この記事の要点
超高層建物の構造設計で初めて耐火鋼を使ったとき、「普通の鋼材と何が違うのか」を調べた。
普通鋼は600°C付近で強度が半分以下に低下するが、耐火鋼は高温下でも強度を保持できるように合金成分を調整してある。
高張力鋼(TMCP鋼等)は同じ断面でより大きな荷重を負担できる利点がある。
特殊鋼の種類と「なぜその材料を選ぶか」の理由を整理しておくと、材料選定の説明ができるようになる。
一般的に使う鋼材(引張強度490N/mm2以下の軟鋼)は普通鋼と呼ばれ、特殊鋼と区別される。
この記事では、特殊鋼とは何か、普通鋼とどう違うのか、高張力鋼とどう関係するのかを整理します。
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特殊鋼とは、特殊な用途で使う鋼材です。明確な定義は無いですが、一般的に使う鋼材(普通鋼)と分けて定義されます。例えば、耐火性能を持つ耐火鋼が、特殊鋼です。今回は特殊鋼の意味、読み方、普通鋼との違い、軟鋼、高張力鋼との関係について説明します。
※耐火鋼の意味は、下記が参考になります。
FR鋼(耐火鋼)とは?特徴・耐火被覆省略の条件と建築基準法での扱い
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特殊鋼とは、特殊な用途で使う鋼材です。なお、一般的に使う鋼材を普通鋼といいます。普通鋼は、
特殊な性能を持たない軟鋼
です。軟鋼とは、引張強度が490N/m㎡以下の鋼材をいいます。
例えば、調質を行わない非調質鋼は、普通使わない鋼材です。よって、非調質鋼を特殊鋼と考えます。また、耐火性能に優れた耐火鋼や、TMCP鋼が特殊鋼です。※耐火鋼、TMCP鋼は下記が参考になります。
TMCP鋼とは|板厚40mm超の降伏点維持・規格・大臣認定の解説
FR鋼(耐火鋼)とは?特徴・耐火被覆省略の条件と建築基準法での扱い
特殊鋼は、「とくしゅこう」と読みます。
特殊鋼と普通鋼との違いを下記に整理しました。
特殊鋼 ⇒ 特殊な用途で使う鋼材のこと
普通鋼 ⇒ 一般的に用途に使う鋼材のこと
特殊鋼とは、特殊な用途で使う鋼材のことです。例えば、耐火鋼やTMCP鋼などです。なお、一般的に使う鋼材を普通鋼といいます。通常の鉄骨造では、引張強度が490MPa以下の軟鋼を使います。よって、軟鋼は普通鋼の分類に入ります。
耐火鋼、TMCP鋼の意味は、下記が参考になります。
FR鋼(耐火鋼)とは?特徴・耐火被覆省略の条件と建築基準法での扱い
TMCP鋼とは|板厚40mm超の降伏点維持・規格・大臣認定の解説
なお、一般的に使う鋼材の種類として、
SS400
SN400
SM400
などがあります。それぞれ、下記が参考になります。
SN400Bとは?1分でわかる規格、SS400との違い、重量、H形鋼との関係
sm400とは?1分でわかる規格、特徴、成分、材質、ss400との違い
まずは、普通鋼の特徴や使い方などを覚えてくださいね。例えば、ss400は溶接に適さない鋼材です。溶接する場合、Sm400を使います。また、sn400材は、建築構造用に特化した材料です。
一般的に使う鋼材は、軟鋼が多いです。よって、軟鋼を普通鋼と考えます。軟鋼より強度の高い、超高張力鋼などは特殊鋼に該当します(張強度が1000N/m㎡以上の鋼材)。他にもステンレス鋼は、特殊鋼です。
混同しやすい用語
普通鋼
普通鋼とは、特殊な性能を持たない一般的な鋼材(軟鋼)のことで、SS400、SN400、SM400などが代表例である。
特殊鋼が特殊な用途・性能を持つ鋼材であるのに対して、普通鋼は通常の建築鉄骨に広く使われる標準的な鋼材である点で異なる。
特殊鋼と普通鋼の違いを整理した表を示します。
| 項目 | 特殊鋼 | 普通鋼 |
|---|---|---|
| 用途 | 特殊な用途(耐火・TMCP等) | 一般的な用途 |
| 代表例 | 耐火鋼・TMCP鋼・ステンレス鋼 | SS400・SN400・SM400 |
| 引張強度の目安 | 超高張力鋼は1000N/mm2以上 | 490N/mm2以下(軟鋼) |
今回は特殊鋼について説明しました。意味が理解頂けたと思います。特殊鋼は、特殊な用途で使う鋼材です。耐火鋼やTMCP鋼があります。また、一般的に使う鋼材を普通鋼といいます。特殊鋼との違いを理解しましょう。下記も併せて参考にしてくださいね。
FR鋼(耐火鋼)とは?特徴・耐火被覆省略の条件と建築基準法での扱い
TMCP鋼とは|板厚40mm超の降伏点維持・規格・大臣認定の解説
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では「耐火鋼やTMCP鋼は特殊鋼か」という形で出題されることがある。
軟鋼=普通鋼、耐火鋼・TMCP鋼=特殊鋼という対比をセットで覚えておこう。