この記事の要点
鋼材の許容応力度は長期がF/1.5、短期がF/1.0です。SS400(F=235 N/mm²)では長期許容応力度は約157 N/mm²になります。
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鋼材の許容応力度は、圧縮・引張・曲げの値が長期で「F/1.5」、短期で「F」です。せん断に対する許容応力度は長期でF/1.5√3、短期でF/√3です。Fを基準強度といいます。基準強度は告示2464号に規定されます。SS400の場合、F=235です。今回は鋼材の許容応力度と意味、安全率と長期、短期の求め方、ss400の値について説明します。
許容応力度、基準強度の意味は下記が参考になります。
鋼材の基準強度とは?1分でわかる意味、F、許容応力度との関係
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鋼材の許容応力度は、建築基準法施行令第90条に規定されます。長期と短期ごとに値が違います。また、圧縮・引張・曲げ・せん断ごとに値が規定されます。許容応力度の単位は「N/m㎡」です。鋼材の許容応力度を下記に示します。
許容応力度の意味は下記が参考になります。
圧縮、引張り、曲げ F/1.5
せん断 F/1.5√3
Fは基準強度です。基準強度の値は、材質により値が変わります。ss400だとF=235ですが、ss490はF=325です。基準強度の詳細は下記が参考になります。なお鋼材の基準強度は、告示2464号に規定されます。
鋼材の基準強度とは?1分でわかる意味、F、許容応力度との関係
また、せん断の許容応力度は√3で割り算する点に注意しましょう。
圧縮、引張り、曲げ F
せん断 F/√3
鋼材の短期許容応力度は、長期の値を1.5倍します。
ただし、圧縮力や曲げモーメントが作用する鋼材の許容応力度は、「座屈」による許容応力度低下を考慮します。よって、前述した「F/1.5やF」の値より小さいです。鋼材の許容圧縮応力度の求め方は、下記が参考になります。
許容圧縮応力度とは?1分でわかる意味、求め方、鋼材の値、コンクリートの値
許容曲げ応力度の求め方は、下記が参考になります。
許容曲げ応力度とは?1分でわかる意味、fbの計算式、ss400の値
なおJIS規格品の基準強度はFを1.1倍することが可能ですが、長期・短期時の設計では考慮せず、保有水平耐力計算時に考慮します。
鋼材の許容応力度は、長期と短期で値が違います。下記と考えれば良いです。
長期=短期の1/1.5(短期÷1.5)
短期=基準強度
鋼材の短期の許容応力度は基準強度Fと同じです。長期は短期の許容応力度を1.5で割ります。1.5を安全率といいます。安全率の意味は下記が参考になります。
なお長期と短期の考え方は、下記をご覧ください。
鋼材ss400の許容応力度を下記に示します。ss400の基準強度F=235(鋼材の厚さ40mm以下の場合)とします。
圧縮、引張り、曲げ 235/1.5=156
せん断 F/1.5√3=90.6
圧縮、引張り、曲げ F=235
せん断 F/√3=235/√3=135
材質や鋼材の厚みで基準強度Fの値が変わります。詳細は下記をご覧ください。
鋼材の基準強度とは?1分でわかる意味、F、許容応力度との関係
混同しやすい用語
基準強度
基準強度(F)とは鋼材の降伏点と引張強度を基に定められた、許容応力度計算の元になる強度値です。
基準強度が材料の強度値そのものであるのに対して、許容応力度はFに安全率(1.5や1.0)を考慮した設計上の上限値であり、実際の応力度がこれを超えないよう設計します。
鋼材の許容応力度(SS400)を整理した表を示します。
| 応力の種類 | 長期許容応力度 | 短期許容応力度 |
|---|---|---|
| 圧縮・引張・曲げ | F/1.5(SS400:約157 N/mm²) | F(SS400:235 N/mm²) |
| せん断 | F/1.5√3(SS400:約90.6 N/mm²) | F/√3(SS400:約135 N/mm²) |
| 安全率 | 1.5 | 1.0 |
今回は鋼材の許容応力度について説明しました。求め方、長期と短期の関係など理解頂けたと思います。鋼材の許容応力度は、長期=短期の1/1.5倍、短期=基準強度Fなどです。ただし、圧縮力や曲げモーメントが作用する鋼材は、個別に許容応力度の算定が必要です。座屈による許容応力度低下を考慮するためです。許容応力度、基準強度の意味など、下記も勉強しましょう。
鋼材の基準強度とは?1分でわかる意味、F、許容応力度との関係
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
建築士試験では「長期許容応力度=F/1.5」「短期=F/1.0」という関係式が最頻出です。圧縮・曲げ材では座屈を考慮して個別に計算する点も問われます。