この記事の要点
耐力壁の厚さは120mm以上かつ内法高さの1/30以上が建築基準法の規定であり、この両方を満たす壁厚を確保する必要がある。
壁厚が大きいほど耐震性・剛性が向上し地震力に対する抵抗力が高まるが、過剰に厚くすることは経済性・自重増加の観点からも慎重に判断する必要がある。
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耐力壁の厚さは120mm以上かつ壁の内法高さの1/30以上とします。一般的には、150mm~250mm程度が多いです。
今回は、耐力壁の厚さ(壁厚)の意味、内法高さ、鉄筋コンクリート造との関係について説明します。耐力壁の意味など、下記が参考になります。
マンションの耐力壁に穴あけは大丈夫?1分でわかる問題、耐力壁と穴あけの関係
耐力壁の厚さは、
120mm以上かつ壁の内法高さの1/30以上
とします。下記の書籍に明記があります。
実際には、150mm~250mmの厚さが一般的です。壁の厚さを大きくするほど、耐力壁の耐力が高くなります。地震力に対する抵抗力が大きくなります。
また、建物が偏心しないように、耐力壁の壁厚を調整します。耐力壁は、とても剛性が大きいので、建物の剛性に大きく影響します。剛性の意味は、下記が参考になります。
必要な壁厚は、構造計算により決定します。また、階高により決定します。階高が大きい場合、壁厚も大きくします。壁の内法高さが、
5000mm
とします。耐力壁の厚さは、1/30以上なので、壁厚は
t=5000/30=167mm以上 ⇒ 180mm
です。170mmでも良いですが、鉄筋コンクリート造の壁厚は、常用の厚みがあります。あまり一般的でない壁厚は使いません。
鉄筋コンクリートの壁厚は、下記も参考になります。
鉄筋コンクリートの壁厚は?1分でわかる意味、壁厚の規準、マンション
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耐力壁の厚さは、壁の内法高さの1/30とします。案外忘れやすい項目なので注意してください。
下図をみてください。壁の内法高さなので、梁の下端から梁上端までの距離です。
特に1階は、地中梁をFLより200mm程度下げます。一般階に比べて内法高さが大きくなりがちです。
耐力壁の壁厚を1/30以上にするため、梁せいを大きくして内法高さを短くする方法もあります。
もちろん、コンクリートボリューム(コンクリートの体積)は、どちらが有利か見当が必要です。
耐力壁の厚さを整理した表を示します。
| 項目 | 内容 | 備考 |
|---|---|---|
| 最小壁厚の条件① | 120mm以上 | 鉄筋コンクリート構造計算規準に規定 |
| 最小壁厚の条件② | 壁の内法高さの1/30以上 | 内法高さ5000mmの場合は167mm以上(→180mm採用) |
| 一般的な壁厚の範囲 | 150mm〜250mm程度 | 構造計算により決定、階高により変動 |
今回は耐力壁の厚さについて説明しました。耐力壁の厚さは、120mmかつ壁の内法高さの1/30以上とします。
実際には、150~250mm程度が一般的です。また、耐力壁の厚さは構造計算で決定します。下記の記事も併せて勉強しましょうね。
鉄筋コンクリート造の構造計算を勉強したい方は、下記の規準書は必須です。
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意味を読んで終わりにせず、実際に理解できているかチェックしてみましょう。

試験での問われ方|管理人の一言
試験では「耐力壁の最小壁厚(120mm以上)」と「内法高さ/30以上」という2つの条件を問う問題が頻出です。両方の条件を満たすことが必要な点を覚えましょう。
RC造の耐力壁は水平力(地震・風圧)に抵抗します。壁厚だけでなく壁筋比の確保も耐震性に重要です。
内法高さとは、床面から天井(上部梁下)までの有効な壁の高さです。壁厚の判定に必要な基準寸法なので正確に理解しておきましょう。