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終局耐力とは、終局時の部材の耐力です。終局時とは、建物が崩壊するとき状態をいいます。ここでは、単に「崩壊」と書きますが、建物がバラバラに崩れる意味ではなく、層間変形角に達すること、部材の脆性破壊などの規準があります。今回は、終局耐力の意味、求め方、降伏耐力との違い、鉄骨、鉄筋コンクリート部材の値について説明します。※終局時の曲げ耐力は、下記の記事が参考になります。
曲げ降伏とは?1分でわかる意味、せん断破壊との関係、終局曲げ耐力
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終局耐力とは、建物が崩壊するときの部材の耐力です。
「崩壊」と書くと、建物がバラバラに崩れることを想像される方が多いですが、違います。建築物が崩壊形に達した状態とは、塑性ヒンジが各部材に発生し、所定の層間変形角に達すること、部材に脆性破壊が生じること、などです(詳細は省きます)。建築物の崩壊形は、下記の記事が参考になります。
建築物が崩れては大問題なので、建物の耐力は終局耐力を上回っている必要があります。では、「建物の耐力をどう評価するのか」という答えの1つが、「保有水平耐力計算」です。※保有水平耐力計算は下記の記事が参考になります。
必要保有水平耐力の算定方法と意味がわかる、たった3つのポイント
保有水平耐力計算では、各部材の終局耐力を計算します。終局耐力の計算は、鉄骨部材、鉄筋コンクリート部材で違います。
終局耐力の求め方は、鉄骨部材と鉄筋コンクリート部材で違います。下記に整理しました。
鉄骨部材の終局耐力として、全塑性モーメントがあります。求め方は下記です。
Muは鉄骨部材の終局耐力、σyは降伏強度、Zpは塑性断面係数です。※塑性断面係数は、下記の記事が参考になります。
鉄筋コンクリート部材の終局耐力の計算は、少し複雑です。終局耐力せん断耐力の計算式は、特に複雑なので省略します。
σyは鉄筋の降伏強度、atは引張鉄筋の総断面積、dは部材の有効せいです。なお、鉄筋の降伏強度は1.1倍できます。
終局耐力と降伏耐力は概ね同じ意味ですが、鉄骨と鉄筋コンクリートで使い方が違います。鉄筋コンクリート部材の場合、終局耐力と降伏耐力の意味を使い分けていません。
一方、鉄骨部材では終局耐力と降伏耐力に、下記の違いがあります。
終局耐力 ⇒ 全塑性モーメントのこと。Mu=1.1×σy×Zp
降伏耐力 ⇒ 塑性モーメントのこと。My=σy×Z
Muは鉄骨部材の終局耐力、σyは降伏強度、Zpは塑性断面係数です。なお、JIS規格の鋼材は、終局時には降伏強度を1.1倍できます。Myは塑性モーメント、σyは降伏強度、Zは断面係数です。
※塑性断面係数と断面係数の違いは、下記が参考になります。
終局耐力には、下記の種類があります。
終局曲げモーメント
終局せん断耐力
鉄筋コンクリート部材は、色々な計算式が提案されています。鉄筋コンクリート部材の、終局曲げモーメントの求め方は、下記の記事が参考になります。
曲げ降伏とは?1分でわかる意味、せん断破壊との関係、終局曲げ耐力
終局せん断耐力の式は省略しますが、手計算をすると時間がかかるような複雑な式が提案されています。下記の書籍が参考になります。
せん断耐力の意味は、下記が参考になります。
せん断耐力とは?1分でわかる意味、求め方、コンクリートの式、単位
今回は終局耐力について説明しました。意味が理解頂けたと思います。終局耐力は、終局時の部材の耐力です。まずは、「終局時」や「崩壊」の意味を理解してください。一般用語とは、少し異なる意味合いです。建物の崩壊形は、理解してくださいね。下記の記事も併せて参考にしてください。
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