この記事の要点
完全弾塑性体とは、降伏後の応力を維持しつつ、ひずみが増大する材料です。
完全弾塑性体が示す応力ひずみ関係をバイリニア型といいます。
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完全弾塑性体とは、降伏後の応力を維持しつつ、ひずみが増大する材料です。完全弾塑性体が示す応力ひずみ関係をバイリニア型といいます。今回は完全弾塑性体の意味、定義、バイリニア、弾塑性状態、塑性状態の意味について説明します。※弾性、塑性、降伏の意味は下記の記事が参考になります。
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完全弾塑性体とは、降伏後の応力を維持しつつ、ひずみが増大する材料です。下図をみてください。これが完全弾塑性体でみられる応力ひずみ曲線です。
鋼材の応力ひずみ関係によく似ています。鋼材の応力ひずみ関係は下記の記事が参考になります。
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完全弾塑性体が示す応力ひずみ関係をバイリニアといいます。振動解析を行う場合など、最も基本的な応力ひずみ関係のモデルです。
なお、バイリニアは「bi-linear」のことです。Biは2つの、linearは線形、直線を意味します。2つの直線を描いたモデルということです。よって、下図のように直線が3つあるモデルを、トリリニア型といいます。
完全弾塑性体では応力度増えるに従い、下記の状態が起きます。
・弾性状態
・降伏状態
・弾塑性状態
・全塑性状態
弾性状態とは、降伏するまでの状態です。応力とひずみは比例関係にありフックの法則が成り立ちます。
降伏状態とは、フックの法則が成り立つ最大の応力度での状態です。
降伏状態を過ぎると、弾塑性状態に移行します。断面の縁部分では降伏していますが、他の断面では弾性状態を維持しています。塑性と弾性が混在した状態なので、弾塑性状態といいます。
全ての断面が塑性状態になることを、全塑性状態といいます。全塑性状態の意味は、下記の記事が参考になります。
弾性状態⇒降伏状態⇒弾塑性状態⇒全塑性状態を、断面に生じる応力度で表しました。下図をみてください。
※下記も参考になります。
混同しやすい用語
弾性状態
荷重を除去すると変形が完全に元に戻る状態。応力とひずみが比例関係(フックの法則)にあり、降伏点以下の応力で生じる。
弾塑性状態
断面の一部(縁部)が降伏し塑性化し、他の部分がまだ弾性を保っている混在状態。完全弾塑性体では降伏後もひずみが増大する。
全塑性状態
断面の全体が塑性化した状態。塑性ヒンジが形成され、それ以上の曲げモーメントを負担できない限界状態。全塑性モーメントに達したとき。
完全弾塑性体の特性を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 完全弾塑性体 | 降伏後に応力一定でひずみが増大する材料 | バイリニア型応力ひずみ関係 |
| 弾性状態 | 荷重除去で変形が回復する状態 | 降伏点以下で成立 |
| 塑性状態 | 荷重除去後も残留変形が残る状態 | 降伏点超過後に発生 |
今回は完全弾塑性体について説明しました。意味が理解頂けたと思います。完全弾塑性体は、降伏後の応力を維持しつつ、ひずみが増大するような材料です。この応力ひずみ関係をバイリニア型といいます。完全弾塑性体と弾性状態から全塑性状態に至るまでの、応力度の変化も理解しましょう。下記の記事も参考にしてください。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
完全弾塑性体に関する問題は建築士試験の構造分野で出題されます。定義と計算の両面から理解しておきましょう。
完全弾塑性体の定義・適用条件・計算式は建築士試験の構造分野で出題される基本事項です。
用語の定義を正確に理解したうえで、関連する規準・法令との関係を整理することが大切です。