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ゲルバー梁とは?1分でわかる意味、解き方、利点と単純梁との違い、応力、静定構造物との関係

この記事の要点

ゲルバー梁とは、途中に内部ヒンジを設けた梁のことです。

ヒンジ部分では曲げモーメントがゼロになるため、静定構造物として反力・応力を計算できます。

連続梁と比べてたわみが大きくなる点が特徴です。

この記事では、ゲルバー梁とは何か、どのような手順で解くのか、単純梁とどう違うのかを整理します。

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ゲルバー梁とは、連続梁にヒンジ(ピン接合部)を設け静定構造にした梁です。

単純梁に比べて、応力やたわみを小さくすることが可能です。

今回はゲルバー梁の意味、解き方、利点単純梁との違い、応力、静定構造物との関係について説明します。

梁の反力、応力の求め方は、下記が参考になります。

梁の反力の求め方|つり合い条件式と演習問題で計算を身につける

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ゲルバー梁とは?

ゲルバー梁とは、連続梁にヒンジ(ピン接合部)を設け、静定構造にした梁です。下図をみてください。これがゲルバー梁です。

ゲルバー梁

ヒンジとは、ピン接合部のことです。鉛直、水平方向を拘束しますが、回転方向は自由に変形できます。よって、曲げモーメントが0になります。ピン接合の意味は、下記が参考になります。

剛接合とピン接合の意味と、納まりと構造性能の違い


普通、連続梁は不静定構造です。不静定構造は、力のつり合い条件だけでは解けず、やや複雑な計算を要します。


一方、ゲルバー梁は「ヒンジを設けること」で不静定次数を減らすことが可能です。例えば、上図の例では反力数が4つですが、ヒンジが1つあるため「4-1=3」の反力数と考えて良いです。つまり静定構造です。


なぜ反力数を1つ減らすことができるのでしょうか。下図をみてください。ゲルバー梁の「ヒンジ」は、ピン接合です。ヒンジを境に、2つの静定構造に分解しましょう。分解した2つの梁は静定構造です。2つの梁を重ね合わせれば元のゲルバー梁になります。

ゲルバー梁と静定構造の理由

ゲルバー梁の解き方

ゲルバー梁を解きましょう。下図をみてください。2スパンの連続梁です。ヒンジがあるので、ゲルバー梁です。

ゲルバー梁の解き方

ゲルバー梁は、ヒンジを境に複数の静定梁に分解できました。下図に示します。

ゲルバー梁と分解後の静定梁

分解した静定梁を個別に解いて、応力またはたわみを重ね合わせれば最終的な結果となります。


まず分解した単純梁の反力は、


R=10÷2=5kN


です。最大曲げモーメントは、


M=5×3=15kNm


です。


ここで注意したいのが、単純梁の右側支点の反力は、もう一方の静定梁に「荷重として作用する」ことです。下図をみてください。分解した梁の支点が、張出部分に「載っている」ので、その重さは張出部分に作用しますよね。

ゲルバー梁と張出部分の荷重

さて、もう一方の静定梁を解きます。荷重は張出部分に作用しますよって、


P=5kN

R=5×1÷6=5/6


です。上記の反力Rが、2つの支点に正反力、負反力として作用します。曲げモーメントは、片持ち曲げの計算と同様に、


M=5×1=5kNm


です。以上を重ね合わせると、ゲルバー梁の曲げモーメント図は下記です。

ゲルバー梁の曲げモーメント図

梁の解き方、反力の求め方は下記の記事が参考になります。

梁の反力の求め方|つり合い条件式と演習問題で計算を身につける

ゲルバー梁の利点と応力、単純梁(静定構造物)との違い

ゲルバー梁の利点を下記に示します。


不静定梁に比べて計算が簡単

単純梁に比べて、応力を減らすことが可能

単純梁に比べて、たわみを減らすことが可能


ゲルバー梁は静定構造なので、不静定梁に比べて計算が簡単です。また、梁の諸条件によりますが、ゲルバー梁は応力やたわみを減らすことができます。単純梁の意味は、下記が参考になります。

梁の種類とは?大梁・小梁・片持ち梁の違いと材料別(RC・鉄骨・木造)の断面形状

下図をみてください。単純梁の中央に荷重が作用します。中央に最大曲げモーメントとたわみが生じます。

ゲルバー梁と単純梁

次に、上図の単純梁にもう1つ支点を設けて、中央の支点左側にヒンジを設けます。前述より、ゲルバー梁は複数の静定梁に分解できます。分解後の静定梁を見てください。元よりスパンの短い単純梁と、張出梁があります。

ゲルバー梁の分解と利点

スパンが短くなる分、応力とたわみは減ります。張出梁の片持ち長さが短ければ(意図的に短くする)、片持ちの応力も僅かです。


ゲルバー梁はヒンジを境に分解すると、張出部分がでてきます。スパン中央で最大だった曲げモーメントが、張出部分の負曲げに引張られて減ったと考えることも可能です。同じことが、たわみにも言えます。

混同しやすい用語

ゲルバー梁

途中に内部ヒンジを設けた梁のこと。

ヒンジ部でモーメントがゼロになるため、静定構造物として解析できる。

連続梁

複数のスパンにわたって連続した不静定梁のこと。

ゲルバー梁より曲げモーメントやたわみが小さくなるが、手計算では解きにくい。

試験での問われ方|管理人の一言

ゲルバー梁と連続梁はどちらも「複数スパンにまたがる梁」ですが、ゲルバー梁はヒンジで静定化されているため手計算が可能です。

試験では「ヒンジ位置でのモーメント=0」の条件を正確に活用できるかが問われます。

ゲルバー梁を整理した表を示します。

項目内容特徴・補足
ゲルバー梁連続梁にヒンジを設けた静定梁ヒンジ部で曲げモーメントがゼロになる
利点応力・たわみを低減できる不静定梁より計算が簡単で静定構造として解析可能
連続梁との違いゲルバー梁は静定、連続梁は不静定ヒンジの有無により解法・応力分布が異なる

まとめ

今回はゲルバー梁について説明しました。

意味が理解頂けたと思います。

ゲルバー梁は、連続梁にヒンジを設けたものです。

不静定梁である連続梁に比べて、簡単に反力や応力が計算できます。

ゲルバー梁の利点、応力とたわみの関係を覚えましょう。

解き方の基本も理解しましょうね。

梁の解き方は、下記も参考になります。

梁の反力の求め方|つり合い条件式と演習問題で計算を身につける

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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

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ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

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