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のど厚の基礎知識と、溶接サイズとの関係

のど厚は、溶接部の耐力を計算するとき大切な情報です。今回は、のど厚の意味や、溶接金属の形状に応じた、のど厚の計算方法を説明します。


のど厚とは?

のど厚とは、下記の計算式で表します。

のど厚(a)=サイズ(S)×0.70


下図をみてください。これは隅肉溶接部の拡大図です。このように、サイズは縦と横で等辺となる長さです。Sは設計サイズ、Lは脚長、S'は実際のサイズです。※詳しくは下記の記事が参考になります。

溶接部の脚長とは?サイズとどう違う?脚長の基礎知識



のど厚は赤矢印の長さです。サイズは二等辺なので、のど厚はサイズの約0.7倍となります。


のど厚は隅肉溶接部の耐力を計算するときに使います。間違えて「サイズ」を使わないよう注意したいですね。※隅肉溶接部の耐力の計算方法については、下記が参考になります。

溶接部の強度とは?溶接部の耐力の計算方法と許容応力度、材料強度

 

のど厚とサイズの関係

のど厚とサイズは前述した通りです。下図をみてください。3つの溶接金属の形状を描きました。

のど厚の大きさは、サイズの0.7倍がという原則は、変わりません。変わるのはサイズの取り方です。サイズの取り方は下記の記事で詳しく説明しています。併せて参考にしてください。


要するに、サイズは二等辺となる長さなので、脚長(L)が縦と横で大きさが違うと許容差を超えてしまいます。溶接した実際のサイズ(S')は、設計サイズ(S)より大きければ良いわけでもありません。許容差が設けられています。


同様に、のど厚も許容差が設けられています。ケース1とケース2はのど厚aに対して、余盛(赤線で示す部分)が大きいですよね。この余盛部分はΔaで示します。Δaの許容差は下記のように定められています。

管理許容差

全製品中の95%以上の製品が満足するような製作・施工上の目標値。

0≦Δa≦0.4SかつΔa≦4mm

限界許容差

これを超えてはならない値

0≦Δa≦0.6SかつΔa≦6mm

 

隅肉溶接部の耐力とのど厚の関係

のど厚は隅肉溶接部の耐力に関係します。隅肉溶接部の耐力は下式です。


隅肉溶接の耐力=のど厚×有効長さ×溶接部の許容せん断応力度


つまりのど厚が大きいほど(サイズが大きいほど)、隅肉溶接の耐力は大きくなります。また溶接部の有効長さも重要で、始端と終端は溶接不良が多いので、サイズ分差し引くことも忘れてはいけません。


※以上、実際に溶接部の耐力を計算した記事が下記となります。また溶接部の許容せん断応力度は、その下に示す記事が参考になります。

溶接の種類と、隅肉溶接、突き合わせ溶接の特徴

溶接部の強度とは?溶接部の耐力の計算方法と許容応力度、材料強度


ところで隅肉溶接は、点溶接(ごく短い部分を溶接すること)を施工しがちですが、「隅肉溶接の有効長さは隅肉サイズの10倍以上かつ40mm以上にすること」と鋼構造規準に明記されています。化粧材は特に、この規定に掛からないと思いますが、構造材は点溶接を必ず避けましょう。

まとめ

今回はのど厚について説明しました。のど厚はサイズに関係すると覚えておきましょう。サイズの0.7倍と覚えればよいので簡単ですね。何度も紹介しましたが、脚長に関する記事や、溶接部の強度に関する記事など併せて参考にしてください。

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