この記事の要点
共回りとは、高力ボルト締め付け時にナットとボルト、またはナットと座金が一緒に回ってしまう現象のことで、所定の張力が導入されなくなる。
共回りが生じた高力ボルトセットは再使用不可で、新しいセットに取り替える必要がある。
この記事では、共回りとは何か、軸回りとどう違うのかを整理します。
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共回りとは、「ナットとボルト」又は「ナットと座金」が一緒に回ってしまう現象です。
共回りすると、ボルトに所定の張力が導入されません。
共回りした高力ボルトセット(ボルト、ナット、座金)は、取り替える必要があります。
今回は共回りの意味、軸回りとの違い、原因、マーキングについて説明します。
※高力ボルトの張力は、下記が参考になります。
設計ボルト張力とは?高力ボルトの耐力計算と標準ボルト張力の使い方
高力ボルトとは?読み方・種類(F10T・S10T)・規格・摩擦接合の特徴
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共回りとは、高力ボルトを締め付けるとき、
ナットとボルト
ナットと座金
が一緒に回ることです。共回りが起きると、高力ボルトに所定の張力が導入されず、不完全な接合となります。※高力ボルト、高力ボルトの設計ボルト張力は、下記が参考になります。
設計ボルト張力とは?高力ボルトの耐力計算と標準ボルト張力の使い方
高力ボルトとは?読み方・種類(F10T・S10T)・規格・摩擦接合の特徴
共回りが生じた高力ボルトは「再使用」ができません。取り外し、別の高力ボルトセットを使います。
共回りと軸回りの違いを下記に整理しました。
共回り ⇒ ナットとボルト、ナットと座金が一緒に回ること
軸回り ⇒ ボルトだけが回転して、ピンテールが切れること。トルシア型ボルトで起きる欠陥
※ナット、座金(ワッシャー)、トルシア型ボルトは下記が参考になります。
ナットとは?種類・寸法の読み方とボルトとの違い・建築鉄骨での使い方
ワッシャー(座金)とは?規格・寸法と向き・順番・スプリング座金との使い分け
トルシア形高力ボルトとは|S10T記号・ピンテール破断と施工管理
共回りの原因として、ナットと座金面の摩擦力が大きいことが挙げられます。また、ボルト軸のネジ部とナットが噛み合い、ナットが締まらないことも考えられます。
当然ですが、共回りが生じないよう、必ず新しいボルトセットを使うのが基本です。
高力ボルトが正しく締め付けされた場合、ナットのみが回転します。
これは、マーキングにより確認できます。
高力ボルトは、1次締めと本締めの間にマーキングをします。
マーキングの位置をよめば、「ナットのみ回転したか」「ナットとボルト、ナットと座金が一緒に回転したか」判断できます。
※なお、高力ボルトの締め付けは、下記の順序で行います。
仮ボルト締め
1次締め
マーキング
本締め
高力ボルトとマーキングの詳細は、下記が参考になります。
1次締めとは?1次締めトルク・マーキングの目的と本締めへの手順
混同しやすい用語
軸回り
軸回りとは、トルシア型ボルトの締め付け時にボルト軸だけが回転してピンテールが切れてしまう現象のことである。
共回りがナットと座金・ボルトが一緒に回る現象であるのに対して、軸回りはボルト軸のみが回転する点で異なる。
どちらも不完全な締め付けとなるため、発生した場合はボルトセットを取り替える必要がある。
共回りと軸回りの違いを整理した表を示します。
| 項目 | 共回り | 軸回り |
|---|---|---|
| 現象 | ナットとボルト・座金が一緒に回転 | ボルト軸のみが回転しピンテールが切れる |
| 発生場所 | 高力ボルト全般 | トルシア型ボルト |
| 対処 | ボルトセットを取り替える | ボルトセットを取り替える |
今回は共回りについて説明しました。
意味が理解頂けたと思います。
共回りは、ナットと座金、ナットとボルトが一緒になって回る現象です。
所定の張力が導入されないので、共回りは必ず避けてください。
また、似た用語で軸回りがあります。
共回りとの違いも覚えましょう。
共回りや軸回りが起きたことは、マーキングにより確認します。
マーキングと1次締め、本締めの関係は、下記が参考になります。
1次締めとは?1次締めトルク・マーキングの目的と本締めへの手順
設計ボルト張力とは?高力ボルトの耐力計算と標準ボルト張力の使い方
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。
