この記事の要点
根入れ深さ(Df)とはGL(地盤面)から基礎底盤の底面までの距離で、建築基準法によりベタ基礎120mm以上・布基礎240mm以上が最低基準として定められている。
根入れ深さを大きくするほど地耐力が増加するが、施工費用も増大するため、法規と構造計算を満たしながら必要最小限に設定するのが実務の基本となる。
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根入れ深さをご存知でしょうか。これは基礎の深さを意味する用語です。では、基礎のどこまでの距離を意味するのでしょうか。今回は、根入れ深さの意味と直接基礎との関係について説明します。根入れの意味は下記が参考になります。
根入れとは?1分でわかる意味、基礎との関係、根入れ深さ、根入れ効果
似た用語に、根切りがあります。根切の意味は下記が参考になります。
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下図をみてください。直接基礎の模式図です。根入れ深さとは、GL(地面のライン)から基礎の底までを意味します。また根入れ深さは、構造計算ではDfといいます。
細かく言えば、GLから基礎底盤の底までの距離で、捨てコンと砕石の厚みは根入れ深さに含めないことに注意しましょう。
ちなみに直接基礎とは、強固な地盤の上に鉄筋コンクリートの底盤(フーチング)を置き、建物の重量を支える基礎です。※直接基礎については、下記が参考になります。
建築に全く詳しくない方でも、根入れ深さを深くするほど建物が安定しそうな気がすると思います。
少し物理に理解のある方なら、根入れ深さを深くするほど、土の重しで安定性が増していると見当がつくでしょう。
直接基礎が建物の重量にどれだけ耐えられるか示す値を「地耐力」といいます。地耐力は下記が参考になります。
地耐力を計算する式をみると分かりますが、地耐力は根入れ深さが大きくなるほど、高い値となります。
但し、根入れ深さを深くすると施工が大変です。また土留めが必要となり、施工費用もアップします。根入れ深さは建築基準法や構造的に満足しつつ、必要以上の値は求めないのが普通です。※土留めの意味は、下記が参考になります。
基礎は、ある程度地面に埋まっている必要があります。前述した根入れ深さは建築基準法で決まった値よりも深くします。これは基礎の値で変わります。下記にそれぞれ示しました。
布基礎に比べてべた基礎のDfが小さい理由は、基礎の特徴の違いです。べた基礎は建物下が全部基礎ですが、布基礎は部分的に基礎が設けられています。一般的に安定性の高いべた基礎では、最低のDfが小さい値として設定されています。
※べた基礎と布基礎に関しては下記が参考になります。
根入れ深さは直接基礎の地耐力と関係することを説明しました。しかし、根入れ深さは耐力だけで決まるものではありません。例えば、地中梁との納まりも考慮します。
フーチングと地中梁は一体化しますが、両者の鉄筋がぶつからないように、根入れ深さは地中梁よりも100mm程度深くするのが通常です(杭基礎であれば、杭天端を地中梁底より100mm下げる)。※フーチング、地中梁の意味は下記をご覧ください。
これは規定ではないので、状況に応じて配筋の納まりや諸条件を考慮して根入れ深さを決定したいですね。
混同しやすい用語
根入れ深さ(ねいれふかさ・Df)
GLから基礎底盤の底面までの距離。
捨てコンや砕石の厚みは含まない。
地耐力の計算に用いる数値で、建築基準法に最低値が規定されている。
根切り深さ(ねぎりふかさ)
基礎を造るために地盤を掘削する深さ。
根入れ深さに捨てコンや砕石の厚みを加えた値になる。
根入れ深さより大きくなるのが通常で、別の概念として区別する。
根入れ深さを整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| ベタ基礎の最低Df | 120mm以上 | 建築基準法による規定値 |
| 布基礎の最低Df | 240mm以上 | ベタ基礎より安定性が劣るため深くする |
| 地中梁との関係 | Dfは地中梁底面より100mm程度深くするのが標準 | 鉄筋が干渉しないよう配慮する |
今回は根入れ深さについて説明しました。非住宅を設計するなら、建築基準法の規定はほぼ満足する根入れ深さになるでしょう。住宅を設計するとき、建築基準法を満足するよう浅すぎない根入れ深さにすることが大切です。下記も併せて学習しましょう。
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根入れ深さ(Df)とは何ですか。捨てコン・砕石は含みますか。
GL(地盤面)から基礎底盤の底面までの距離です。構造計算ではDfといいます。捨てコンと砕石の厚みは根入れ深さに含めない点に注意します。
根入れ深さと地耐力の関係、および実務での設定の考え方を答えてください。
根入れ深さが大きくなるほど(土の重しで)地耐力は高くなります。ただし深くすると施工が大変で土留めが必要になり費用も増えるため、建築基準法や構造計算を満たしつつ必要以上の値は求めないのが実務の基本です。
建築基準法によるベタ基礎・布基礎の最低根入れ深さを答えてください。
ベタ基礎はDf=120mm以上、布基礎はDf=240mm以上です。建物下全体が基礎で安定性の高いベタ基礎の方が最低Dfが小さく設定されています。なお地中梁との納まりでは、鉄筋が干渉しないようDfを地中梁底面より100mm程度深くするのが標準です。
