この記事の要点
トルクコントロール法とは、締付トルクと導入張力の比例関係を利用して高力ボルトを締め付ける方法で、現在主流の締め付け方法である。
本締めはピンテールがねじ切れることで確認し、ナット回転法よりも精度が高く管理しやすい。
この記事では、トルクコントロール法とは何か、トルクコントロール法はどのような手順で行うのか、ナット回転法とどう違うのかを整理します。
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トルクコントロール法とは、高力ボルトの締め方の1つです。締付トルクと導入張力が比例関係であることを利用した締め付け方法です。もう1つが、ナット回転法です。下記が参考になります。
ナット回転法とは|一次締め・120°本締め手順と高力六角ボルトの施工
今回は、トルクコントロール法の意味、手順、トルク値、本締めについて説明します。高力ボルトについては下記が参考になります。
高力ボルトとは?読み方・種類(F10T・S10T)・規格・摩擦接合の特徴
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トルクコントロール法は、所定のトルクで高力ボルトを締め付けることで、ボルトに張力を導入する方法です。ナット回転法よりも管理が簡単なので、精度が良い方法です。現在、高力ボルトのほとんどは、トルクコントロール法で締め付けます。
トルクコントロール法は、トルク値で導入張力を管理します。トルク値と導入張力が比例関係であることを利用した方法です。下式をみてください。
Tは締め付けトルク値、kはトルク係数値、dはボルトのねじ外径基準寸法、Nはボルト張力です。トルク値Tとボルト張力Nに注目してください。所定の張力を導入したければ、必要なトルク値がわかりますね。
トルクコントロール法とトルク値の関係は後述しました。
トルクコントロール法の手順を下記に整理しました。
※上記の手順は、JASS6や公共建築工事標準仕様書に明記有ります。
手順自体は、ナット回転法と変わりません。ただし、トルクコントロール法の1次締めはトルク値を管理、本締めではピンテールが切れることを確認します。ピンテールについては下記が参考になります。
ナット回転法とは|一次締め・120°本締め手順と高力六角ボルトの施工
トルクコントロール法では、所定のトルク値を管理します。本締めではピンテールがねじ切れるまでトルクを入れます。1次締めでは、下記のトルクを管理します。
トルクコントロール法の本締めは、ピンテールがねじ切れることで判断します。ナット回転法に比べて精度が高く、バラツキが少ないことが特徴です。また作業工程が少ないので、管理も簡単です。
※締め付け角度を管理するナット回転法に比べて、ピンテールが切れるまでトルクを導入するので簡単ですよね。
トルクコントロール法は、トルシア型高力ボルトにのみ使います。トルシア型高力ボルトは、下図のようにボルト頭が曲面です。
トルシア形高力ボルトとは|S10T記号・ピンテール破断と施工管理
混同しやすい用語
ナット回転法
ナット回転法とは、1次締め後にナットを所定の角度(120°など)だけ回転させることでボルト張力を導入する締め付け方法のことである。
トルクコントロール法がトルク値(ピンテールの切断)で管理するのに対して、ナット回転法はナットの回転角度で管理する点で異なる。
トルクコントロール法はトルシア型ボルト専用であるのに対して、ナット回転法はJIS型高力ボルトに使われる。
トルクコントロール法とナット回転法の違いを整理した表を示します。
| 項目 | トルクコントロール法 | ナット回転法 |
|---|---|---|
| 使用ボルト | トルシア型高力ボルト(S10T) | 高力六角ボルト(F10T) |
| 本締め確認 | ピンテールが切れることで確認 | ナット回転角度(120°等)で確認 |
| 管理の難易 | 簡単・精度が高い | やや複雑 |
今回はトルクコントロール法について説明しました。意味が理解頂けたと思います。トルクコントロール法は現在主流の方法なので覚えてください。余裕がある方は、ボルト張力とトルク値の関係を覚えるとよいですね。下記も併せて参考にしてください。
高力ボルトとは?読み方・種類(F10T・S10T)・規格・摩擦接合の特徴
また、主流ではないですが、ナット回転法もまだまだ使われる方法です。下記が参考になります。
ナット回転法とは|一次締め・120°本締め手順と高力六角ボルトの施工
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では「トルクコントロール法はトルシア型ボルトに用いる」「本締めはピンテールが切れることで確認する」という点が頻出である。
ナット回転法との違い(管理方法、使用ボルトの種類)を整理して覚えておこう。(一級建築士 頻出:トルクコントロール法はトルシア型ボルトに使用・ピンテールが切れることで本締め確認する点が繰り返し出題)