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方づえ(方杖)とは?建築での意味・角度・効果

この記事の要点

方づえは構造部材の1つです。

木造や鉄骨造の建物に使います。

この記事では、方づえとは何か、建築での役割、角度はどう決めるのか、木造・鉄骨造での使い方を整理します。

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方づえは構造部材の1つです。木造や鉄骨造の建物に使います。方づえを付けることで、梁や柱断面を小さくすることが可能です。また、横座屈止めとしても利用します。今回は、そんな方づえについて説明します。


横座屈の意味は、下記が参考になります。

横座屈とは?3分でわかる意味と、許容曲げ応力度の関係

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方づえとは?

方づえは柱と梁に取り付ける斜め部材です。下図をみてください。これが方づえです。

方づえの意味

また、木造建物の屋根は下図のような小屋組みをつくります。昔の日本住宅は、和小屋といって、束材と梁による構成が一般的でした。しかし、西洋の文化が取り入られ、構造的にも有利な洋小屋が主流です。

洋小屋と方づえ


和小屋、束材の意味は下記をご覧ください。

和小屋とは?意味・構造・洋小屋との違いとスパンの限界

束材とは?読み方・鉄骨束材・トラスとの関係


洋小屋は、束材と梁材、方づえで成り立ちます。トラスを構成することで、合理的に荷重を伝達できます。トラスについては、下記が参考になります。

トラス構造とは?強さの理由・メリット・デメリット・計算法を解説


このように方づえは、力を合理的に流す目的があります。柱と梁だけの構造は、曲げモーメントが卓越しますが、方づえを付けるだけで支点間距離が短くなり曲げモーメントが小さくなります。

方づえの構造的特徴

方づえは言い換えれば、斜材です。斜材の構造的特徴は、「軸力しか作用しない」ということです。斜材の特徴は、下記を参考にしてください。

斜材(しゃざい)とは?読み方・ブレース・筋交いとの関係・軸力計算を解説


また前述したように、方づえを設けることで梁の支点間距離が短くなります。下図をみてください。この構造物の支点間距離は、方づえ間距離です。

方づえと支点間距離

メリットは、梁と柱に作用する曲げモーメントが減ること。ただし、方づえに作用する軸力で梁と柱には別途曲げモーメントが作用します。注意しましょう。曲げモーメントの意味は下記が参考になります。


曲げモーメント、支点間距離の意味は下記が参考になります。

曲げ応力とは?1分でわかる意味、公式と演習問題、単位、曲げ応力度

支点間距離とは?1分でわかる意味、支点、alcとの関係

方づえを使う目的

方づえを使う目的は、前述した洋小屋を構成するときや、梁の曲げモーメントを減らすことです。


もう1つは、横座屈の補剛材として、方づえを使います。方づえを使った横座屈補剛については、下記が参考になります。

横補鋼材としての方杖とは?設計手順と規模に応じた必要性の判断


また、吊り材の振れ止めとしても使います。下図をみてください。

吊材と方づえ

吊材は、地震によって揺れます。揺れると危ないので、横方向の揺れ止めが必要です。この目的で方づえを設けます。

混同しやすい用語

方づえ(ほうづえ)

柱や梁の隅部に設ける斜材で、荷重を効率的に伝達しスパンを短縮する役割を持ちます。

振れ止めとしても使われますが、ブレース(筋かい)とは役割・形状が異なります。

ブレース(筋かい)

建築物の水平力(地震力・風力)に抵抗するために設ける斜材です。

方づえと形状は似ていますが、主に水平耐力を担う点が異なり、耐震要素として機能します。

吊り材(つりざい)

天井などを上部構造から吊り下げる部材で、引張力を主に負担します。

地震時には揺れが生じるため、方づえを振れ止めとして取り付けることが必要です。

方づえを整理した表を示します。

項目内容備考
方づえの役割柱・梁隅部に設ける斜材で荷重を効率的に伝達支点間距離を短縮
使用箇所木造・鉄骨造の洋小屋、吊材の振れ止め横座屈補剛にも使用
力学的特性斜材として軸力のみ作用曲げモーメントを低減

まとめ

今回は方づえについて説明しました。

方づえの意味や特徴が分かって頂けたと思います。

方づえは、荷重を効率的に伝える斜材だと覚えましょう。

また方づえによる反力で、鉛直、水平成分に力が作用することも忘れないよう注意してください。

下記も併せて学習しましょう。

斜材(しゃざい)とは?読み方・ブレース・筋交いとの関係・軸力計算を解説

トラス構造とは?強さの理由・メリット・デメリット・計算法を解説

ブレース構造とは?ラーメン構造との違い・種類と地震力の負担メカニズム(設計上の特徴)

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理解度チェック

Q.

方づえとは何で、どんな目的・効果がありますか?

答えを見る

方づえ(ほうづえ)は柱と梁に取り付ける斜め部材(斜材)で、木造・鉄骨造に使います。方づえを設けると梁の支点間距離が短くなり、梁・柱に作用する曲げモーメントが減ります(梁や柱断面を小さくできる)。木造の洋小屋を構成し力を合理的に流すほか、横座屈の補剛材や吊り材の振れ止めにも使います。

Q.

方づえの構造的特徴と注意点は?

答えを見る

方づえは斜材なので「軸力しか作用しない」のが特徴です。方づえを設けると梁の支点間距離が短くなり曲げモーメントが減るメリットがありますが、方づえに作用する軸力で梁と柱には別途曲げモーメントが作用するので注意します。ブレース(筋かい、水平耐力を担う耐震要素)とは役割・形状が異なります。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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