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てこの原理の公式と計算|意味・距離の求め方・例題を解説

この記事の要点

てこの原理とは、力のモーメントにより、重い物を小さな力で動かすことができる法則です。

難しく言うと、支点から作用点までの「距離」と作用点の「重さ」を掛けた値が、支点から力点までの「距離」と力点に作用する「重さ」を掛けた値が等しいことです。

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てこの原理とは、力のモーメントにより、重い物を「小さな力で動かす」ことができる法則です。これを難しく言うと、支点から作用点までの「距離」と作用点の「重さ」を掛けた値が、支点から力点までの「距離」と力点に作用する「重さ」を掛けた値が等しいことです。


てこの原理は原始的ですが、小さな力で大きな力を生み出すため、現在でも利用される仕組みです。今回は、てこの原理の計算、意味、計算と公式、距離と反比例の関係、てこの原理の計算と例題について説明します。


今回の記事は、下記を読むとスムーズに理解できます。

力のモーメントとは?意味・計算方法と建築構造への応用

モーメントの単位|N・m・kN・m・N・mmの換算と読み方

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てこの原理の計算は?

てこの原理とは、力のモーメントを利用して、小さな力で「大きな力を生み出す」ことができる法則のことです。


また、てこの原理を難しく言うと、


支点から作用点までの「距離」×作用点の「重さ」=支点から力点までの「距離」×力点の「重さ」


が成り立つことです。てこの原理は、重い物を持ち上げる時に使います。よって、小さな力で「大きな力を生み出す法則」といっても、間違いではないと考えます。


下図をみてください。重り、支点、力を加えようとしている外力があります。


てこの原理


物理用語として、


重りの位置 ⇒ 作用点

外力の位置 ⇒ 力点


ともいいます。前述した作用点から支点までの「距離」×作用点の「重さ」は、力のモーメントを意味します。力のモーメントは、物を回転させる働きがありました。※力のモーメントの詳細は、下記が参考になります。

力のモーメントとは?意味・計算方法と建築構造への応用


力のモーメント=「力」×「距離」


で計算できるため、距離が大きいほどモーメントも大きくなります。下図をみてください。支点より左側、右側に作用する力があります。シーソーを思い出すと良いですね。


てこの原理とモーメント


Aの力が30kg、Bの力が60kgとします。力の作用位置と支点までの距離は同じとします。このとき、シーソーはどちらに傾くでしょうか。正解は「右側」ですね。Bの力が2倍も大きいからです。


では、下図はどうでしょうか。どちら側に傾くと思いますか。


てこの原理と小さい力、大きい力


正解は左側です。なぜかというと、A点から支点までの距離が、B点から支点までの距離に比べて、3倍も大きいからです。力のモーメントは、力×距離でした。距離が大きければ、力が小さくても「力のモーメントは大きくなる」ということです。

てこの原理の計算と公式、距離と反比例の関係

てこの原理の公式を下記に示します。


W×L1=P×L2


下図をみてください。作用点に生じる力をW、作用点から支点までの距離をL1、力点に作用する力をP、力点から支点までの距離をL2とします。


てこの原理と公式


では考えてください。重さWを持ち上げるために必要なPの大きさいくらでしょうか。


W×L1=P×L2

P=WL1/L2


ですね。WやL1が大きいほど、持ち上げるためにPも大きな値が必要です。これは当然のことです。注目頂きたいのは、分母にあるL2です。L2は支点からPまでの距離でした。


L2が2倍、3倍になると、Pは1/2、1/3と減少します。つまりPとL2は反比例の関係ですね。※反比例、比例の意味は、下記が参考になります。

反比例の式は?1分でわかる意味、特徴、解き方、グラフの書き方

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Pが作用する位置を支点から遠ざけるほど(L2が大きいほど)、Pの値は少なくなります。少ない力でWを持ち上げられる、ということです。

てこの原理の計算と例題

てこの原理の計算を、例題を通して身に付けましょう。下図をみてください。重りを持ち上げるために必要な力を求めてください。


てこの原理と例題


重りが60kg、支点までの距離が2mです。力点から支点までの距離は4mです。よって、てこの原理より、


60kg×2m=P×4m

P=120kgm÷4m=30kg

重りを持ち上げるためには、P>30kg必要


です。60kgの重りを、30kg超の力で持ち上げることができました。てこの原理が、小さな力で「大きな力を生み出す法則」だと理解頂けたと思います。

混同しやすい用語

力点・支点・作用点

力点は力を加える点、支点は回転の中心となる点、作用点は力が働く(重りの位置)点です。てこの原理ではこの3点の位置関係で力の大きさが変わりますが、それぞれの役割を混同しやすいため注意が必要です。

てこの原理と力のモーメント

てこの原理は力のモーメント(力×距離)を利用した法則です。力のモーメントは回転させる働きを表す量で、単位はN・mやkN・mを使います。てこの原理はこのモーメントのつり合いから導かれます。

試験での問われ方|管理人の一言

試験ではてこの原理(支点まわりのモーメントのつり合い)を使った計算が問われます。F1×L1=F2×L2(モーメントのつり合い)から未知の力や距離を求める問題は構造力学の基本です。

てこの原理は梁の反力計算・クレーンの安定計算・構造体のつり合いと同じ考え方です。問題に応じてどの点をモーメントの中心に選ぶかが解法の効率を決めます。支点を巧みに選ぶ練習をしておきましょう。

てこの原理を整理した表を示します。

用語意味備考
支点回転の中心となる点てこの基準となる位置
力点力を加える点(外力の作用位置)支点から遠いほど小さな力で持ち上げられる
作用点重りの位置(力が働く点)W×L1=P×L2 が成り立つ

まとめ

今回はてこの原理の計算、意味について説明しました。理解頂けたと思います。てこの原理は、小さな力で大きな力を生み出す法則です。てこの原理を理解するためには、力のモーメントを勉強しましょう。下記が参考になります。

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モーメントの単位|N・m・kN・m・N・mmの換算と読み方

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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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