この記事の要点
格子梁は格子状に梁を組んだ構造で、荷重を2方向に分担するため通常の1方向梁より変形が小さくなります。「どちらの梁が荷重を多く負担するか」は梁の剛性比で決まるため、モデル化の考え方が重要です。
このページでは格子梁の意味・たわみと応力の計算方法・剛性分配によるモデル化の考え方を解説します。
格子状に組んだ交点は、梁同士を剛接合します。
この記事では、格子梁とは何か、たわみ・応力はどう計算するのか、モデル化はどのような手順で行うのかを整理します。
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格子梁とは、梁を格子状に組んだものです。
格子状に組んだ交点は、梁同士を剛接合します。
力が2方向に分散されるので、梁断面を小さくすることが可能です。
また、格子状に梁が見えるので、意匠的な面白さもあります。
今回は、格子梁の意味、たわみと応力の解法、格子梁のモデル化と計算について説明します。
※格子梁の解き方は、下記の記事が参考になります。
RCスラブのたわみ計算|RC基準の計算図表の使い方と算定手順を解説
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格子梁とは、梁同士を格子状に組んだものです。下図をみてください。これが格子梁です。
格子梁のメリットは下記です。
・応力、変形を小さくできる
・力を2方向に伝達できる
普通、梁は一方向に荷重を伝達します。一方、格子梁は2方向に荷重が伝達可能で、格子梁に生じる変形、応力を小さくできます。
下図をみてください。格子梁の交点(梁が直角に交わる点)は、剛接合とします。※剛接合の意味は、下記の記事が参考になります。
剛接合とした点は、2つの部材が一体化されています。よって、たわみが同じです。格子梁は、2つの梁に生じるたわみが同じになることを利用して、反力、変位、応力を計算します(詳細は後述します)。
下図に格子梁を示しました。2本の梁の中央で直角に交わり、剛接合されています。梁には、等分布荷重が作用しています。支点の条件はピンとします。等分布荷重の値は、梁A,Bで違います。
格子梁の計算では、まず2本の梁に分解します。下図の通り、梁A、梁Bに分解できます。
このとき、梁Aと梁Bの中央に作用する変形は「同じになります」。なぜなら、格子梁の交点は剛接合し、一体化されるからです。よって、
です。梁A、B単体の梁のたわみは、境界条件に応じて値が変わります。梁のたわみは、下記の記事が参考になります。
格子梁の交点の変位が同一であることを利用して、各梁に生じる荷重を算定します。後は、梁ごとに応力や反力を計算すれば良いですね。なお、梁A、Bでヤング係数、断面二次モーメントが異なる場合、それらを考慮します。
格子梁のたわみと作用荷重の求め方は、下記の記事が参考になります。RCスラブの応力、たわみの略算は格子梁の解き方を利用しています。
RCスラブのたわみ計算|RC基準の計算図表の使い方と算定手順を解説
さて、梁のたわみは下記です。
δa=5waLa^4/384EI
δb=5wbLb^4/384EI
※w=wa+wb
2つのたわみを等しいと考えます。ヤング係数、断面二次モーメントが同じと考えると、各梁に作用する荷重wa、wbは、梁のスパンに関係すると分かります。各梁に生じる荷重を下記に示します。
作用荷重が分かれば、あとは梁A,Bに分解して応力を求めます。格子梁の解き方は、下記の記事が参考になります。
RCスラブのたわみ計算|RC基準の計算図表の使い方と算定手順を解説
混同しやすい用語
ひずみ
ひずみは断面内の変形の割合で、たわみは部材全体の変位量です。
両者は関連しますが、使う式と意味が異なります。
変位
変位は構造物全体の位置変化を指し、たわみは梁などの部材が曲がる方向(鉛直)の変位です。
格子梁を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 格子梁の特徴 | 梁を格子状に組み2方向に力を伝達 | 交点は剛接合 |
| たわみの条件 | 交点のたわみは両梁で同一(δa=δb) | 計算の基本条件 |
| メリット | 梁断面を小さくできる | 意匠的な面白さもある |
今回は格子梁について説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
格子梁は、梁を直角に組んだ梁です。
直角に組んだ点は、剛接合とします。
格子梁のメリットを覚えてくださいね。
また、格子梁の構造的な特徴、解き方の流れも理解しましょう。
下記の記事も併せて参考にしてください。
RCスラブのたわみ計算|RC基準の計算図表の使い方と算定手順を解説
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