弱い特徴があります。一方で、ブロックの使い方として下図のような片持ち形状がとても多いです。

組積造と片持ち形状

片持ち形状とは、1点でのみ支えている形状です。組積造のように、ブロックを重ねた構造物は元々一体化された部材より弱いです。


※片持ちについては下記の記事が参考になります。

片持ち梁とは?固定端・自由端・曲げモーメント・たわみをわかりやすく解説

ブロック積みと鉄筋コンクリート造

臥梁を設けることで、組積を2点で支えることが可能です。これなら組積が崩れる可能性が減るわけです。

臥梁の配筋

臥梁は鉄筋コンクリート造の梁なので、適切な配筋が必要です。配筋では、建築基準法施行令の各条が適用されます。また、令第78条では臥梁に関する文言があります。


カッコ内が臥梁に関する文言です。


もちろん、臥梁に作用する応力を計算して必要配筋の算出が必要です。

根拠・参考

  • 建築基準法施行令

実務では、設計条件・仕様書・適用する規準により確認してください。

混同しやすい用語

臥梁(がりょう)

組積造や補強コンクリートブロック造の壁頂部に設ける鉄筋コンクリートの梁です。

水平力を分散し壁頂を固定する役割を持ちます。

組積造(そせきぞう)

レンガ・石・ブロックなどを積み重ねた構造形式です。

圧縮には強いが引張に弱く、臥梁・臥梁などで補強が必要です。

圏梁(けんりょう)

組積造の各階の壁頂部を水平に連結するRCの帯状梁です。

臥梁と似た役割ですが、各層に設ける水平拘束材として区別されます。

臥梁を整理した表を示します。

項目内容備考
臥梁の定義壁頂部に設ける鉄筋コンクリート造の梁建築基準法施行令第62条の5
用途組積造・補強コンクリートブロック造の水平力伝達手すり壁にも利用
有効幅施行令の規定に基づく配筋も法令で規定

まとめ

今回は臥梁について説明しました。臥梁の意味が理解頂けたと思います。臥梁は、組積造などの水平力伝達が目的です。地震では、組積造などの崩れ被害が多くありました。直接力をかけない組積造でも、臥梁が必要か考えるべきでしょう。

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット

この記事の内容を○×クイズで確認する

この記事で学んだ内容は、無料の○×問題集でも確認できます。

意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

ゼロ所長の構造力学問題集で確認する

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

▼用語の意味知らなくて大丈夫?▼

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集

▼同じカテゴリの記事一覧▼

▼カテゴリ一覧▼

▼他の勉強がしたい方はこちら▼

建築構造がわかる基礎図解集

【無料】ゼロ所長が解説!建築士試験の構造を効率よく学ぶ

・試験に出るポイントをわかりやすく解説

・今すぐnoteで学ぶ ⇒  ゼロから学ぶ建築士試験の構造

わかる1級建築士の計算問題解説書

計算の流れ、解き方がわかる!1級建築士【構造】計算問題解説集

わかる2級建築士の計算問題解説書!

【30%OFF】一級建築士対策も◎!構造がわかるお得な用語集

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集
pdf版の学習記事

プロフィール

建築の本、紹介します。▼

すぐにわかる構造力学の本

同じカテゴリの記事一覧

Topへ >>

  1. HOME > 構造計算の基礎 > 臥梁(がりょう)とは?読み方・有効幅・配筋・組積造での利用
  2. 1級の過去問(計算)解説
  3. わかる建築構造の用語集・図解集
  4. 1頁10円!PDF版の学習記事