この記事の要点
高力ボルトを締め付ける際、「標準ボルト張力に達しているか」を確認する工程が現場で重要になる。
設計値より1.1倍大きい値を目標とする理由は、摩擦接合の信頼性を確保するためだ。
この記事では標準ボルト張力の意味・設計ボルト張力との違い・F8T・F10Tの規格値を解説する。
この記事では、標準ボルト張力とは何か、設計ボルト張力とどう違うのかを整理します。
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット
標準ボルト張力とは、高力ボルトの締め付けによる導入張力と考えてください。
高力ボルトを締め付けるとき、標準ボルト張力を目標として導入張力を設定します。
標準ボルト張力は、設計ボルト張力を1.1倍した値です。
今回は、標準ボルト張力の意味、規格、f8tの値、設計ボルト張力との違いについて説明します。
※高力ボルト、設計ボルト張力の詳細は、下記が参考になります。
高力ボルトとは?読み方・種類(F10T・S10T)・規格・摩擦接合の特徴
設計ボルト張力とは?高力ボルトの耐力計算と標準ボルト張力の使い方
100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事
標準ボルト張力とは、
した値です。
高力ボルト接合は、高力ボルトに張力を導入し、接合面の摩擦力で抵抗します。
これを摩擦接合といいます。
摩擦接合は安定した接合部ですが、所定の張力が必要です。
導入した張力が、せん断耐力、引張耐力に影響するので、安定して張力を導入すべきです。
※摩擦接合は、下記が参考になります。
設計ボルト張力は、接合部のせん断耐力、引張耐力の規準となる値です。この張力を確保するため、設計ボルト張力を1.1倍した値を導入張力とします。これが標準ボルト張力です。
※設計ボルト張力は、下記が参考になります。
設計ボルト張力とは?高力ボルトの耐力計算と標準ボルト張力の使い方
標準ボルト張力はf10tとf8tで値が変わります(f8tの方が小さい値)。標準ボルト張力とボルトの呼び径の規格を整理しました。
※F8T、F10Tについては、下記が参考になります。
溶融亜鉛メッキ高力ボルトとは?F10Tとの違いと屋外・腐食環境での適用
F10tの各呼び径に応じた、標準ボルト張力は下記です。
設計ボルト張力を1.1倍すると、標準ボルト張力になるとわかりますね。
F8tの各呼び径に応じた、標準ボルト張力は下記です。
標準ボルト張力と設計ボルト張力の違いを下記に整理しました。
標準ボルト張力 ⇒ 実際の導入張力が、設計ボルト張力を満足するよう、設計ボルト張力を1.1倍した値
設計ボルト張力 ⇒ 高力ボルトの設計せん断耐力、許容引張耐力などの基準となる値
設計ボルト張力の詳細は、下記が参考になります。
設計ボルト張力とは?高力ボルトの耐力計算と標準ボルト張力の使い方
混同しやすい用語
設計ボルト張力
接合部のせん断耐力・引張耐力の基準となる規定値。
標準ボルト張力とは異なり、設計上の基準値であって実際に導入する張力ではない。
標準ボルト張力を整理した表を示します。
| 項目 | 標準ボルト張力 | 設計ボルト張力 |
|---|---|---|
| 定義 | 実際の導入目標張力 | 耐力計算の基準値 |
| 関係式 | 設計ボルト張力×1.1 | 基準となる設定値 |
| 適用規格 | F10t・F8t で値が異なる | F10t・F8t で値が異なる |
今回は、標準ボルト張力について説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
標準ボルト張力は、高力ボルトの締め付けによる導入張力です。
標準ボルト張力を目標に、ボルトをしつけます。
また、F10tとf8tで標準ボルト張力の値は違うと考えてください。
標準ボルト張力と設計ボルト張力の関係も覚えてくださいね。
下記が参考になります。
設計ボルト張力とは?高力ボルトの耐力計算と標準ボルト張力の使い方
高力ボルトとは?読み方・種類(F10T・S10T)・規格・摩擦接合の特徴
【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット
この記事の内容を○×クイズで確認する
この記事で学んだ内容は、無料の○×問題集でも確認できます。
意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では「標準ボルト張力=設計ボルト張力×1.1」の関係式と、高力ボルト接合での張力導入目的が出題されます。