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ボルトの有効断面積とは?計算式・軸断面積×0.75・せん断への影響

この記事の要点

ボルトの有効断面積とはネジ部を考慮した断面積で、軸断面積より小さい値です。

概算式は「有効断面積=軸断面積×0.75」で、M12では軸断面積113mm2に対して有効断面積は84.3mm2です。

高力ボルト接合部の耐力計算やせん断面がネジ部にある接合では有効断面積を使います。

詳細な計算式はJIS B1082に定められています。

この記事では、ボルトの有効断面積とは何か、どう計算するのか、軸断面積とどう違うのかを整理します。

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ボルトの有効断面積(ゆうこうだんめんせき)とは、ボルトのねじ部を考慮した断面積です。

高力ボルト接合部の耐力を算定するとき、ボルトの有効断面積が必要です。

なお、ボルトの軸断面積を0.75倍した値が、ボルトの有効断面積と考えても良いです。

今回は、ボルトの有効断面積の意味、計算式、軸断面積との違い、せん断との関係について説明します。


有効断面積と軸断面積の意味、高力ボルトの有効断面積の詳細は下記が参考になります。

有効断面積とは|突出脚・アングルブレースの断面算定

高力ボルトとは?読み方・種類(F10T・S10T)・規格・摩擦接合の特徴

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ボルトの有効断面積は?

ボルトの有効断面積とは、ボルトのネジ部を考慮した断面積です。


ボルトには軸部とネジ部があります。ネジ部は締め付けのため切れ込みが入っており、その分、軸部より径が小さいです。よってネジ部を考慮した断面積は、軸部断面積より小さくなります。


ボルトの有効断面積の計算式は後述しますが、概算では「有効断面積=軸断面積×0.75」で計算できます。※詳細な値は若干違います。設計の実務では、上記の計算を行うことも多いです。


ボルトの軸断面積は下式で計算します。


軸断面積=(π/4)d2


dはボルトの呼び径(直径)です。ボルトの呼び径、有効断面積の意味は、下記が参考になります。

呼び径(よびけい)とは?内径・外径との違い・φとA呼称の関係

有効断面積とは|突出脚・アングルブレースの断面算定


高力ボルトの有効断面積の値は、下記が参考になります。

高力ボルトとは?読み方・種類(F10T・S10T)・規格・摩擦接合の特徴

ボルトの有効断面積の計算式

ボルトの有効断面積の計算式は、JISB1082に明記があります。下記に示しました。


As = π/4{(d2+d3)/2}2 

As = 0.7854(d - 0.9382 P)2


ボルトの有効断面積1


Asは一般用メートルねじの有効断面積 (mm2)、dはおねじ外径の基準寸法 (mm)、d2は、おねじ有効径の基準寸法 (mm)、d3は、おねじ谷の径の基準寸法 (d1) から、とがり山の高さ H の 1/6を減じた値です。※詳細はJISをご確認ください。


上記の①、②式のどちらかを用いてボルトの有効断面積を算定します。上式より算定された有効断面積の例を下記に示します。


M12の場合

軸断面積=113m㎡

有効断面積=84.3 m㎡


上記のように、有効断面積は軸断面積より小さい値です。また、概算式は軸断面積×0.75でした、113×0.75=84.75なので、近似式としては十分扱えます。

ボルトの有効断面積と軸断面積との違い

ボルトの有効断面積と軸断面積の違いを下記に示します。


ボルトの軸断面積 ⇒ ボルト軸部の断面積。ボルト呼び径がdのとき(π/4)d2が軸断面積の値

ボルトの有効断面積 ⇒ ボルトのネジ部を考慮した断面積。概算では、有効断面積=0.75×軸断面積で計算できる


下記をみてください。ボルトの有効断面積と軸断面積の表を示しました。


ボルトの有効断面積とせん断の関係

高力ボルト接合部の耐力では、有効断面積を用いて計算します。また、せん断接合の耐力計算で、ボルトのせん断面がネジ部にあるときは、有効断面積を用います。


ボルト接合部の耐力は、ボルト張力が関係します。詳細は下記が参考になります。

設計ボルト張力とは?高力ボルトの耐力計算と標準ボルト張力の使い方

標準ボルト張力とは|F8T・F10Tの規格値と設計ボルト張力との違いを解説

混同しやすい用語

軸断面積

ボルト軸部の断面積で、「(π/4)d2」で計算します。

ネジ部の切れ込みを考慮しない値です。

有効断面積がネジ部を考慮して軸断面積より小さい値(概算×0.75)であるのに対して、軸断面積はネジを無視した純粋な円の断面積です。

せん断面が軸部にある場合は軸断面積を使います。

試験での問われ方|管理人の一言

M12で軸断面積113mm2、有効断面積84.3mm2という具体的な値を覚えておくと計算の確認に役立ちます。

概算式113×0.75=84.75は実際の84.3に非常に近く、実務でも多く使われます。

JISB1082の詳細式は参考程度に理解しておきましょう。

ボルトの有効断面積を整理した表を示します。

ボルト径軸断面積(mm2有効断面積(mm2
M1211384.3
M16201約157
M20314245

まとめ

今回はボルトの有効断面積について説明しました。

意味が理解頂けたと思います。

ボルトには軸部とネジ部があります。

ネジ部は、軸部より径が小さいです。

よってネジ部を考慮した断面積は、軸断面積より小さくなります。

これが有効断面積です。

詳細な計算式は難しいですが、有効断面積=軸断面積×0.75の概算式は暗記しましょうね。

下記も併せて勉強しましょう。

有効断面積とは|突出脚・アングルブレースの断面算定

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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