【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)
コンクリートのクリープは部材に荷重が作用し続けるとき、時間の経過と共に「変形が増大する」現象です。
コンクリートのクリープは、鉄筋コンクリート部材を設計する際に大切な概念です。実務では変形増大係数という形でクリープ現象に対処しています。
今回は、コンクリートのクリープと、その原因などについて説明します。
コンクリートのクリープとは、
部材に荷重が作用し続けるとき、時間の経過と共に「変形が増大する」現象
です。長期荷重は、常時部材に作用し続けます。※長期荷重については、下記が参考になります。
例えば粘土の上に重りを載せます。そのままの状態で1日、10日、100日と置いておきます。
すると100日後は、初日に重りを載せたときより変形が大きくなっています。これがクリープ現象です。
クリープはコンクリートに関わらず、木、アルミなどの材料で考えます。その中でも、コンクリートはクリープが進みやすい材料で、それらを考慮した設計が必要です。
100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事
実務では、コンクリートのクリープをどのように考慮しているのでしょうか。クリープは時間の経過と共に変形が増大する現象です。
よって、あらかじめクリープによる変形の増大量を見込んで断面の大きさを決めます。
この「あらかじめクリープによる変形の増大量を見込む」ことを、「変形増大係数」によって行います。下式をみてください。
δdは変形増大係数を考慮した変形量、δeが考慮前の変形量、16が変形増大係数です。あとはδdが規定値(L/250など)を満足すれば良いのです。
コンクリートの変形増大係数は部材毎に、下記の設定がされています。
スラブは、私たちの生活に密接しているので、より大きな変形増大係数を考慮しています(使用上の制限が厳しい)。
ところで鋼材は、変形増大係数が1.0です(つまり、無し)。鋼は他の材料と違い、クリープは起きません。
実際私は、大学院生のときに高力ボルト接合部のクリープ現象の実験をしました。ボルトに張力を導入してから1ヶ月経過しても、全くクリープは起きませんでした。
コンクリートのクリープが増大する原因を、下記に示しました。
荷重が大きいほどクリープ変形は大きくなることや、コンクリート内の空気量(空隙)が多いほどクリープ変形が大きくなる点など、すんなりイメージできると思います。
今回は、コンクリートのクリープについて説明しました。コンクリートのクリープは部材に荷重が作用し続けるとき、時間の経過と共に「変形が増大する」現象です。
併せて変形増大係数も覚えておきましょう。※下記の記事も関連記事として読んでおきましょう(ヤング係数比はコンクリートのクリープを考慮して決められています)。
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!大好評の用語集と図解集のセット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット(※既に26人にお申込みいただきました!)
有料メルマガを無料で見てみませんか?⇒ 忙しい社会人、学生のためのビルディング・アップデート