? 摩擦面処理のポイント2つと、摩擦面処理の種類

建築学生が学ぶ構造力学

建築学生が学ぶ構造力学
  1. HOME > 鋼構造の基礎 > 摩擦面処理のポイント2つと、摩擦面処理の種類

摩擦面処理のポイント2つと、摩擦面処理の種類

この記事の要点

摩擦面処理とは高力ボルト摩擦接合で所定の摩擦力を確保するために接合面を加工することで、赤さびや金属ブラスト処理などが代表的。

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット


摩擦面処理をご存じでしょうか。構造設計に詳しい人なら当たり前のことですが、意匠の方ましてや一般の方は知らない人が多いでしょう。今回は、摩擦面処理がわかる2つのポイントと、摩擦面処理の種類を説明します。

100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事

摩擦面処理ってなに?

摩擦面処理とは、「鉄骨部材の高力ボルト接合部の表面をザラザラにすること」です。


下図をみてください。大梁と小梁の接合部を示しました。茶色部分が大梁と小梁です。赤色がガセットプレートと小梁を高力ボルトで接合する部分です。

大梁と小梁の接合部


高力ボルト接合は、ボルトに強力な張力を導入し接合されたプレートと鋼材表面の「摩擦力」によって力を伝達します。※摩擦接合や高力ボルト接合については、下記の記事が参考になります。

摩擦接合と支圧接合の違い

高力ボルトってなに?よくわかる高力ボルトの種類と規格、特徴


摩擦力は、表面がツルツルしていると全く効きません(これはイメージが湧くでしょう)。例えばスケートリンクや凍った雪の上では、足がツルツル滑りますよね?これは凹凸がなくなり、靴裏との摩擦力が無くなるためです。


鋼材は、元々はザラザラしていません。どちらかと言えば、ツルツルしています。この「ツルツル」「ザラザラ」という凹凸の度合いは、専門的に「摩擦係数」という指標で表します。


つまり摩擦面処理は、摩擦係数を高める処理のことです。

摩擦面処理の大切なポイント2つ

摩擦面処理の大切なポイントは2つあります。


1つめは、摩擦係数を0.4以上にすることです。これを満たさない摩擦係数では、高力ボルトの性能を発揮できません。


2つめは、高力ボルトを締める範囲は摩擦面処理をすることです。当然と言えば当然ですが、万が一処理されなかったら大変です。例えば鉄骨の製品検査で、高力ボルト接合部の範囲は摩擦面処理が施されているか確認します。


また、摩擦面処理をした後に溶融亜鉛メッキ処理をした鋼材は0.1~0.3程度の摩擦係数しか得られないという報告があります(先に摩擦面処理をすると、効果が薄れます)。


対処方法として、溶融亜鉛メッキ処理をした後(先に溶融亜鉛メッキをする)に、各メーカーによる摩擦面処理を施すことで0.4以上が確保可能です。※溶融亜鉛メッキは下記が参考になります。

溶融亜鉛メッキとは?すぐに分かる特徴や規格、溶融亜鉛メッキボルト

摩擦面処理の種類

摩擦面処理の方法は2つあります。


1つめはブラスト処理です。摩擦処理面に、小さな玉(珪砂や、鋼製の玉)を圧縮した空気と共に吹き付けます。ブラスト処理後の摩擦処理面は、光沢が無くなってくもったようになります。下記が参考になります。

ブラスト処理とは?1分でわかる意味、表面粗さ、目的、種類と方法


2つめはリン酸塩処理です。リン酸塩という薬剤を摩擦面に塗布することで、所定の摩擦係数が確保できます。ブラスト処理に比べて手間がかからないので、多用されています。


但し、リン酸塩処理は、雨や雪が降っている屋外では作業禁止です。水分により、薬剤が落ちるからです。同様の理由で摩擦面は十分乾燥させておきます。

混同しやすい用語

すべり係数

摩擦面処理後に確保される摩擦係数。摩擦係数μと同義で使われることが多いが、試験規準で定められた所定の値(0.45)を指す場合がある。

試験での問われ方|管理人の一言

試験では、摩擦面処理の目的(滑り耐力の確保)とすべり係数0.45を満たす処理法(赤さびや所定のブラスト処理)が問われる。

摩擦面処理を整理した表を示します。

処理方法ブラスト処理リン酸塩処理
方法珪砂・鋼球を吹付け薬剤を塗布
摩擦係数0.4以上確保0.4以上確保
注意事項特になし雨天・濡れた面は禁止

まとめ

今回は摩擦面処理について説明しました。構造計算するとき意識しないので忘れがちですが、理解しておきたいですね。併せて、高力ボルト接合や摩擦接合の仕組みも勉強しましょう。

摩擦接合と支圧接合の違い

高力ボルトってなに?よくわかる高力ボルトの種類と規格、特徴

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット

この記事の内容を○×クイズで確認する

この記事で学んだ内容は、無料の○×問題集でも確認できます。

意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

ゼロ所長の構造力学問題集で確認する

▼用語の意味知らなくて大丈夫?▼

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集

▼同じカテゴリの記事一覧▼

▼カテゴリ一覧▼

▼他の勉強がしたい方はこちら▼

建築構造がわかる基礎図解集

【無料】ゼロ所長が解説!建築士試験の構造を効率よく学ぶ

・試験に出るポイントをわかりやすく解説

・今すぐnoteで学ぶ ⇒  ゼロから学ぶ建築士試験の構造

わかる1級建築士の計算問題解説書

計算の流れ、解き方がわかる!1級建築士【構造】計算問題解説集

▼初回無料!月額約400円で業界最新情報をゲット!▼

「建築業界の最新動向」を最速でキャッチ。

今すぐ無料で試してみよう!⇒ ビルディング・アップデート

わかる2級建築士の計算問題解説書!

【30%OFF】一級建築士対策も◎!構造がわかるお得な用語集

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集
pdf版の学習記事

更新情報

プロフィール

建築の本、紹介します。▼

すぐにわかる構造力学の本

同じカテゴリの記事一覧

Topへ >>

  1. HOME > 鋼構造の基礎 > 摩擦面処理のポイント2つと、摩擦面処理の種類
  2. 1級の過去問(計算)解説
  3. わかる建築構造の用語集・図解集
  4. 1頁10円!PDF版の学習記事