この記事の要点
弱軸とは、部材断面における断面性能が小さくなる軸です。
逆に、部材断面の断面性能が大きくなる軸を「強軸」といいます。
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弱軸とは、部材断面における断面性能が小さくなる軸です。逆に、部材断面の断面性能が大きくなる軸を「強軸」といいます。荷重が弱軸方向に作用する場合、応力度、変形が大きくなるため注意が必要です。また、座屈は弱軸方向に生じます。今回は弱軸の意味、読み方、長方形の強軸と弱軸、H鋼の梁の向きと強軸と弱軸、強軸はラーメンで弱軸はブレースにする理由について説明します。強軸、座屈の詳細は下記が参考になります。
弱軸とは、部材断面における断面性能が小さくなる軸です。逆に、部材断面の断面性能が大きくなる軸を強軸といいます。下図に弱軸と強軸を示します。一般に、部材断面で考える軸はx軸とy軸で、部材断面の形状に応じて、x軸およびy軸のいずれかが弱軸、強軸をとります。なお、弱軸の読み方は「じゃくじく」、強軸の読み方は「きょうじく」です。
前述したように、弱軸方向は部材の断面性能が小さいので、荷重が弱軸方向に作用する場合、応力度や変形が大きくなるため注意が必要です。また、座屈は弱軸方向に生じるため、必要に応じて弱軸方向に座屈止め(横補剛材等)を入れます。
長方形の強軸と弱軸を下図に示します。x軸、y軸のどちらが弱軸になるかは、断面形状を見れば判断できます。下図の長方形の場合、x軸に対して部材を曲げるよりも、y軸に対して部材を曲げる方が簡単そうです。つまり、x軸が強軸で、y軸が弱軸です。
これは下図の長方形の場合、x軸に対して「高さが大きい」ですが、y軸に対しては「高さが小さい」ことが理由です。実際に、x軸、y軸のそれぞれを基準の軸として断面二次モーメントを算定すれば、数値として強軸、弱軸の結果が得られます。
上図の長方形を90度回転させて下図の長方形とした場合、x軸が弱軸、y軸が強軸になります。
なお、円形断面や正方形断面の場合、x軸とy軸で断面性能は同じなので、弱軸はありません。
下図にH鋼の梁の向きと強軸と弱軸を示します。H鋼は文字通りローマ字のHの形をした鋼材です。明らかにx軸とy軸で断面性能が違うことが分かります。下図のようにH鋼を配置した場合、x軸が強軸となり、y軸が弱軸です。
これは、x軸またはy軸を基準に曲げることをイメージすれば簡単に理解できます。y軸を基準に曲げる方がより小さな力で曲げることが可能です。なお、建築物の床荷重は重力の作用で下向きに作用するので、床荷重を支える大梁、小梁は下図のように強軸向きに配置します。
一方、横向きに作用する風荷重に抵抗する耐風梁は、下図のように、上図の梁を90度回転させて風荷重に対して強軸を向くように配置します。
H鋼の強軸、弱軸の詳細は下記が参考になります。
h形鋼の強軸はどの方向?縦使いと横使いの関係、h形鋼の強軸と弱軸の断面二次モーメントの違い
H鋼を柱にする場合、前述したように、強軸と弱軸があります。H鋼の強軸方向は比較的断面性能が大きいので、ラーメン構造として柱と梁のみで地震力に抵抗できます。しかし、弱軸方向は柱と梁だけでは地震力に抵抗できないため、地震力に抵抗できるブレースを配置します。
混同しやすい用語
強軸
部材断面における断面性能が大きくなる軸で、弱軸の反対の概念。H鋼の梁では床荷重に対して強軸向きに配置し、ラーメン構造の柱では強軸方向で地震力に抵抗する。
主軸
断面の図心を通り、断面二次モーメントが最大・最小となる軸の総称。強軸と弱軸は主軸の一種であり、強軸=最大主軸、弱軸=最小主軸に相当する。
座屈
圧縮力を受ける部材が突然横方向にはらみ出す現象。弱軸方向に生じやすいため、弱軸方向に横補剛材(座屈止め)を設けて防止する。
弱軸に関連する主な項目を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 弱軸 | 部材断面の断面性能が小さくなる軸 | 座屈が生じやすい方向 |
| 強軸 | 部材断面の断面性能が大きくなる軸 | ラーメン構造で地震力に抵抗 |
| 弱軸方向の対策 | ブレースや横補剛材を配置 | 座屈止めとして機能 |
今回は、弱軸について説明しました。弱軸とは、部材断面における断面性能が小さくなる軸です。逆に、部材断面の断面性能が大きくなる軸を「強軸」といいます。荷重が弱軸方向に作用する場合、応力度、変形が大きくなるため注意が必要です。強軸、座屈の詳細は下記が参考になります。
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試験での問われ方|管理人の一言
弱軸に関する問題は建築士試験の構造分野で出題されます。定義と計算の両面から理解しておきましょう。
弱軸の定義・適用条件・計算式は建築士試験の構造分野で出題される基本事項です。
用語の定義を正確に理解したうえで、関連する規準・法令との関係を整理することが大切です。