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ゲルバー梁とは、連続梁にヒンジ(ピン接合部)を設け静定構造にした梁です。単純梁に比べて、応力やたわみを小さくすることが可能です。今回はゲルバー梁の意味、解き方、利点単純梁との違い、応力、静定構造物との関係について説明します。梁の反力、応力の求め方は、下記が参考になります。
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ゲルバー梁とは、連続梁にヒンジ(ピン接合部)を設け、静定構造にした梁です。下図をみてください。これがゲルバー梁です。
ヒンジとは、ピン接合部のことです。鉛直、水平方向を拘束しますが、回転方向は自由に変形できます。よって、曲げモーメントが0になります。ピン接合の意味は、下記が参考になります。
普通、連続梁は不静定構造です。不静定構造は、力のつり合い条件だけでは解けず、やや複雑な計算を要します。
一方、ゲルバー梁は「ヒンジを設けること」で不静定次数を減らすことが可能です。例えば、上図の例では反力数が4つですが、ヒンジが1つあるため「4-1=3」の反力数と考えて良いです。つまり静定構造です。
なぜ反力数を1つ減らすことができるのでしょうか。下図をみてください。ゲルバー梁の「ヒンジ」は、ピン接合です。ヒンジを境に、2つの静定構造に分解しましょう。分解した2つの梁は静定構造です。2つの梁を重ね合わせれば元のゲルバー梁になります。
ゲルバー梁を解きましょう。下図をみてください。2スパンの連続梁です。ヒンジがあるので、ゲルバー梁です。
ゲルバー梁は、ヒンジを境に複数の静定梁に分解できました。下図に示します。
分解した静定梁を個別に解いて、応力またはたわみを重ね合わせれば最終的な結果となります。
まず分解した単純梁の反力は、
R=10÷2=5kN
です。最大曲げモーメントは、
M=5×3=15kNm
です。
ここで注意したいのが、単純梁の右側支点の反力は、もう一方の静定梁に「荷重として作用する」ことです。下図をみてください。分解した梁の支点が、張出部分に「載っている」ので、その重さは張出部分に作用しますよね。
さて、もう一方の静定梁を解きます。荷重は張出部分に作用しますよって、
P=5kN
R=5×1÷6=5/6
です。上記の反力Rが、2つの支点に正反力、負反力として作用します。曲げモーメントは、片持ち曲げの計算と同様に、
M=5×1=5kNm
です。以上を重ね合わせると、ゲルバー梁の曲げモーメント図は下記です。
梁の解き方、反力の求め方は下記の記事が参考になります。
ゲルバー梁の利点を下記に示します。
不静定梁に比べて計算が簡単
単純梁に比べて、応力を減らすことが可能
単純梁に比べて、たわみを減らすことが可能
ゲルバー梁は静定構造なので、不静定梁に比べて計算が簡単です。また、梁の諸条件によりますが、ゲルバー梁は応力やたわみを減らすことができます。単純梁の意味は、下記が参考になります。
下図をみてください。単純梁の中央に荷重が作用します。中央に最大曲げモーメントとたわみが生じます。
次に、上図の単純梁にもう1つ支点を設けて、中央の支点左側にヒンジを設けます。前述より、ゲルバー梁は複数の静定梁に分解できます。分解後の静定梁を見てください。元よりスパンの短い単純梁と、張出梁があります。
スパンが短くなる分、応力とたわみは減ります。張出梁の片持ち長さが短ければ(意図的に短くする)、片持ちの応力も僅かです。
ゲルバー梁はヒンジを境に分解すると、張出部分がでてきます。スパン中央で最大だった曲げモーメントが、張出部分の負曲げに引張られて減ったと考えることも可能です。同じことが、たわみにも言えます。
今回はゲルバー梁について説明しました。意味が理解頂けたと思います。ゲルバー梁は、連続梁にヒンジを設けたものです。不静定梁である連続梁に比べて、簡単に反力や応力が計算できます。ゲルバー梁の利点、応力とたわみの関係を覚えましょう。解き方の基本も理解しましょうね。梁の解き方は、下記も参考になります。
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