この記事の要点
板要素は有限要素法で使用する要素種類の一つで、厚みに比べて幅や長さが大きな薄板状の構造に適しています。鋼板・スラブ・シェル構造などをモデル化するときに使います。
板要素の設計では幅厚比が重要な指標です。幅厚比が限界値を超えると局部座屈が発生し、断面全体の耐力を発揮できなくなります。H形鋼のウェブやフランジの局部座屈も板要素の概念で説明されるため、鉄骨設計の基礎知識として理解しておく価値があります。
有限要素法では、モデル化の際、有限の要素に分割します。
この記事では、板要素とは何か、幅厚比とどう関係するのか、梁要素とどう違うのかを整理します。
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板要素とは、厚みに対して幅や長さの大きな部分です。有限要素法では、モデル化の際、有限の要素に分割します。その要素の1つが、板要素です。今回は板要素の意味、座屈、応力との関係、梁要素との違いについて説明します。
有限要素法、要素の意味は、下記が参考になります。
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板要素とは、厚みに対して幅や長さの大きな部分です。H形鋼や溝形鋼の、ウェブやフランジ部分が該当します。また鉄筋コンクリート床のスラブ、壁も板要素の1つです。
フランジ、ウェブの意味は、下記が参考になります。
ウェブとフランジの違いとは?H形鋼のどこか・役割・覚え方を解説
スラブや壁の意味は、下記が参考になります。
スラブとは?現役設計者が教える意味、特徴、役割、屋根スラブ、土間
また有限要素法による、要素の種類の1つです。有限要素法では、下記の要素の種類があります。
梁要素
トラス要素
立体要素
有限要素法、要素の意味は、下記が参考になります。
板要素と梁要素の違いを、下記に整理しました。
板要素 ⇒ 厚みに対して、幅や長さの大きな部分(部材)のこと
梁要素 ⇒ 断面(幅やせい)に対して、長さの大きな部材のこと
下図をみてください。これが板要素と梁要素です。
板要素は、下図のように平べったい部材です。圧縮力による座屈が起きやすいです。
下図のような、板要素で構成される部材(H形鋼)のある部分が、局所的に凹んだり、膨らみ、急激に耐力を失う現象を、局部座屈といいます。
板要素は局部座屈に注意します。局部座屈の意味は、下記が参考になります。
また、局部座屈が起きないよう幅厚比や径厚比の値に注意します。幅厚比、径厚比の意味は、下記が参考になります。
径厚比とは?読み方・局部座屈との関係とCFT柱の径厚比制限(鋼管設計の基準)
混同しやすい用語
破断
破断は引張応力が材料の強度を超えて壊れる現象です。
座屈は圧縮力によって部材が横方向に変形して耐力が低下する現象です。
細長比
細長比は部材の有効座屈長さを断面二次半径で割った無次元数です。
細長比が大きいほど座屈しやすくなります。
板要素に関連する有限要素法の要素を整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 板要素 | 厚みに対して幅・長さが大きな部材 | 局部座屈に注意が必要 |
| 梁要素 | 断面に対して長さが大きな部材 | 軸力・曲げに使用 |
| 立体要素 | 三次元的な立体を表す要素 | 3D解析に使用 |
今回は板要素について説明しました。意味が理解頂けたと思います。板要素は、厚みに対して幅や長さの大きな部分(部材)です。板要素と座屈の関係、幅厚比の意味も併せて理解したいですね。下記の記事も勉強しましょう。
径厚比とは?読み方・局部座屈との関係とCFT柱の径厚比制限(鋼管設計の基準)
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
試験では板要素(プレート要素)の幅厚比と局部座屈の関係が問われます。板要素はH形鋼のフランジやウェブのような平板状の部分で、板幅が広く板厚が薄いほど局部座屈が生じやすくなります。
梁要素(棒要素)との違いとして、板要素では板面内の2次元的な応力状態(面内の圧縮・せん断)が問題になります。有限要素法(FEM)では板要素と梁要素を組み合わせてモデル化することも覚えておきましょう。