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ボルトの有効断面積(ゆうこうだんめんせき)とは、ボルトのねじ部を考慮した断面積です。高力ボルト接合部の耐力を算定するとき、ボルトの有効断面積が必要です。なお、ボルトの軸断面積を0.75倍した値が、ボルトの有効断面積と考えても良いです。今回は、ボルトの有効断面積の意味、計算式、軸断面積との違い、せん断との関係について説明します。
有効断面積と軸断面積の意味、高力ボルトの有効断面積の詳細は下記が参考になります。
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ボルトの有効断面積とは、ボルトのネジ部を考慮した断面積です。
ボルトには軸部とネジ部があります。ネジ部は締め付けのため切れ込みが入っており、その分、軸部より径が小さいです。よってネジ部を考慮した断面積は、軸部断面積より小さくなります。
ボルトの有効断面積の計算式は後述しますが、概算では「有効断面積=軸断面積×0.75」で計算できます。※詳細な値は若干違います。設計の実務では、上記の計算を行うことも多いです。
ボルトの軸断面積は下式で計算します。
軸断面積=(π/4)d2
dはボルトの呼び径(直径)です。ボルトの呼び径、有効断面積の意味は、下記が参考になります。
呼び径とは?1分でわかる意味、読み方、内径との違い、φとの関係
高力ボルトの有効断面積の値は、下記が参考になります。
ボルトの有効断面積の計算式は、JISB1082に明記があります。下記に示しました。
As = π/4{(d2+d3)/2}2
As = 0.7854(d - 0.9382 P)2
Asは一般用メートルねじの有効断面積 (mm2)、dはおねじ外径の基準寸法 (mm)、d2は、おねじ有効径の基準寸法 (mm)、d3は、おねじ谷の径の基準寸法 (d1) から、とがり山の高さ H の 1/6を減じた値です。※詳細はJISをご確認ください。
上記の①、②式のどちらかを用いてボルトの有効断面積を算定します。上式より算定された有効断面積の例を下記に示します。
M12の場合
軸断面積=113m㎡
有効断面積=84.3 m㎡
上記のように、有効断面積は軸断面積より小さい値です。また、概算式は軸断面積×0.75でした、113×0.75=84.75なので、近似式としては十分扱えます。
ボルトの有効断面積と軸断面積の違いを下記に示します。
ボルトの軸断面積 ⇒ ボルト軸部の断面積。ボルト呼び径がdのとき(π/4)d2が軸断面積の値
ボルトの有効断面積 ⇒ ボルトのネジ部を考慮した断面積。概算では、有効断面積=0.75×軸断面積で計算できる
下記をみてください。ボルトの有効断面積と軸断面積の表を示しました。
高力ボルト接合部の耐力では、有効断面積を用いて計算します。また、せん断接合の耐力計算で、ボルトのせん断面がネジ部にあるときは、有効断面積を用います。
ボルト接合部の耐力は、ボルト張力が関係します。詳細は下記が参考になります。
設計ボルト張力とは?1分でわかる意味、計算、標準ボルト張力、高力ボルトの関係
標準ボルト張力とは?1分でわかる意味、規格、f8tの値、設計ボルト張力との違い
今回はボルトの有効断面積について説明しました。意味が理解頂けたと思います。ボルトには軸部とネジ部があります。ネジ部は、軸部より径が小さいです。よってネジ部を考慮した断面積は、軸断面積より小さくなります。これが有効断面積です。詳細な計算式は難しいですが、有効断面積=軸断面積×0.75の概算式は暗記しましょうね。下記も併せて勉強しましょう。
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