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床剛性とは|剛床と剛床仮定の意味と構造設計への影響をわかりやすく解説

この記事の要点

構造解析ソフトで「剛床仮定」というオプションが出てきたとき、何を意味するかを理解していないと設定を誤る

床剛性が十分に大きければ床面で変位が一様になるため、解析が大幅に簡略化される。

この記事では床剛性の意味・剛床と剛床仮定の定義・剛床仮定が成り立つ条件・構造設計への影響を解説する。

床剛性が大きいほど、床自体の変形は小さくなります。

この記事では、床剛性とは何か、読み方、剛床仮定とはどういう考え方かを整理します。

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床剛性(ゆかごうせい)とは、床を構成する平面骨組のかたさ(剛性)です。

床剛性が大きいほど、床自体の変形は小さくなります。

さらに、床剛性が他部材の剛性より十分に大きくなると床自体はほとんど変形しません。

これを「剛床(ごうしょう)」といいます。

逆に床剛性が小さいと、水平力に対して変形が大きくなります。

なお床剛性の大小は「床倍率の値」で判断できます。


今回は床剛性の意味、読み方、剛床と剛床仮定について説明します。剛床、水平構面の意味など下記も参考になります。

剛床(ごうしょう)とは?剛床仮定・剛床工法・木床とRC床の違い

水平構面とは?意味・役割と屋根・吹き抜けとの関係(木造の水平剛性)

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床剛性とは?

床剛性(ゆかごうせい)とは、床を構成する平面骨組のかたさ(剛性)です。簡単にいうと「床のかたさ(剛性)」です。剛性は部材や骨組みのかたさを意味します。剛性が大きいと「部材や骨組みの変形量が小さい」のです。※剛性の詳細は下記をご覧ください。

剛床(ごうしょう)とは?剛床仮定・剛床工法・木床とRC床の違い


床剛性と変形は下記の関係があります。


・床剛性が大きい ⇒ 水平力に対する床自体の変形が小さい

・床剛性が小さい ⇒ 水平力に対する床自体の変形が大きい


下図をみてください。床剛性が小さいと、水平力により床が歪(いびつ)な形になります。床剛性が大きければ床自体は元の形を保ちます(ただし柱などの変形により、床には変位が生じます)。


図 床剛性と変形


さて、床剛性の大小は「床倍率(ゆかばいりつ)」で判断します。床倍率は、床の強さ(剛性など)を数値化したものと考えてください。似た用語に「壁倍率(かべばいりつ)」があります。

壁倍率とは?筋交い・石膏ボードの値一覧と必要壁量の計算方法


床倍率が大きいほど、床剛性の大きいです。床倍率の一例を下図に示します。


図 床剛性と床倍率


一般的な木造の床は「構造用合板」を張ることが多いです。またトラス、火打ちなどで床剛性を確保する方法もありますが、構造用合板と比べるとやや剛性に劣るでしょう。


また30mm以上の厚板を張って床剛性を高める工法もあります。この工法では「根太(ねだ)」を省略することも可能です。

床剛性の読み方

床剛性は「ゆかごうせい」と読みます。関係用語の読み方を下記に示します。


剛床 ⇒ ごうしょう

剛床工法 ⇒ ごうしょうこうほう

剛床仮定 ⇒ ごうしょうかてい

水平構面 ⇒ すいへいこうめん


剛床、水平構面の詳細は下記が参考になります。

剛床(ごうしょう)とは?剛床仮定・剛床工法・木床とRC床の違い

水平構面とは?意味・役割と屋根・吹き抜けとの関係(木造の水平剛性)

剛床と剛床仮定、床剛性との関係

鉄筋コンクリート造、鉄骨造の床は「スラブ」で造ります。一般的にスラブは厚さ150mm以上のRC製で「床の剛性は、他部材に対して十分大きい」と判断されます。

スラブとは?意味・特徴・種類・遮音性・土間との違いをわかりやすく解説


よって、スラブで構成された床については、前述したような「床剛性」を気にすることがほとんどないです。


このように床の剛性が十分に大きく、他部材の変形と比べるとほとんど無視できるものが「剛床(ごうしょう)」です。また床が剛床であると仮定することを「剛床仮定」といいます。詳細は省きますが、建築物の構造計算は剛床仮定の上に成り立っています。

剛床(ごうしょう)とは?剛床仮定・剛床工法・木床とRC床の違い

混同しやすい用語

床倍率と壁倍率

床倍率は床の剛性(かたさ)を数値化したもので、値が大きいほど床剛性が大きいです。

壁倍率は耐力壁の強さを数値化したもので、どちらも木造建築物の耐震性確認で使いますが、対象となる部位が異なります。

剛床と床剛性

床剛性は床のかたさ(剛性の程度)を指す一般的な概念です。

剛床は「床の剛性が他部材に対して十分大きく変形がほぼ無視できる状態」を指す用語で、剛床仮定はその状態を構造計算上で前提とすることです。

試験での問われ方|管理人の一言

床剛性に関する問題は建築士試験の構造分野で出題されます。

定義と計算の両面から理解しておきましょう。

床剛性の定義・適用条件・計算式は建築士試験の構造分野で出題される基本事項です。

用語の定義を正確に理解したうえで、関連する規準・法令との関係を整理することが大切です。

床剛性を整理した表を示します。

項目内容備考
床剛性(大)水平力に対する床の変形が小さいRC造スラブが代表例
床剛性(小)水平力に対する床の変形が大きい木造在来工法などで注意が必要
剛床仮定床の変形を無視できるとして構造計算床倍率で剛床かどうか判断

まとめ

今回は床剛性について説明しました。

意味が理解頂けたと思います。

床剛性とは、床を構成する平面骨組みのかたさ(剛性)です。

床剛性が高いほど、床自体の変形は小さくなります。

逆に床剛性が小さければ、床の変形は大きくなるでしょう。

関係用語として下記も勉強しましょうね。

剛床(ごうしょう)とは?剛床仮定・剛床工法・木床とRC床の違い

壁倍率とは?筋交い・石膏ボードの値一覧と必要壁量の計算方法

水平構面とは?意味・役割と屋根・吹き抜けとの関係(木造の水平剛性)

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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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