この記事の要点
上降伏点とは、鋼材の引張試験で応力度が初めてピークに達した時点の応力値で、その直後に応力が低下して下降伏点(降伏棚)に移行する。
設計では上降伏点ではなく下降伏点(または基準強度Fy)を安全側の降伏点として用いることが一般的である。
この記事では、上降伏点とは何か、下降伏点とどう違うのか、降伏棚とは何か、上降伏点はどう読むのかを整理します。
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上降伏点とは、鋼材が降伏した時点での応力度です。単に、降伏点といいます。また、降伏棚の範囲で最も小さな応力度を下降伏点といいます。今回は、上降伏点の意味、読み方、下降伏点との違い、降伏点の単位について説明します。
※鋼材の引張試験、降伏点の意味は下記が参考になります。
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上降伏点とは、鋼材が降伏した時点での応力度です。下図を見てください。これは鋼材を引張試験したときの、応力歪関係図です(縦軸が応力度、横軸にひずみの値をプロットしたグラフ)。
初めは線形的に応力度が増加し、ある点で低下しています。低下した時点の応力度が、上降伏点です。単に、降伏点といいます。
※応力ひずみ関係図、降伏点、ひずみの意味は下記が参考になります。
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上降伏点と下降伏点、関係する用語の読み方は、下記です。
上降伏点 ⇒ うえこうふくてん
下降伏点 ⇒ したこうふくてん
降伏強度 ⇒ こうふくきょうど
引張強度 ⇒ ひっぱりきょうど
破断強度 ⇒ はだんきょうど
歪 ⇒ ひずみ
※引張強度、破断強度の意味は、下記の記事が参考になります。
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下図をみてください。引張試験を行う鋼材の、応力ひずみ線図です。鋼材はある時点のひずみ度を境に、応力度が低下します。低下した時点の応力度が、上降伏点です。単に降伏点ともいいます。
応力度が低下した後、低下した応力度を維持しつつ、ひずみが増加します。この範囲を降伏棚といいます。降伏棚の範囲で最も小さな応力度を、下降伏点といいます。
降伏点の単位は、N/mm2です。これは応力度や引張強度の単位と同じですね。※降伏点、引張強さの意味は、下記の記事が参考になります。
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混同しやすい用語
上降伏点
鋼材の引張試験で応力度が最初にピークに達した時点の応力値(N/mm2)。
この直後に応力が急低下して降伏棚(下降伏点)へ移行する。
下降伏点に対して、上降伏点は「降伏の瞬間に一時的に達するピーク値」であり、設計では用いない。
下降伏点は「降伏棚での安定した応力値」で設計の基準に使う点が異なる。
下降伏点
上降伏点後に応力が低下して安定した値のこと。
降伏棚における応力値で、設計における降伏点の基準として用いられる。
上降伏点に対して、下降伏点は「降伏後に安定した応力レベル」であり、設計の基準強度Fyに対応する値として重要である点が異なる。
上降伏点と下降伏点を整理した表を示します。
| 用語 | 読み方 | 特徴・設計での扱い |
|---|---|---|
| 上降伏点 | うえこうふくてん | 応力が最初にピークに達した値・設計では使わない |
| 下降伏点 | したこうふくてん | 降伏棚での安定した応力値・設計基準強度Fyに対応 |
| 単位 | N/mm2 | 引張強度・応力度と同じ単位 |
今回は上降伏点について説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
上降伏点は、鋼材が降伏した時点での応力度です。
鋼材を引張試験したときの、応力ひずみ関係図をイメージしながら覚えてくださいね。
また、下降伏点との違い、引張強度、歪の意味など、併せて勉強しましょう。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。
