建築学生が学ぶ構造力学

建築学生が学ぶ構造力学
  1. HOME > 構造計算の基礎 > 応力割増しとは?1分でわかる意味、4本柱、冷間成形角形鋼管、耐震壁、ブレースとの関係

応力割増しとは|4本柱・冷間成形角形鋼管・ブレースでの割増係数

この記事の要点

応力割増しとは、構造計算で求めた存在応力に一定の係数を掛けて、設計応力を増やす手法です。

例えば長柱や4本柱形式の場合、計算で出た応力をそのまま使うのではなく割り増してより安全な設計を行います。

実務では冷間成形角形鋼管への割増しが特に重要で、BCR295・BCP325などの柱材を使う場合は規定の割増係数を確認してから設計します。

割増しを忘れると審査で指摘を受けるので、対象部材のチェックリストを持っておくと安心です。

例えば、長柱は応力割増しを行います。

この記事では、応力割増しとは何か、ブレースとどう関係するのかを整理します。

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット


応力割増しとは、存在応力(部材に生じる応力)を割増することです。

例えば、長柱は応力割増しを行います。

今回は応力割増しの意味、4本柱、冷間成形角形鋼管、耐震壁、ブレースとの関係について説明します。

長柱の応力割増し、ブレースの応力割増などは、下記が参考になります。

長柱とは?1分でわかる意味、読み方、短柱との違い、座屈、応力割増

水平力分担率とは?意味・計算方法と筋交い・Ds値との関係

100円から読める!ネット不要!印刷しても読みやすいPDF記事はこちら⇒ いつでもどこでも読める!広告無し!建築学生が学ぶ構造力学のPDF版の学習記事

応力割増しとは?

応力割増しとは、存在応力(部材に生じる応力)を割増することです。割増する理由は色々ありますが、例えば


長柱

4本柱

冷間成形角形鋼管


などが影響します。なお、存在応力の意味は下記が参考になります。

存在応力とは?1分でわかる意味、梁の鉄筋、許容耐力との関係


例えば、存在応力が60kNmとします。応力割増し率が1.2のとき、応力割増し後の応力は、


60×1.2=72kNm


です。


構造計算で応力割増しが必要なケースをいくつか紹介します。

冷間成形角形鋼管の応力割増し

鉄骨造の柱に冷間成形角形鋼管を使うことは一般的ですが、応力割増しに注意します。ダイアフラムの形式により応力割増しの割合が変わります。詳細は下記の書籍が参考になります。

冷間成形角形鋼管設計・施工マニュアル〈2008年版〉


冷間成形角形鋼管、ダイアフラムの意味は、下記が参考になります。

冷間成形角形鋼管(コラム)とは|BCR・BCP・STKRの違いと柱材

ダイアフラムはなぜ必要か?覚えるべきたったの3つの種類と特徴

耐震壁の応力割増し

耐震壁付きのラーメン構造では、耐震壁がほとんどの地震力を負担します。地震時に、ラーメン構造に生じる存在応力は随分小さくなるはずです。


ある階で耐震壁の負担する層せん断力が、当該階の層せん断力の1/2を超える時、ラーメン構造の存在応力に対して応力割増しを行います。規定では、少なくともCo=0.05以上相当の外力をラーメン部分で負担するよう、応力割増し率を設定します。

ブレースの応力割増し

ブレース構造では、ブレースに生じる存在応力を割増します。詳細は、下記が参考になります。

水平力分担率とは?意味・計算方法と筋交い・Ds値との関係

4本柱の応力割増し

「応力割増し」とは意味が違いますが、4本柱のように、1本の柱が長期荷重の20%以上を負担する場合、1次設計用地震力を1.25倍します(あるいは45°方向加力)。冗長性のない構造物に対する配慮です。詳細は黄色本に明記有ります。

構造の黄色本とは?建築基準法との関係と設計実務・構造ルートでの使い方

根拠・参考

  • 建築物の構造関係技術基準解説書

実務では、設計条件・仕様書・適用する規準により確認してください。

応力割増しを整理した表を示します。

項目内容備考
定義存在応力を規定の割増係数倍する長柱・冷間成形角形鋼管等で適用
4本柱の場合偏心による付加応力を割増で考慮規準による割増率を使用
ブレースの場合座屈後の耐力低下を割増で対応引張り側で設計することが多い

まとめ

今回は応力割増しについて説明しました。

意味が理解頂けたと思います。

応力割増しは、存在応力を割増することです。

構造計算では応力割増しを行うことが多いです。

どの場面で応力割増しを行うか理解しましょう。

詳細は、黄色本に明記されています。

是非参考にしてください。

構造の黄色本とは?建築基準法との関係と設計実務・構造ルートでの使い方

【管理人おすすめ!】セットで3割もお得!約1,100語の用語集+476点の図解集セット⇒ 建築構造がわかる基礎用語集&図解集セット

理解度チェック

Q.

応力割増しとは何で、計算例は?

答えを見る

存在応力(部材に生じる応力)を割増して設計応力を増やすことです。例えば長柱は応力割増しを行います。計算例として、存在応力が60kNm、応力割増し率が1.2なら、割増し後の応力は60×1.2=72kNmとなります。

Q.

冷間成形角形鋼管・耐震壁・4本柱の応力割増しは?

答えを見る

鉄骨造の柱に冷間成形角形鋼管を使う場合、ダイアフラムの形式により割増しの割合が変わります。耐震壁付きラーメンで、ある階の耐震壁が負担する層せん断力が当該階の層せん断力の1/2を超えるとき、ラーメン部分の存在応力を割増します(少なくともCo=0.05以上相当の外力をラーメンで負担)。また4本柱のように1本の柱が長期荷重の20%以上を負担する場合は1次設計用地震力を1.25倍します(45°方向加力/黄色本に明記)。

ハナダユキヒロ

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務。

2010年より「建築学生が学ぶ構造力学」を運営(16年以上)。

著書「わかる構造力学」「わかる構造力学(改訂版)」(工学社)。

▼用語の意味知らなくて大丈夫?▼

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集

▼同じカテゴリの記事一覧▼

▼カテゴリ一覧▼

▼他の勉強がしたい方はこちら▼

建築構造がわかる基礎図解集

【無料】ゼロ所長が解説!建築士試験の構造を効率よく学ぶ

・試験に出るポイントをわかりやすく解説

・今すぐnoteで学ぶ ⇒  ゼロから学ぶ建築士試験の構造

わかる1級建築士の計算問題解説書

計算の流れ、解き方がわかる!1級建築士【構造】計算問題解説集

わかる2級建築士の計算問題解説書!

【30%OFF】一級建築士対策も◎!構造がわかるお得な用語集

建築学生が学ぶ「構造力学」の用語集
pdf版の学習記事

プロフィール

建築の本、紹介します。▼

すぐにわかる構造力学の本

同じカテゴリの記事一覧

Topへ >>

  1. HOME > 構造計算の基礎 > 応力割増しとは?1分でわかる意味、4本柱、冷間成形角形鋼管、耐震壁、ブレースとの関係
  2. 1級の過去問(計算)解説
  3. わかる建築構造の用語集・図解集
  4. 1頁10円!PDF版の学習記事