この記事の要点
張り出しは、建築用語で外壁から外側に飛び出す部分をいいます。
主に屋根やバルコニー(張り出した床)が、張り出した部材です。
この記事では、張り出しとは何かを整理します。
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張り出しは、建築用語で外壁から外側に飛び出す部分をいいます。
主に屋根やバルコニー(張り出した床)が、張り出した部材です。
今回は張り出しの意味、屋根、建築物との関係を説明します。
似た用語で、「片持ち」があります。
下記の記事も併せて参考にしてください。
片持ち梁とは?固定端・自由端・曲げモーメント・たわみをわかりやすく解説
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建築用語の「張り出し」は、外壁から外側へ部材が飛び出すことです。下図をみてください。この部分が、張り出しです。
張り出し部材の目的は、主に「防水」「雨除け」「日差し除け」などです。例えば、家の玄関を思い出してください。上を見上げると、必ず張り出した「庇」があります。※庇については下記の記事が参考になります。
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張り出した庇が無いと、雨が壁にかかり玄関の開口を伝って、そのまま部屋内に入ってきます。張り出し部材は、防水上重要です。張り出した部材は主に下記があります。
後述しますが、屋根、庇は雨除けや防水上必要な張り出し部材です。バルコニーは、防水以外の目的もあります。
張り出し部材は、構造的に「片持ち部材」です。よって、張り出した寸法が長くなると梁やスラブが厚くなること、たわみが大きくなるため、注意が必要です。※たわみについては下記の記事が参考になります。
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張り出しは「はりだし」と読みます。実務では、「はねだし」という方もいます。
前述した防水上の目的から、雨を避ける屋根は「張り出した状態」が基本です。張り出した屋根の先端には、横方向の樋が設けられています。樋が雨を集水し、縦方向の樋まで流します。雨水は、縦方向の樋を通って排水される仕組みです。
張り出した屋根が無ければ、雨水は外壁を伝って部屋内に入ること、外壁を腐食させる恐れがあります。
マンションでは、バルコニーが設けられています。バルコニーは、張り出した床ですね。バルコニーが無いと、怖くて窓を開けることができません。
混同しやすい用語
張り出し(はりだし)
建物の壁面や支点より外側に突き出した部分です。
バルコニー・軒・ひさしなどが代表例で、片持ち構造になります。
片持ち梁(カンチレバー)
一端が固定、他端が自由な梁です。
張り出した屋根・バルコニーは片持ち梁・片持ちスラブとして設計します。
バルコニーと張り出し
バルコニーは張り出した床の代表例です。
張り出し長さが大きいほど根元の曲げモーメントが増大します。
張り出しを整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 張り出しの定義 | 外壁から外側に飛び出す部分 | 片持ち構造になる |
| 主な張り出し部材 | 屋根・庇・バルコニー | 防水・雨除けが主目的 |
| 構造上の注意 | 張り出し寸法が長いほど梁・スラブが厚くなる | たわみ管理が重要 |
今回は張り出しについて説明しました。張り出しの意味が理解頂けたと思います。屋根は防水上の目的から、必ず張り出します。またバルコニーや玄関の庇など、張り出し部材は多いですね。建築物をみるとき、張り出し部材に注目するのも面白いですよ。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
試験では張り出し部分に生じる片持ち梁の応力として、固定端の曲げモーメントとたわみが問われます。張り出し長さが長くなるほど固定端のモーメントと先端たわみが急増する点を理解しましょう。
バルコニーや庇の張り出しでは固定端(接続部)に大きな引張応力が生じます。RC造では上端筋を十分に配置することと、たわみ制限を確認することが設計上のポイントです。